2006年に設立されたクレジットカード売上金代行サービス会社、「全東信」が、6日、大阪地裁への準自己破産申請をして、同日、破産手続開始決定を受け事実上破産したことが、契約をしている主に飲食店約20万社に衝撃を与えている。
6日付け帝国データバンクの倒産速報によれば、負債額1259億2900万円となっているが、8日付けでは1151億6400万円に修正されたものの、負債額の「今年最大」に変わりはない。
世間では、約20万社への決済入金がどれほど滞る(諦めなければならない)のか?の衝撃もあって、いまや「観光業」の一部となっている飲食業を震撼させていて、「連鎖倒産」への懸念も深まっている。
問題は、巨大負債額のうち、どのくらいが支払(加盟飲食店にとっては入金)不履行になるのか?であるが、裁判所による精査・確定には多くの時間がかかる。
全東信の保全資産を査定し、負債との相殺をしたうえでの契約者への配分となるからである。
けれども、負債額の巨大さから、契約加盟店にとってほぼ回収は絶望的となろう。
なので、加盟各店としはまず、「50%までの貸倒引当金」を計上し、税務申告決算に備えることになり、回収額の確定後はそれに応じた「引当金」による自社損出の確定という手順になろうが、厄介なのが「消費税」の無情もやってくるということなのである。
なぜなら、対象となる金額が、加盟各店にとっての「(クレジットカード払い)売上金」にあたるためだ。
わが国の「消費税」という名の税制の実態は、「売上税」であるから、いったん「売上」とした計上したら、消費税徴収の対象になってしまうので入金があろうがなかろうが逃れられないのである。
つまり、加盟店にとっては、単純に対象売上が焦げ付く話ではなくて、法人税ばかりか消費税の納税にかかわる「出費」も波状攻撃的にやってくることになったという「事件」なのである。
ここに、政府があわてる理由がある。
消費税の正体が個人経営者にも広くばれるからだ。
消費税は消費者が負担する税を事業者がいったん預かって、自身の仕入れで払った消費税と相殺して納税する、という、ウソのベールが剥がされたも同然なのである。
消費者が支払った消費税を含む本件対象の売上金額が全額未入金でも、売上計上した瞬間に、自身の仕入れで支払った額と相殺してもいいといっても、原資がないのに払えとなる仕組だからである。
これは、消費税についての政府見解にもっとも重大な気づきを国民にあたえる。
しかしながら、まだあるのは、平成の徳政令、といわれた平成18年(2006年)に成立した「利息制限法」(施行は平成22年6月18日)がからむからである。
本稿冒頭に書いた全東信が設立された時期と一致する。
つまるところ、全東信とは何者なのか?を追えば、(高利)貸金業が喰えなくなるために考案されたあたらしいビジネス・モデルではなかったか?と疑うのである。
さらに、あえて陰謀論として付け加えれば、ダニエル・エスチューリン著『ビルダーバーグ倶楽部』(奇しくも日本語初版は2006年:原著は2005年で、日本語復刻版は2024年)が指摘した、支配者たちによる「キャッシュレス社会」への誘導が、これまた本件の隠れた核心部分となるともいえる。
人々をキャッシュレス決済の便利さに陥れることで、政府が特定個人の決済機能を停止できたら、その個人の生活が破滅する。
政府に睨まれると、ペットボトルの1本も購入できないことになるからである。
貨幣の匿名性が、電子決済の一部の方式では消失し、その本人の個人情報が決済の都度抜き取られることの恐怖が現実化に向かっている。
その前段の法律改正が、7月10日に成立した「個人情報保護法の改正」である。
なお、同日、全国保険医団体連合会が、抗議文を発表している。
つまり、今回の大型倒産は、「業界」を越えるだけでなく、政府にとっても都合が悪い事案となるので、政府は姑息な隠蔽を目的とした、つまり、業界だけを対象とする「(弥縫的)救援」を強力に実施するはずなのである。

