コンビニ商売禁止法

コンビニエンス・ストアは、もじどおり「便利な店」のことである。
この「業態」が日本で開業したのが、1970年代前半のことだから、なんとすでに「半世紀弱」の歴史がある。

生まれながらにしてラジオがあった世代。
テレビがあった世代。
それが、カラーになった世代。
ファミコンがある世代。
さりげないけど、コンビニがあった世代がもう「不惑の歳」をむかえるのだ。

セブンは、店名どおり、当初7時から23時の営業だったが、一号店開業後の翌年には24時間営業がはじまっている。

わが家の近所にできたときは、それはもう、おどろいたものだった。
むかし、図工の材料を買い忘れて、夜中に商店街の文房具屋のシャッターをたたいて開けてもらったことがあるから、文具の充実にはたまげたものだった。

あのせまい空間に、よくぞこれだけの種類を揃えたものだ。
「整理の技術」があるのはわかるが、どうやって「欠品させない」のか?がわからなかった。

おなじものを商店街のお店で買えば二割以上安く売っているのはしっていても、営業時間に買いにいけない。
会社のかえりに、ちょっとだけ「寄り道」すれば、高くても買わないといけないものは買ってしまう習慣ができた。

まさに、商品ではなく、「便利さ」にお金を出していたのである。

そんなこんなで、「ごまんとある」コンビニは、ほんとうに全国に5万店以上ある。
人口も減りだして「飽和」かともいわれだしたが、飽和しているのは労働時間になってしまった。

ましてや、「社会インフラ」に成長したとは聞こえがいいけど、仕事をしない役人の仕事も引き受けて、災害時に商品がなくなることさえ文句をいわれるのだから、消費者以外にも「便利な店」になっている。

利用者からはわかりにくいが、店舗のほとんどが「本部直営」のはずがない「個人商店」ということになっている。
商店主たちのおおくも、一店舗だけの個人事業主なので、消費税の軽減税率は適用されないというイジメにあった。

こういうときに、地域の役所が国家の役所に文句をいうこともしないから、もはやこの国の役人に正義はない。
利用することだけして、こまったときは自己責任になっている。

もっとも、複雑な消費税に適応した「レジ」の購入ができずに廃業した、むかしながらの個人商店が全国津々浦々にある。
ところが、もっと酷いめにあっているのが、税理士たちで、複雑な税制を見のがした先生たちが、クライアントから損害賠償責任を追求されている。

訴訟リスクがありすぎて、世の中から産婦人科や助産婦がいなくなったように、そのうち税理士がいなくなるかもしれない。
これが、ブーメランになって税務署の仕事がふえるから、シンプルな税制にしましょうとはならないから、まったく国民の怒りだけがたまるようになっている。

ドイツ人はそのむかし、あんまりローマ教会がえげつないので、プロテスタントという「新派」をつくった。
形式上、敬虔な信者を装えばよいというローマ教会に反発して、本気で祈りを捧げる信者ばかりの集団だ。

カソリックの国なら12月のこの時期は、「クリスマス」一色になるが、プロテスタントの国だと一切の派手さがない。
玄関先に質素な飾りがあれば、たいしたものだが、うっかりするとユダヤの「過越の祭」かもしれない。

なんでもありのわが国では、強力なカソリックの国のように、クリスマス・ソングが街に流れ、個人の家まで電飾でキラキラにするけれど、本物の信者などめったにいない。たんなるファッションである。
だから、ローマ法王の来日は、なにかの間違いではないか?ということはなく、なんであれそれなりに飾っていれば、いいのである。

さてそれで、ドイツには、「閉店法」という連邦法がある。
小売店の営業時間をさだめている法律だから、裏返せば「閉店」を定めているのでこういう。
ほんらいの趣旨は、家でお祈りをちゃんとするためだ。

いま、日本のコンビニ・オーナーたちは、営業時間の縮小を議論していて、「正月ぐらい休ませろ」という声をあげだしたから、やっぱりかつての「同盟国」らしく、わが国にも「閉店法」ができるのではないか?

けれども、わが国ではなにを「お祈りする」のかわからないし、対象を「小売業界全部」にしたら、産業優先の「国是」にそむくので、コンビニだけを犠牲の羊にして、「コンビニ商売禁止法」にするのではないかと予想するのである。

さて、与野党はどんな議論をするものか?

まさか、与党の一部から、むかしあった「国立戒壇」が祈りの対象だという主張がされるのだろうか?
それとも、労組が支持する野党が、ドイツでそうであったように「運動」をはじめるのだろうか?

まったくみえないのが、わが国の混沌である。

政府があんまりえげつないので、べつの政府をつくる時代がくるのだろうか?

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