トランプ大統領が電話会議で、イランと敵対する中東産油国を含めたアラブ諸国に、イランとの合意が成立した場合、イスラエルとの和平を呼びかけたと、25日、「Axios」が報じた。
この電話会議に参加したのは、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、パキスタン、トルコ、エジプト、ヨルダン、バーレーンだったという。
この報道が「本当ならば」、筋金入りの反戦派で識られるトゥルシー・ギャバード国家情報長官がイラン戦争に反対しなかった理由も明らかとなる。
世界的な地ならし=不可能とされてきた中東和平の実現のための最終戦争が目的だからである。
トランプ政権1.0の末期、すなわち2020年8月13日、アブダビ(アラブ首長国連邦の構成国)とネタニヤフとの電話会談をホワイトハウスの大統領執務室で公開して成立したし、エジプトは1979年のサダト時代に平和条約を締結している。
これによって、サダトは暗殺されたが、後任となったムバラク時代から現代まで、エジプトはこの条約を破棄してはいない。
さらに、2020年の9月11日には、バーレーンも参加し、UAEとともに調印したのである。
これによって、大統領選挙の直前の10月23日にスーダン、大統領選挙でトランプが敗退した後の12月10日にモロッコも参加した。
復活したトランプ政権2.0になっての昨年、2025年11月7日にカザフスタンが参加したものの、1992年にカザフスタンはイスラエルとの国交を樹立しているのに、だ。
プーチン政権との連携関係があると解釈できる。
そんなわけで、アブラハム合意にいまだ不参加でありながら今回の電話会議に参加したのは、サウジアラビア、カタール、パキスタン、トルコ、ヨルダンである。
とくに、サウジアラビアが今後のカギを握っていることは間違いない。
そのサウジは、あろうことか「脱石油」を画策し、ために5000億ドルを投じるという「NEOM(ネオム)計画」を開始したものの、どんどん縮小せざるを得ない、つまり、失敗が噂される事態となっているばかりか、責任者のムハンマド・ビン・サルマーン・アール=サウード王太子への責任論も噴出しそうなのである。
むろん、サウジをはじめとした湾岸石油産油国は、かつての「オイルマネー」による有り余ったドルの使い途に困り、この石油が発見されるまでは羊飼い=遊牧民だったひとたちの素朴さで、徹底した高社会福祉=社会主義を追求し、いまや国家財政が慢性赤字に転落しているのである。
それで、「イラン」による、原油と天然ガス価格の急上昇は、ロシアを含む彼らに恩恵をもたらすはずだったのが、「ロイズ」によって阻止されたのを、トランプ保険で対抗してみせたのだった。
こうした動きに、軍事に疎い日本人は完全に目くらましをうけた。
軍事とは外交の延長線上にあるのが、クラウゼヴィッツ以来の常識であるのに、とくに戦後日本人は、外交と軍事を別物として扱うように仕向けられ教育されたので、学業優秀者ほどにこの勘違い教育洗脳が深くしみ込まされている。
現代のジャパニーズ・エリートの悲哀は、そのまま国民の悲哀となっているのだ。
そんなわけで、もうできているはずの「イランとの合意」を出し惜しみする戦略は、まったく「歌舞伎」のような様相なのである。
当然に、イラン側もこれに協力している。
なぜに出し惜しみをしているのか?といえば、世界秩序を構築してきた、ヨーロッパ400年の歴史をちゃぶ台返しするのが「世界的な地ならし」の基礎になるからで、たまたまIQの低い連中が仕切るEUと諸悪の根源たる英国の指導者たちに対する目くらましだからであろう。
つまり、IQが低い連中だけが揃ったことも、これから起きる「奇跡」の一環なのである。
しかして、「石油」がエネルギーだとするのもIQが低い議論で、ナフサ不足がいわれる理由にある「樹脂=プラスチック」の原料だという重大な事実がある。
この現代社会の根幹を成す「材料」が、石油由来だということを産油国の指導者たちにも忘れさせられたのは、英国が仕込む「高等教育の場=伝統的有名大学」でのおぞましい洗脳にある。
産油国のエリートは、たいがいが英・米あるいはヨーロッパの大学に留学経験をもっているのだ。
その目を覚めさせたのがトランプ政権2.0とロシアの戦略なのである。

