世の中の景気はいい

観光系(旅行・交通・宿泊・飲食業など)をウオッチしていると、絶望感にさいなまれてしまうのだけど、「世の中」はそうではない。
前年度よりGDPは上昇し、税収も1割以上増加しいる。
それに、「倒産件数」までもが「減少」しているのである。

「かんがえ方」は二つある。
1.観光業が本格的に「淘汰」されているのは、「業界構造」の問題であって感染症だけのせい「ではない」というかんがえ方。
2.世の中の統計が狂っていて、「景気がいいはずはない」というかんがえ方。

まず、2. の方からいえば、半分は当たっている可能性があるものの、本当に「景気がいい」業界はあるのだ。
当たっている可能性とは、国家統計における「不正」の疑いが拭えないからだ。

これは重大な問題で、支配者に都合がいい「統計」を、「国家統計」として発表し続けていると、その支配者も「何を信じていいのかわからない」というお笑いにはならない深刻な事態となる。
もちろん、困るのは国民だけど、支配者はより強権を発動するしか、権力維持の方法がなくなるので、相乗的に国民は困る。

このような状態にわが国も陥っていないか?と疑うのである。

わが国には「統計法」という法律があるけれど、政府には、総務省にある「統計局」以外に、各省庁が自省の都合で各種統計を扱って、これを好き勝手に発表している実態がある。
果たして、「分散型」だからメリットがある、という見方と、なぜに「国家統計」が「一元管理されない」のか?という見方がある。

例えば、「基幹統計」としての、「 国民経済計算(GDP統計)」とか、「一般統計調査」は、内閣府の「政策統括官(経済財政分析担当)」がまさに「統括」している。
一方で、「‎家計調査」とか、「‎人口推計」それに「国勢調査」といった「基幹調査」は、総務省統計局が扱っている。
なお、「人口動態調査」は、厚生労働省がやっているのである。

そんなわけで、専門家は「いいとこ取り」をやろうと思えばやれるのだ。

統計の知識がなくとも、政治家になったひとは多いから、こうして「政治利用」ができるようになっている。
むかしは、政治家にもの申す「生意気な官僚」がいて、これで素直に修正する「度量」もあったけど、いまは「小生意気」な官僚と度量が小さいひとばかりになったから、共産圏のやり方に似てきているのである。

それで、景気がいい業界があるのは確かだ。
「不要不急の外出はしない」とかいって、出かけないように地方行政当局が仕向けるから、通販がさかんになって、運送業が忙しい。

けれども、バイデン政権のせいで石油が上がって、なんだかこれが物価を底上げしている。
それで、統計では、「名目値」が上昇するから、いまは「実質値」に注目する必要がある。

以上を踏まえて、本日20日の日経夕刊1面にある、「7月、消費者物価の0.2%下落」という記事を読めば、総務省が発表した7月の消費者物価指数によるものだが、記事中に、「この7月分から算出基準を改定した」とある。

「5年ごとの基準改定」をいいながら、基準がことなる昨年と並列して比較する、なんとも「読解が困難」な記事を平然と出すのが、「新聞」を自称しているのだ。
かんたんにいえば、意味不明の記事である。

さて、運送業といっても、内陸と内航(国内の海)があって、内航は外航(外国航路)とつながっている。
航空貨物は全量では「わずかしかない」ので、物流の大動脈は「海」にある。

ここが、多忙を極めているのだ。
「物が動いている」なら、一般的に景気はいいと見るのが妥当だ。
それが、IT業界にもつながっている。

すると、1.の問題になってくる。
観光業界の「構造不況」が、「構造転換」になりつつある、ということだ。
物ではなくて人間を運ぶ、航空、鉄道、バス、タクシーといった業界の「構造転換」は、運輸規制によって阻まれている。

一方で、旅行業は青息吐息で、宿泊業では外国人投資家による「買収」がまたはじまっている。
飲食業は「業界団体」が元からないので、政府への圧力をかけようがないから、もっぱら「かけられる」ことでの「転換」が強制されている。

小売業も、ほとんど個人事業主が消滅してきた。

つまりは、「経営資本」そのものの「転換」がはじまった。
そこで注目されるのが、ゴールドマンサックスの「銀行免許取得」なのだ。
ちょうど先月、19日のことだった。

これには、今年5月19日可決された「銀行法改正」が大きくからむ。
正確には、「新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案」であったものだ。

これによって、銀行の事業会社への出資上限が緩和されて、地元産品などの販売や地域経済に寄与する非上場企業には「100%出資が可能」となった。

なお、同法と同時に、海外当局に登録が済んでいて運用実績がある海外の投資ファンドが日本に参入しやすくするよう、登録手続きを簡素化する「改正金融商品取引法」も可決・成立した。

はてさて、わが国の「地方銀行」に、地元企業を買収して経営し、これをもって業績向上させる「経営能力」があるのか?
ということになって、それを補うのが「外資」だという構造ができた。
ついでにいえば、「中小企業等経営強化法」もできている。

これが、「菅政権」の目玉の経済政策なのである。

「身売り」をしやすくなった、ということが景気をよくさせるという「構造転換」の強制が、本当に実現する。

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