アドバンテージは大丈夫?

突如でてきた「9月入学」というはなし。
全国知事の半数以上が「賛成」という報道があるけど、大丈夫なのか?

いったい、現役の知事たちで、海外留学経験者は、言いだしっぺの都知事のほかに何人いるのか?
この際、学歴詐称疑惑は横にしても、いまの「3月卒業」は、留学するには「アドバンテージ」になっていなかったか?と質問したい。

なぜかといえば、アメリカを例にすると、留学先の学校は、日本語で授業をしてくれるはずもないから、まずは「英語力試験」を受けないといけないのだ。
国内でよほど英語ができたひとだって、「大学の授業」という高等英語を理解できないと、本人だけでなくクラスの迷惑にもなる。

だから、ふつうは「英語力予科」にはいって、授業に出ることができるレベルの試験に合格しないといけない。そうでなければ、9月からの「本科」を受講することがゆるされず、その学校での留学そのものを断念せざるをえなくなるのだ。

それで、英語以外の学力ではじゅうぶん入学ができるのに、まずは語学専門学校にいくことを推奨される。
せっかくの「留学ビザ」があるのだから、半年で間に合わなかったひとは、もう一年を「予科」ですごすことになる。

ということは、かなりの英語力があってはじめて、9月からの新入生になれるし、この間の半年間は、それでなくても多忙になる。
生活の立ち上げに、外国ならではの「手間」がかかるのは、地方から東京の学校にいくのとはわけがちがうからである。

たとえば、自動車。
アメリカ留学なら、自動車がないと買い物にもいけない。
部屋を選ぶのだって、自動車がないと不動産屋にもいけない。
つまり、通学できない。

そのために、免許がいるが、日本の高校生で自動車運転免許をもっているひとはすくないから、現地で取得しないといけない。
すると、いかに日本ほど厳密ではないとしても、ちゃんと手続きしないといけない。

つまり、たとえ予科で一発合格しても、あれこれと、やることがたくさんあるのだ。
これを「横移動感覚」の欧米人と一緒にして、一ヶ月程度でやれというのは「酷」ではないか?

まさか、わが国の知事たちは、こんなこともしらない、なんてことはないとおもうが、「世界標準だから」という一番多い賛成理由をきくにつけ、なんだか心配になるのである。

日本標準でなにがいけないのか?

もちろん、外国からの留学生だって、4月入学というのは、上記のはなしがズレて起きることだから、アドバンテージを与えることになっている。

すると、知事たちが無知でないとすれば、かれらの得意の「嫌がらせ」か?

どういうわけか、この件でも企業側の反応が鈍い。
企業の採用スケジュールがどうなるのか?は、変更時の一回だけで済むはなしではないだろう。
ということは、ドキドキしながら「静観」を決め込んだということか?

少子という現象がわかっているのに、大学設立認可をバンバン出した文部科学省がやり玉に挙げられて、いざというときになって、なにがなんでも獣医学部はつくらせないことになった。

文部科学省という「行政当局」は、申請書類が整っていれば、バンバン認可を出さねばならぬ。
少子という現象がわかっているのに、申請するのは、申請した側の責任だからで、どうして役所がその経営責任まで負わされるのか?

そんな「役所依存」をふだんからしているので、上から目線で「不要不急のことはするな」と国民にはいって、じぶんたちは「不要不急のことばかりする」ようになるのである。
こういうのを「どさくさに紛れる」とはいうけれど、国民の自業自得でもある。

「自由」という立場からすれば、他人から自分の行動を「不要不急」といわれて批難される筋合いはない。
まして、為政者からいわれるのは不本意である。この「精神」が、日本人からなくなった。

明治には、このような世相を風刺した、みごとなジャーナリストがいたものだが、「言論の自由」を逆手にとって、一般人をあおりまくるのが「ジャーナリズム」だと勘違いしているのが「ふつう」になって、残念なことに国民がそんな記事や報道を信じているのだ。

宮武外骨を描くのに、最高の作家が書いてくれた。
その、赤瀬川原平も、もういない。
彼のあまたある傑作でも、『新解さんの謎』は、辞書をつかってここまで笑わせるものかと感心した。

日本語をならう外国人は、この本をどう評価するのか?ぜひともきいてみたい。
果たして、外国の辞書で、「新解国語辞典」に匹敵する辞書はあるものか?

ご存じの方には、教えを請いたい。

「内外価格差」の存在は、「貿易論」でいえばチャンスである。
わが国の大学授業料は、たいへんお安くなっている。
ということは?

やっぱりここでも、「国家戦略」として、学校制度をかんがえないとまちがえるのである。

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