世界史に残る4月13日

昨日書いた、2021年4月12日が、わが国で全体主義がはじまった日としての記録だったけど、翌日の13日は、世界史に残ることを日本政府はしでかした。

福島のトリチウム水を「海洋投棄する決定」だ。

これで、わが国「栄光の戦後経済史」も終焉をむかえただけでなく、「邪悪」さを掲げる「世界の敵」となり果てた。
世界の敵は、いまでも国連での正式なあつかいだからいまさらだけど、唯一の自慢、「経済大国」もおわったのである。

日本人の生活設計は、こんご「貧困」を前提としなければいけなくなった。
それは、どこまでの貧困なのか?
『おしん』の子ども時代にもどるとかんがえて差し支えない。
ときに、イランで驚異的視聴率をえた外国製ドラマで、イスラム革命政権が「イチオシ」していた、イラン人の理想像なのであった。

このブログで何度もふれた、「資本主義の本質」を、とうとう日本人は理解せずに沈んでいく。
むしろ、理解しないままに繁栄したことが「奇跡」であって、よくいう「日本人の勤勉さ」は残念ながら本質ではない。

あらためて「資本主義の本質」とは、「資本主義の精神」なのである。

正当に儲けることの誠実さ、である。
誠実な仕事が正当な利益になる、ということでもある。

この「普遍的価値観」にもおもわれる「精神」がなくして、資本主義は成りたたない。
だから、資本主義がなかった時代は、もちろんこんなことを「普遍的」だとだれも思わなかった。

日本人が世界的に珍しい民族なのは、「お天道様がみている」という信仰が、道徳的概念になって、ほぼ全員がこれを信じ・実行していたことにある。
このことが、明治になって舶来の資本主義を輸入したとき、砂に水をまくような浸透をした原因なのである。

ところが、為政者を育成する学校は、その権威維持のため、世俗的な「お天道様」を否定して、政府の計画がまさるというあたらしい信仰を教導した。
これを150年やった成果が、いま達成したことである。

つまり、政府こそが、資本主義の本質を理解していない、ということの証左なのであって、権威あると信じられている国立の大学も、その教員たちはまったくの理解力不足を隠せない。
これぞ、現代の不可思議なのである。

しかし、この「病魔」は、わが国だけをおかしているのではない。
フランスのマクロン大統領が10日に表明した、国立行政学院(ENA)の廃止は、わが国にどう影響するのか?
フランス革命以来、とにかくグダグダなフランスにあえて学ぶ必要性はないとおもってきたけれど、わが国も「もはやこれまで」なので、興味深い。

そんなフランスだけど、わが国にはない、「極右」というルペン党首率いる国民連合がある。
そして、来年に予定されている大統領選挙では、そのルペン氏の支持率とマクロン氏の支持率が拮抗しているのである。

ちなみに、マクロン氏も、ENAの「卒業生=エリート」だ。

さて、邪悪な日本政府のいい分にもどろう。
報道によると、「国民から安全性や風評被害の懸念が示されたことをふまえて海洋放出にあたっては客観性・透明性が担保されたモニタリングを徹底する」らしい。

コロナでもいっさい「客観性・透明性が担保」なんかされていないのに、なにをかいわん。
そもそも、事故後、国際安全基準であり、もちろん国内法でも規定していた年間1ミリシーベルトを、「だって仕方がないじゃん」と、さっさと心折れて20ミリシーベルトにした「前科」がある。

それでもって、またまた権威あるといわれている国立大学の教授がでてきて、「安全です」といっていた。
ならば、どうして年間1ミリシーベルトが基準「だった」のか?
「いやー、テキトーに決めたんです」と、うそこけ。

それに、「廃炉」とかんたんにいうけれど、その具体策(5W1H)の提示はなく、なんだかしらないけど、デブリ(熔けて崩れ落ちた核燃料のかたまり)をとり出すといっている。
なんで、そんなことをするのかの説明もない。

がんがん放射線を出しまくっているデブリを出してどうするのか?の説明がない、のである。

壊れた原子炉の廃炉、というのはコンクリートで覆ったチェルノブイリ以来、人類がはじめて経験していることだから、わからないことだらけだろうけど、ならばどこまでわからないのかをいわなければ「客観性・透明性」とはいえない。

しかも、なんでこんなに水が湧いてきて、それがどうやって汚染されるのか?
まさか、基礎のコンクリートが割れた?
こうした説明もない。

この問題は、原子炉の問題をとっくに超えていて、日本人の誠実さという精神の問題になっているのである。
国民も、ここに気づかないといけない。

太平洋の本州沿岸には、黒潮が流れている。
海流による影響はどうなのか?ドイツが太平洋への拡散シミュレーションをした。
もちろん、漁業に影響するのは当然だし、海水浴だってある。
コロナで密になるから狭い漁船に乗ってはダメとか、去年の夏の海水浴場の閉鎖が、未来永劫つづくわけもない。

水銀やカドミウムを排水したらいけないことにしていたけれど、これだって、薄めれたらよいことになる。
トリチウム水はよくて、水銀やカドミウムはなぜいけないのか?

漁業も工業も、誠意ある精神の関係者たちは、一斉に邪悪な日本政府を訴えるべきである。

むかしなら、この決定だけでも内閣が吹っ飛んだはずだ。
全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)は、国民民主党の支持母体だ。
電気事業連合会と一緒になっているのは、わるい意味の「労使協調」がある。

すると、ルペン氏の支持率がそれなりのフランスが、ちょっとまぶしくみえてくる。

衰退決定の日となったこの日を境に、今後、わが国の体制は、歴史に「堪えられるのか?」という領域に突入したのである。

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