入院して現代医学の限界をしる

睡眠中だったからよくわからないが、突然に「悪寒」がやってきた。
全身がブルッとしたら、それから震えがとまらないのでこの時期なのにふとんをかぶった。
朝になって体温をはかると、40.1度あった。そんなバカな?ともう一度はかったら39.9度だった。

近所のかかりつけ医にいこうにも、からだが立たない。
昼近くになって、ようやく診てもらうと、そのまま紹介状をもらって基幹病院にいくよう指示された。
バス停まであるいてみたが、日陰の歩道縁石に座りこんで待つ時間がながい。

たった一晩で容態がかわるのは、むかしエジプトのカイロにいたころに罹ったアメーバ・赤痢で経験したことがある。
前夜、わが家でパーティーをしたが、おわりがけに微熱を感じた。
それで、お開きにしたものの、それからしばらくたって強烈な下痢にみまわれた。

昨夜のメンバーが病院にいくために迎えにきてくれたが、なんと、玄関ドアまでが遠いことか。
さらに、ドアノブに手がとどかないからカギがあかないのだ!
こんな状態になったので、乗用車の後部座席にひとりで乗車できなかった。

今回はここまではひどくないから、人間、いちどはひどいめにあっておくと、どこで精神的に楽ができるかわからない。
万事塞翁が馬、だと実感できる。
こうしたはなしを高校の漢文の授業でおしえてくれれば、すこしは役に立つだろうに。

病院での検温は、38.4度だったから、ずいぶんと下がったが、それでも8度越えだ。

そんなわけで、「検査」がはじまり、造影剤入りCTまで撮影した。
それでも40度という高熱の原因がみえず、とうとうインフルエンザがうたがわれ、「隔離」されての入院となった。

入院ははじめてではないが、ずいぶんとシステム化されている。
パジャマやタオル、それに洗面セットなど、身の回り品も購入・レンタル契約をするから、むかしのように自宅からのもちだしや売店で購入する手間がいらない。

今回のように、急に入院と決まっても、なにも困ることがない。
患者のためという裏に、看護師の負担軽減が重要なのだとわかる。
それに、身の回り品にかんする料金は、退院後自宅に別途請求がくるようにできていた。

そういう意味で,病院のシステムは、医師・薬剤師・看護師・管理栄養士・各種技師という主たるサービスにおけるシステム化と、会計システムにおける迅速性が問われることになっているから、二系統にわけられ、さらにサブシステムとして病院からは別系統のレンタル会社がぶらさがっているのだ。

だから、会計システム系統(管理系)について、外部委託している病院もおおいのだろう。
各種資材の発注・納品にかかわる業務も、こちら側になるから、専門事業として成立する。

この業務範囲における宿泊業との類似性は、いまさらいうまでもないけれど、宿泊業の事業領域に病院の管理系事務があると気づくことはなかった。

「寝汗」がこんなにもでるとはおもわなかったが、ベッドのシーツが濡れるほどで、レンタルのパジャマを惜しげもなく交換してくれた。
発汗によって体温がさがるのは実感できる。
水分補給は点滴だけだ。

翌朝には、すっかり「平熱」になってしまった。
ここでもう一度インフルエンザの検査をしたが、残念ながら「陰性」だったから、高熱の原因がわからなくなった。
それでまた、血液検査となったが、やはり不明なままである。

経過観察のためもう一晩入院となったが、夕方からは点滴すら中止となって、ただベッドにたたずむばかりとなった。

こうして、無事退院のはこびとなったが、症状軽減によることであって、原因がわからない事態にかわりはない。
これが、現代医療の限界なのだ。

とかく機械論的な発想で健康や病気のことをかんがえると、人間という動物の複雑さがわからなくなる。
じつは、現代の西洋医学で「治せる」のがわかっているのは、外科手術、抗生物質、ワクチン、というたったの三分野しかないのである。

これをなんとかしようとしているのが、「最先端」ということだ。
大騒ぎになった「STAP細胞」では、騒ぎの渦中に当事者の理研が特許申請していたり、ハーバード大学が世界各国に特許申請していたりした。
とくに、ハーバード大学の特許申請の「戦略性」が話題になったのは、利益に対する貪欲性からであって、これだけでも理研の敵ではない。

さてさて、退院時のお会計はなかなかの金額になっていた。
これで、わが国の病院のおおくが経営危機にあるとはどういうことなのか?

それは、タクシー業界に似ていて、国の役人が料金体系を決めてしまうから、実態はぜんぶ「国営」だからである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください