「だいじょうぶだぁ」のWHO

感染症の世界的流行を「パンデミック」という。

「風邪」だとおもっていたら、どんどん重篤になって、ひとびとが死んでしまう。
人間への流行が確認されているのは、1900年の「スペイン風邪」をはじまりとするようだ。

「確認」には、ヒトの抗体やヒトからウィルスが分離されたことを「証拠」としなければならないからだが、「あやしい記録」としては、紀元前5世紀のヒポクラテスによる記録が、もしやの最古である。

いまや「インフルエンザ」は、「感染症」ということが常識になったから、成人が罹患すれば、ほぼ一週間は自宅療養が「強制される」。
いわば、出社に及ばず、という状態になる。

「インフルの菌をばらまく律儀者」

記憶にあるサラリーマン川柳だけれど、作者と作年がでてこない。

宿泊業界での事件は、2002年から翌03年にかけて、東南アジアで流行した「SARS(重症急性呼吸器症候群)」だった。
彼の地の富裕層が、大挙して医療機関のレベルが高いと信じられているわが国へ「避難」してきて、都心の高級ホテルは対応に追われたものだった。

感染を心配する職場は、おもにフロントと客室清掃係であった。
そのため、感染症の専門家による対策方法の講義を依頼し、必要備品の手配をした記憶がある。

肝心のお客様たちは、長い滞在中にゴルフ三昧であったりと、それはもう「優雅」なホテルライフを楽しんでいた。

旅館業法における「宿帳(レジストレーション・カード)」の記載義務が、このときばかりは安心・安全の綱にみえたのは、そもそもの「衛生遡及」をするためという、目的性の合致にある。

しかし、ホテル館内におけるかずかずの「接触」で、遡及を担保することはできない。
まったく「ムダ」とはしりつつ、ロビーを歩くひとや従業員入口に、「体温」を測定する特殊カメラを設置して、空港の検疫所らしきことまでしたものだ。

マスクについては、知り合いの医師の推奨による手配で、手術用「N95」基準の「排気弁付き」を個人購入し、これをもって「通勤用」としていた。
まったく「風の谷のナウシカ」状態になったから、よそ様には異様にみえたはずである。

ただし、N95基準以上のマスクでは、弁付きでないと排気困難になるのである。
排気のときの空気音は、「ダース・ベイダー」そのものだった。

あいかわらず、インフルエンザは流行していて、予防接種は毎年かかさずうけている。
それでか、ここ数年は一度しか感染していないが、吸気薬ができてうそみたいに速く症状はなくなるからたすかる。

しかし、この時期に発生した「新型肺炎」の対応は、いったいどうなっているのか?

そもそも新型とはいえ、「SARS」と同様の「コロナウィルス」が原因というから、用語からして「新型SARS」ではないのはなぜか?

WHOの発表も、なんだか「政治臭」がして「変」である。

世界の「公衆衛生」を保持するのが役割だし、そのためのリスク回避を優先させれば、「緊急事態」のはずなのは、東京「都」に匹敵する人口の武漢「市」を「閉鎖」したという中国当局の決断からして当然ではないのか?

二日も連続して、おなじ案件で記者会見する、WHOのえらいひとたちの顔が、まじめ一色だけに、往年の大ギャグ番組の「オチ」を想像して笑ってしまうのである。

「だいじょうぶだぁ」

わが国、厚生労働省の対応も、妙に「他人事」で、国会では例によって、今国会の流行である「カジノ疑惑」ばかりが感染しているようで、国民を代表する議員たちが国民の健康をぜんぜん気遣っていない。
いや、ギャンブル依存症という病気だけは気遣っているというのだろう。

そんな状態でも、この役所は「健康日本21」という、2000年にできた「国民運動」にいまだ熱心である。
メタボ対策やら、禁煙やらと、活動メニューはたくさんあるけど、ぜんぶが「禁止」を旨としているところが「いい子の日本」らしい。

なんでもかんでも「増税」やらなんやらと「コスト負担」を国民に強いることばかりで、「健康」すらも国民に強いるのだから、戦時中の批判なんかできっこない。

むかしは国民の健康が「国力」を意味した。
労働が壮健な肉体を必要としたし、「壮丁」という「兵隊」の健康こそが軍事力の強さをしめしたからである。
律令国家の「租庸調」の「庸」のことだ。

いまは、健康が社会保障負担を「軽減」するときめつけている。
負担するのは政府のことだから、政府のために健康でいろ、となって、むかしとぜんぜんかわっていない。
にもかかわらず、ちょっとまえなら「高度医療分野」だったものも、健康保険適用にして、政府は政府の負担をじぶんでふやしている。

やっぱり「だいじょうぶだぁ」といっているのだ。

もう、国民は笑っていられない。

WHOすら、ブラックジョークの対象になってしまった。

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