ウクライナ支援が日本防衛になる論理

全体でいくらになっているのか?が、わからない「経理」をやっているのが、日本政府の「会計制度」だから、ウクライナ支援がいったい全部でいくら?なのかもわからないのが実情になっている。

そんなばかな?というひとも多数だろう。
それは、一括計上されている「はず」という、思い込みである。

ご存じのとおり、わが国の国家予算は、一般会計と特別会計とに分類されていて、慣習として、「一般会計だけ」を国会審議しているから、「特別会計」は、国会議員といえども中身をしりえない。

ここで困ったことは、「慣習」が、「慣習法」になっていることだ。

「慣習法」は、もちろん明文化されていないものだが、じつは「最高度の法律」なので、これを変えることは、きわめて難しいために、国会で「特別会計」は、わが国におけるアンタッチャブルなのである。

これに切り込んだために暗殺された、といわれているのが、石井紘基衆議院議員(民主党)だった。

石井議員の後を継いで、今国会で、原口一博衆議院議員が特別会計について質問したのは、それなりの価値がある。

もちろん、原口議員も承知であるが、政府がはいそうですかと、特別会計の中身を披露するはずもないのは、前にも書いた、「裏金=萩藩における撫育資金」を、ロンドン帰りの伊藤博文がいきなり大蔵省の局長になってつくった「特別会計=裏金」だからである。

この意味で、現下における自民党の裏金問題は、ちっぽけすぎる。

一般会計予算がざっと100兆円(半分以上が国債発行による)けれど、特別会計は、400兆円ともいわれていて、その実態は、役人でも全体像を知る者はいないというのは、そういう仕組みになっているからだろう。

残念ながら、会計検査院は、なにもできないけど、いまも存在する変な組織となっている。
似たような組織に人事院があるけど、こちらはもっぱら公務員の給与やボーナスの引き上げを勧告する、おひとよしの仕事しかしないので、公務員からは「楽で良い」と評判をとって久しく、ために各省庁のやる気のない有能な職員の集合体となっている。

それでもって、一般会計も、省庁ごとに振り分ける、「縦割り」を旨としているので、各省庁でウクライナ支援予算がなんぼになっているのかを横串で足し算しないと、全体がわからないのである。

ならば財務官僚がしっているはず、というもの残念ながらそうはいかない。
役人は、いろんな方法で「隠す」ことを業務にしているし、内閣官房や内閣府(旧「総理府」)という、得体のしれない組織だってある。

もちろん、財務省の主計官(課長級)も、各担当は省庁別になっているので、予算全体を把握しているのではないし、最後は全部を足して「枠」に収めるようにしているけれど、鳩山由起夫内閣以来かいつからか、「枠(シーリング)」も外れて、なんでもありになっている。

でも省庁個別では、担当する主計官をごまかすのが困難なのは、予算執行状態(カネの使い途)も把握しているから、狐と狸の化かし合いになるのである。

その省庁側のタヌキとは、会計一筋のノンキャリア係長が仕切っているから、ほんとうの古狸に依存していて、キャリア官僚がなる会計課長は実務をしらいないままでどこかの部長だか局長に栄転することになっている。

なんにせよ、ウクライナ ⇒ イスラエル ⇒ イラン? ⇒ 東アジア(台湾)?、という順で、ネオコンの戦争屋たちや企む、武器消費ビジネスのための戦争で、いよいよ日本も巻きこまれる!というはなしから、全体主義のバイデン政権から、「ウクライナ支援と日本防衛がセット」にされて脅迫された可能性が高い。

いまウクライナ支援をしないと、日本防衛を援助しないぞ!

ちなみに、自分がネオコンの代理人であることを否定しない、図太い神経の、ビクトリア・ヌーランド国務副長官(代理?)は、「ウクライナ支援によるキックバックが、アメリカ軍事産業における高給を維持する経済効果をもたらしている」、と、その上司、ブリンケン国務長官とおなじ、アメリカ国内経済のためという発言をしている。

外国の戦争で、外国人が多数死傷することは、彼ら自身、「経済活動」だと言い切っているのである。

正直な愚か者どもだ。

前に『沈黙の艦隊』について書いたが、この「まんが」でいう、主人公が、世界政府をつくるのが目的とか、「核抑止力」についてもっともらしく語ることが、いまどきのプロパガンダだと指摘した。

世界政府は論外として、いまどきのわが国の「再軍備」とは、核運搬手段のミサイル制御を乗っ取る技術の実用化のことなのである。

それに、自衛隊の装備も、おそらく「実戦」ではぜんぜん役に立たないことが、ウクライナにおける米・欧の最新兵器が役に立たないことで、全世界が認識できたことでもある。

ポンコツを売りつける「見本市」だったはずが、とんだ恥さらしになって、ロシア製の優秀さだけが目立つこととなったから、BRICsに傾く国が、世界の多数派になったのである。

なので、そのうち「第二国連」ができるはずである。

無線操作による無人のドローン(一機70~100万円程度)が、数十億円からの戦車などを破壊しまくって人的にも兵員に大損害をもたらしたことで、戦闘のやり方にイノベーションを巻きおこしたからである。

さらに、超高価な戦闘機は、電子機器操作の複雑で訓練時間が大幅にかかるため、機材があってもパイロットが短期間では育たないことも世界に披露するはめになり、ロシア製の対空ミサイルの餌食になってしまった。

とはいえ、2年前の初戦で、ロシア軍はウクライナ国内の全部の飛行場を破壊して、制空権を喪失させている。

海戦におけるドローンの利用も、絶大な効果をもたらして、イージス艦が想定した戦闘場面が、かなり古典的になってしまった。

数百~数千機のドローンが襲えば、イージス艦といえども対処不能になるのは、素人目にもわかることである。

物量戦の「物」が、ドローン数」になったのは、戦史を書き換えさせた。

この意味で、ネオコンからの脅しは、政治的な意味にしかならないけれど、実質「丸腰」のわが国は、命をカネで買うことに徹しているのである。

この意味で、アメリカ製やEU製の武器は、実戦で役に立たないのを承知で、日本に大量購入させようと東京にオフィスを増設しているのだろう。

専守防衛の決め手は、電波操作技術の確立にかかっている。
なので、核の運搬手段になりえるH3ロケットの成功よりも、はるかに重要なのだけれども、きっと米欧の戦争屋に、開発するな、と命ぜられていることだろう。

まんが原作で、政界の黒幕・フィクサーの海原大悟がいう、秘密の計画をやるなら、上の電波操作技術にちがいないので、むかしの「八木アンテナ」の八木秀次博士のような人物がいてくれることを切に願うのである。

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