【大晦日】来年の高まる期待

【2021年大晦日】
先日、唖然とする演説をバイデン氏がやって、首をかしげるアメリカ人がさらに増えたというから、支持しない側からすればあながち非難することもできない。

それは、バイデン政権の1年を自画自賛した内容で、「過去のどんな大統領もなし得なかった、驚くほどの目覚ましい経済的成果を出した」だった。

トランプ政権が成し遂げた、空前の経済発展の成果ではなくて、その「破壊」を自ら賞賛したのである。
車社会のアメリカでは、この1年のガソリン価格の高騰は、ほぼ全部のアメリカ人の生活を直撃した。

国境に殺到して入国した「不法移民」は、200万人を超えたというが、生活のための奴隷的労働に就かざるを得ないため、従来からの「合法移民」がしていた仕事を奪うことになって、正直者が損をするように仕向ける政策が成功している。

また、コロナ禍をもって、生活保護家庭への「手厚い手当」をしたために、家族数にもよるけれど、月収で50~60万円を「もらえる」ことになったから、どちらさまも遊んで暮らすことを選択して、労働をやめた。
こうして、トラック・ドライバーが激減して、国内流通が停滞した。

エネルギー価格の高騰と流通の停滞による「物不足」が、需要と供給という大原則に直接働いて、既に年率で6%もの、石油ショック時以来の「インフレ」がアメリカを襲っている。

悠然とおっとりがたなでいたFRBも、「一時的」という言い分をあっさり捨てて、インフレ退治のための「金利上昇」を誘導しはじめた。
不況下のインフレをスタグフレーションと呼んで、70~80年代のアメリカを苦しめたけど、いまの政権は、この状態を自らすすんで作り出そうと「努力」している。

これを、正面から「破壊工作だ」というのが、「MAGA(MAKE AMERICA GREAT AGAIN)を標榜するトランプ氏が率いる共和党である。

ここにきてバイデン政権の「目玉政策」である、巨大な福祉政策に、民主党上院議員も離反して反対を表明したから、法案そのものが「頓挫」してしまった。
なお、この上院議員には、民主党内からの強烈な圧力がかかっているといわれていて、「党議拘束すべき」という話まで飛び出した。

これを言うのは「日本人ジャーナリスト」である。
なぜなら、そもそもアメリカ人に「党議拘束」という概念はない。
アメリカ人は、議員の「ひと」を選んでいる。
その「ひと」がどの政党に属するかは、後先で言えば「後」なのである。

これがわが国とアメリカ政治の「真逆」の構造だから、わが国の構造を基準にすると、「党議拘束」が発想される。

たとえば、リズ・チェイニー氏は、地元の共和党から事実上の「除名処分」を受けたけど、彼女自身は、来年の中間選挙のために「共和党予備選挙」に出馬するのは「自由」なのだ。

それが証拠は、昨年の大統領選挙で民主党予備選挙のトップにあった、バーニー・サンダース上院議員は、最後まで民主党員ではなかったし、いまでも民主党員ではない。
それに、大統領候補から突然辞退したのも、民主党から高級別荘を貰ったからと、本人が認めているのは、これも「自由」だからだ。

このあたり、日本人の発想にはないことが、アメリカ人の発想にはある。

さて、上述した重要法案に反対を表明しているのは、民主党「中間派」だという話もあるけど、「派」なのになぜか一人しかいない。
ただし、いまの連邦上院は、50対50と民主・共和のイーブンなので、このままなら議長を務めるカマラ・ハリス副大統領票で民主党が過半を占める。

だから、たった一人の造反でも、議案が通過しないのである。
ところが、アメリカの歴史では、上院はもっと「多数決にシビア」だった。
当初は、7割の賛成がないと議決できなかったものが、とうとう単純多数決になったのである。

一方で、トランプ氏の活動は、自身が「富豪」であることからも、「野に下る」から資金が尽きる、ということにはならなかった。
なによりも、カネではなくて「票」が欲しいひとたちが、トランプ氏の「推薦状」を手にいれるための「MAGA契約署名」に躊躇しない。

トランプ氏に忠誠を尽くすのではなくて、活字化されているMAGA理念に忠誠を尽くすという文書への署名なのである。

それに、わが国とはレベルのちがう「寄付文化」がある。
「キングメーカー」としての「独裁」を言う「反トランプ」のジャーナリストは多いけど、少なくとも田中角栄のようなカネで釣る方法ではない。

やっぱり、「富豪」は、貧乏でなくとも「カネ」を欲しがる凡人とは、考え方も行動様式も「ちがう」のである。

 

これが、良くも悪くも「富豪」がいなくなったわが国との違いだ。

そんなわけで、トランプ氏が掲げる「MAGA」が支持を拡大して、とうとう民主党員にもいる「保守派」に賛同者が出始めているという。
各州のみならず、市や郡といった選挙区でも、「MAGA」を支持するひとたちが予備選挙の準備をしていて、共和党内の「反トランプ派(主流派)」の排除が行われている。

また、連邦下院では、中間選挙に出馬しないと表明し「引退」する現職議員が現時点で23名もいる。
共和党候補に勝てない、という判断だろう。

残念ながらわが日本では、自国の政権や野党にもまったく期待ができなくなったから、「宗主国」たるアメリカに頑張って貰わないといけないという情けない事態になった。

その情けない組のリーダーである岸田氏が、あろうことかバイデン氏に謁見できないというのは、実は親中のバイデン氏からしたら、日本はレッドチームに先に行け、という指示なのかもしれない。

はたして、年初のオリンピックが終わって、11月の中間選挙でMAGAが勝利しようとも、その間にわが国の命運は尽きている可能性もある。

だから、ギリギリ、崖っぷちの「期待」なのである。
真剣に、「よい新年をお迎えください」と言いたい年の瀬である。

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