「危険」な戦争をしない大統領

戦争をするから危険なのではない。
戦争をしないから危険なのだ。

トランプ氏は、戦後の合衆国大統領として、任期中に戦争をしなかった「ただひとり」の大統領として歴史に名前を刻んだ。
戦争どころか、むしろ外国駐留アメリカ軍の、「撤退」と「縮小」を実施して、意図的なパワーバランスを変更することでの、不可能とされた「中東和平」を実現させた「快挙」がある。

ノーベル平和賞10個以上に相当するのは、当事国の数による。

これで、中東の地図が、「イスラエル・アラブ連合」対「イラン」となった。
イランの背後にはアジアの大国がいるので、「イラン・パキスタン・アジアの大国」が、イスラエル・アラブ連合に対峙している構図になったのだ。

まっ先にイスラエルと和平協定を結んだUAEが、原子力発電所の建設失敗の怨念もふくめ、韓国に石油を売らない、といったのは、韓国が相手側大国の子分だと認定したからでもあろう。

わが国に、中東の石油が今後も安定して供給されるのか?
あんがいと今後の早い時期にはっきりするかもしれない。
「あっち側に立つ」自民・公明連立政権の正念場だ。
経産省は伝統的に、イランの石油プラント推進が大好きなことを確認しよう。

バイデン氏は就任して早々に、トランプ政権が破棄した、「イラン核合意」の復活も意図しているから、中東和平を破壊したい、という意味の行動になることが予想される。
新国務長官候補は、オバマ時代に、ヒラリー氏の下でこの合意をまとめた人物である。

それに、さっそくバイデン氏は、テレビ討論会で公言した公約を破って、シェールオイルを得るための「フラッキング」を禁止するという。
これは、アメリカが純石油輸出国になったから中東への関与を弱めたことでの、和平の重要な基盤の破壊であるし、激戦州における雇用に深刻な影響をあたえる。

いつもの、「環境への取り組み」という詭弁が便利につかわれている。

前回書いた、「既得権保持」の優先順位は絶対だから、トランプ政権が差し止めた「既得権停止」を180度転換させることが、そもそもこの政権発足の至上命令である。
これが、就任初日の、数々の「大統領令」へのサインだ。

日本の新聞が、一面で大々的に書きたてる「快挙」扱いの記事は、まさに、既得権保持者への媚びへつらいにほかならない。
一般の日本国民として、こんな新聞におカネを出して購読する意味は、もはや1ミリも、1グラムもなくなった。

自称わが国を代表するクオリティー・ペーパーの、朝日新聞が赤字になったと報道され、こんどは、伝統ある毎日新聞が40億円以上ある資本金を「減資」して、3月には資本金1億円の会社になると発表された。
累積赤字の補填に、減資しか方法がなくなったのだろう。

一部に、資本金1億円の会社は税法上「中小企業」扱いとなるから、節税効果が期待できるという主張がある。
バカげた話なのは、払うべき儲けがあってのことを忘れているからである。
むしろ、主力銀行は、今後なにをもって追加融資をしてくれるのか?の不安しかない。

まさに、既得権保持者への媚びへつらい記事ではあるが、ここまでのことを理由にされたら、ドン引きするのがふつうの株主だろうから、いよいよわが国の大新聞社が倒産の危機を迎えている。

ほぼ時をおなじくして、電通が汐留の本社ビルを売却して、そのまま賃貸するのも、やっぱり赤字補填が理由である。
売れれば6000億円が入金するらしいけど、事業の立て直しができなければ、こちらも「時間の問題」となる。

リモート業務が8割になったから、いまの半分のフロアー数を借りることにするらしいとは、2割でない未練がある。
過労でなくなった若い社員からしたら、リモート勤務での残業をどうやって認定するのか?草葉の陰から心配しているだろう。

電通の凋落とは、テレビの凋落のことである。

新聞社は、テレビ局の親会社だから、テレビ局会社の経営だって火の車にちがいない。
いまになって、新聞とテレビを合体させた、田中角栄郵政大臣の亡霊が暴れだしている。

こうなったのは、ネットの台頭というよりも、自分たちの勝手な思想を読者や視聴者に押しつけたからである。
ちゃんと「公正」な報道をしていたら、玉石混交のネットよりもはるかに信頼性を維持できる人的資源があるはずなのに、これを使わなかった報いである。

いま、自由主義を標榜して、「公正」な記事を提供すれば、かならずや人々がこぞって購入するだろうにとおもうけど、確信犯にはこれができない。
よって、誰からも惜しまれずに市場から退場を余儀なくされるのは、「道理」というものである。

電通がGoogleに対抗できないのも、デジタル技術の問題ではなく、目的と手段をまちがえたからだろう。
そのGoogleが、SNS大手とともに、民主主義の破壊に手を染めた。
この千載一遇のチャンスを活かせない電通は、しょせん「満州ゴロ」の出自がそうさせるのだとしかおもえない。

経営には、倫理の前に道徳がひつようなのだ。

戦争をしなかった、唯ひとりの大統領を、危険人物とすることの人倫にもとる行為をしてはばからないばかりか、強弁を続けることは、巨大テック企業とおなじ土俵にあるから、けっして活路が見いだせない。

かれらが見下す一般人が、これら企業の困窮を「ざまぁ」とみているのは、因果応報というのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください