騙すより騙される方が悪い、というのは中世からの常識であるから、いまも中世なのである。
資本主義の前の時代たる中世を「前期資本(あるいは「前資本」)」と定義した大塚久雄は、冒険と詐欺、掠奪がふつうにあった時代、と書いている。
英国艦隊も、はじめは「海賊」だったから、「海賊旗」を突然掲げて敵国商船の掠奪に励んだ(私利私欲の艦隊)のだし、それがまた、ウクライナ(だけでなく、ヨーロッパ全体)が得意とする「偽旗作戦」となって現代でも通用している。
日本なら、紀伊国屋文左衛門の紀州から江戸まで、暴風の中みかんを運んだ冒険譚で一夜にして富豪になった話があるし、源平合戦から戦国の世も「旗の数」で敵を混乱させた史実はあっても、騙すために敵の旗を掲げるような卑怯なまねをすることは「武士(もののふ)の名にもとる(悖る)」としてやらなかった。
しかし、明治になっても、さらに大戦バブルで沸きつつもその後の不景気と関東大震災で壊滅した大正期のデカダンス的な不道徳は、やっぱり昭和を乗り越えていまに続いているのである。
これを、文化的西洋化=退化、というのである。
しかし、いまは、つい30年前までとはちがって、外資による掠奪を日本人が手引きするという、より悲惨でかつ不道徳に退化が進化している。
それがまた、「エプスタイン文書」にもあらわれて、とうとう18日、世界最大級のハッカーの国際大会「DEFCON(デフコン)」は、日本人1人を含む3人を「参加禁止」と発表した。
記事によると、この日本人とは、現職の千葉工業大学学長たる伊藤穣一氏で、氏がトップを務めたマサチューセッツ工科大学メディアラボ所長の座も、おなじ理由で退任となっていた。
しかしながら、氏の「優秀さ」は半端ない人脈を形成していて、デジタル庁の初代次官職も検討されたというが、やはり「エプスタイン文書」の件で見送られたともいう。
そんなこんなで、自民党や政界ばかりか財界や学会との関係も今後の注目の焦点となろうから、千葉工業大学HPにある「学長メッセージ」は今後削除される可能性があるので、念のためデジタル・タトゥーとしてスクショ保存したひともおおかろう。
この大学内で、いま、どんな議論が交わされているのか?興味深いが、たとえば、横浜市長によるパワハラを現職人事部長が告発して、とうとう二期目には現職を「支持」した自民党からも、はては共産党からも厳しい追及が市議会ではじまっているが、のれんに腕押しの厚顔無恥がこのところの日本人エリートの特徴にまで堕落しているので、当該大学でも似たような議論となっているにちがいないと邪推する。
上に書いたとおり、公表までしっかり時間をかけたためにかえって不審を呼んだ「エプスタイン文書350万ページ」を世界に放ったトランプ政権2.0は、こうした事態を想定済みだとおもわれるし、この政権のスケジュール管理の緻密さは何度も指摘してきたが、しっかりと「冬期オリンピック」の時期にあたるようにしている。
それで、先月にはノーベル平和賞の選考委員長だった人物についで、ちょうどいま当事者のオリンピック委員会の理事も大会中に疑惑に晒されてしまい、世界から不名誉な注目となるのも偶然を装いながらのことだとかんがえる。
なにせ、次期オリンピックは、2028年7月14日から30日までの期間で、民主党の牙城カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されるのである。
この年は、大統領選挙の年であるから、トランプ政権2.0にとって、有力候補とみなされる極左のニューサム知事に当てつけてオリンピックの不名誉は格好の政治的な材料になる。
さてそれで、議席数にあぐらをかく自民党の慢心からの言動がとっくに出てきていて、22日の「竹島の日」式典に、閣僚の出席はなく政務官で、党から有村治子総務会長の出席でバランスをとった格好に「なった」のだが、「した」というのが正しい表現だ。
はやくも、期待が裏切られているわけだが、近々もっとわかりやすい「詐欺師:女狐」だとの正体がバレるのも時間の問題であろう。
しかし、大衆はけっして反省しない、という法則がはたらいて、なんどでも騙されるし、ヨーロッパ中世に戻った(じつは単純に継続していた)現代でも、騙すより騙される方が悪い、と、すくなくともエリート層がかんがえていることは確かなのである。
この意味で、ざっと明治からの160年、大正115年、昭和100年の時間をかけて、ヨーロッパ中世の堕落につきあってきた「ツケ」を払わされているのが、現代日本人なのである。
それで、化けの皮がはがれても、数を背景に居座ろうとすればどうなるのか?なのであるが、それはまた3月の訪米でひとつのヒントがえられるにちがいない。

