映画で「西部劇」というジャンルが消えて久しい。
イタリア映画には、「マカロニウェスタン」なる区分もあったが、これら全部は、とにかく「無法地帯」における「武力制圧」を楽しむものだった。
正義の保安官か旅の途中のカウボーイがヒーローで、街のならず者たちを退治する。
おおまかなストーリーは、日本の時代劇と大差ないが、日本だと「チャンバラ」で、あちらだと銃だった。
ただし、悪の設定が日本ではお代官様や悪徳商人と相場は決まっているけれど、あちらだとそうはいかないより無法なサバイバルなのである。
とにかく西部は、人跡未踏の地、という設定だったから、インディアンは人間扱いされない。
これを野蛮な歴史だったと大反省したのが、カリフォルニア州のエリートたちで、逆に歴史を遡及して「ネイティブ・アメリカン」の権利復活と保障に躍起になっている。
それでこうした思想が、全米に拡散し、カナダに到達したら、カナダ政府は土地所有権の否定をはじめたので混乱が広がる事態となった。
わが国では、アイヌがその対象になったのだが、はたしてアイヌはネイティブ・ジャパニーズなのか?となると、議論がある。
平安時代に、初代征夷大将軍となった坂の上田村麻呂の、「征夷」とは、中央政府に従わない東北地方(陸奥)より北に住む「蝦夷(えみし)」を「征服する」ことを目的としたけれど、それから約千年後、江戸幕府が北海道を「蝦夷(えぞ)」といったので、漢字表記からの混同・混乱となっている。
いまでは、縄文人の譜系から西日本の大和朝廷と、東日本の日高見国との関係から紐解かないと、「蝦夷(えみし」が理解できない。
東部13州からはじまったアメリカ合衆国の歴史では、とにかく大陸を西進して領土拡大をすることが優先されて、西海岸からとうとう太平洋のど真ん中、ハワイ王国まで征服した。
それから日本へと、ペリー艦隊がやってくるが、彼らはインド経由できているので、太平洋を横断してきたのではない。
さてそれで、アメリカ左翼の牙城といえば、西海岸のカリフォルニア州と東海岸のニューヨーク州なのは、どちらも「港」が富の源泉だったことに由来する。
「国際化」とは体の良い言葉だが、いまどきならば「グローバル全体主義」に染まってしまったといえるのである。
このあたりは、かつての世界最大港だった「横浜」にもあてはまる。
横浜の異国情緒とは、景色だけのことではなくて、そこの住民たちの先進性がそのままグローバル全体主義に染まりやすいことにあるとしっていていい。
だが幸いなことに、アメリカほどのダイナミックさに欠けるから、チマチマと先進性を自慢していたら東京にやられて、人口だけがある一地方都市におさまっている。
カリフォルニア州の中でも、サンフランシスコとロサンゼルスが二大都市である。
この州だけで、わが国のGDPを上回る経済規模だが、彼らの「無法のDNA」は、日本人のそれとはまったくちがう、モンスター級なのである。
それで、秋の中間選挙にあわせて実施予定のロサンゼルス市長予備選挙で、アッと驚く結果がでた。
ふつう、二大政党制のアメリカの場合、予備選挙といえば、民主・共和の双方が、それぞれ自党内で本戦候補者を選定するものだが、この市の場合はどの政党であれトップ2名による決選投票がすなわち「市長選挙本戦」なのである。
それで、民主党現職と共和党、それに民主党の極左の候補が予備選で争ったが、民主党極左の候補は早々に「敗北宣言」をだしていた。
だが、結局は共和党候補が逆転敗北したのである。
その負け方が、まるで「バイデンジャンプ」状態だった。
カリフォルニア州では、ホームレスが投票できる仕組みがあるけれど、どうやら2ドル3ダルといった金額での買収があったと報じられている。
敗北した共和党候補は、本戦後にこの不正を暴いた証拠を官憲に提出すると宣言しているので、民主党のどちらの候補が勝利してもスキャンダルになる可能性が高い。
アメリカの中間選挙は11月3日投票と決まっているが、その前の10月に、カナダ・アルバータ州の住民投票が注目されている。
カナダからの独立=アメリカへの編入を目論んでいるものだ。
この州は、カナダ随一の保守州なので、ずっと続く連邦の左翼政権に嫌忌しているのである。
トランプ大統領が、カナダを51番目の州に、といったのはこのことか?
無法地帯はどこまでも続いている。

