マグネシウムをたべる

ずいぶん前に「現代の栄養失調」というタイトルでかいたし、このブログではけっこうミネラルについてふれている。

国立がん研究センターの発表で、マグネシウムが注目されるようになっているから、くわしくはそちらで検索されることをおすすめする。

「ミネラル」というと「ミネラル・ウォーター」が連想されるほどに、日本人の生活に普及したのがボトル入りの「水」である。
「おいしい水道水」の普及があったから、わざわざお店で清涼飲料水ではなく、飲料水そのものを買うという発想があまりなかった。

「外国じゃ水道の水がまずくて飲めないらしいよ」
といって、日本にいることの幸せをかんじたものだ。

じっさい、エジプトのカイロでくらしていた35年前もいまも、彼の地の水道水をそのまま飲むのは、免疫力に自信がないと勇気がいる。
生活しているのだからと、着任後半年ほどしてから、多少の下痢はかくごして慣らしたけれど、観光旅行ならやめたほうがいい。

概して、地層の形成から、日本は石灰質の岩盤があまりないので、湧き水や井戸水にミネラルがはいっていない。
こうした水を「軟水」という。

反対に、欧州などの地層には大理石の産出があることでわかる、石灰質の岩盤があるから、カルシウムたっぷりのミネラル・ウォーターが湧いてくる。
こうした水を「硬水」とよんでいる。

それで、WHOは以下の基準をもうけている。
軟 水:硬度0~60未満
中軟水:硬度60~120未満
硬 水:硬度120~180未満
超硬水:硬度180以上

富士山の名前がついている日本の伝統的な「ミネラル・ウォーター」は、なんと硬度28という「軟水」であって、ミネラル・ウォーターといっているのに、ミネラルがあんまりはいっていない。

フランスの有名なミネラル・ウォーターは、硬度300をこえるものもあれば、軟水に分類されるものもあるから、表示で確認しないとわからない。

日本の水道水は、ほとんどが軟水だが、サンゴがある沖縄や鍾乳洞で有名な山口県では硬水なのが特徴だ。
ミネラルの多少が、酵母の活動に影響するから、酒や醤油づくりには、製品品質をきめる大事な要素になってくる。

さて、人間をふくめて、生命の起源をたどれば、海だったから、わたしたちの体内にも、海での生活のなごりがあることはしられている。
成分として、「塩(塩化ナトリウム)」がもっとも有名で、かつ、欠乏すると生命にかかわるから、宿敵どうしであっても「敵に塩をおくる」ことがある。

それに、カルシウムというミネラルも、骨や歯の主成分だから、不足するとこまったことになる。
そうやってかんがえると、マグネシウムは地味なミネラルである。

しかし、海水にふくまれるマグネシウムの量は莫大で、ほぼ無尽蔵という資源でもある。
だから、海からやってきたわれわれのからだには、マグネシウムは必須なのである。

人間もふくめた生命体の体内活動は、ほとんど無意識な化学反応である。
この化学反応を、スムーズに促進させるために「触媒」という役割の物質がさまざまに存在しているが、なかでもマグネシウムが、触媒として重要な役割をはたしているという。

その役割は、300とも700種類ともいわれる化学反応に関与しているというから、おどろきである。
だから、マグネシウムが不足すると、おもわぬ病気をひきおこすことがわかってきた。

がん、高血圧、糖尿病などがあげられているから、いいかたをかえれば「生活習慣病」そのものである。
それで、もしや「マグネシウム不足」が原因か?というはなしになってきているという。

マグネシウムを取り入れる方法はふたつ。
ひとつは、「食べる」ことである。
サプリではなく、食品からとりましょう、と推奨されている。
その食品とは、伝統的日本食におおいのも特徴だ。

蕎麦、海苔、ヒジキ、豆、雑穀、抹茶、ゴマ、ワカメ・昆布、青野菜、魚、椎茸、牡蠣、芋、トウモロコシ、果物。

なにげない食品にふくまれている。
それなのに、マグネシウム不足なのは、これらの「なにげない食品」を、そういえばあんまり口にしていない。

もうひとつの摂取方法は、入浴。
マグネシウムがはいっている入浴剤で、皮膚からとりいれる。
なるほど、むかしの海水浴の意味がわかる気がするではないか。

すると、これは、いがいと宿泊施設で応用できそうだ。

「マグネシウム摂取プラン」というアイデアになる。

なお、豆腐をつくるときの「にがり(塩化マグネシウム)」をそのまま飲む、というのは危険だという見解がある。
タンパク質を凝固させる作用があるから、そのまま大量に飲むと、内臓のタンパク質が硬化するからだというし、腎臓病患者には御法度だ。

伝統食の見直しは、地域観光の要であるから、やはり食品を料理してさしあげるのがよろしかろう。

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