2022参議院選挙は天王山

「天下分け目」といっても過言ではない、過去にない重要な参議院議員通常選挙が今日22日に「公示」され、7月10日が投票日となる。

「国政選挙」といっても、直接的に「政権選択」をする衆議院議員選挙とはちがって、「たかが参議院」というのがこれまでだった。
わが国の「国会」は、かろうじて「二院制」を維持したけれど、実質的に「一院制」に近いのは、衆議院の優位性が憲法で決められたからである。

GHQによる「憲法草案」では、「一院制」だったけど、日本側が強く「二院制」を求め、あっさりこれを認めた経緯がある。
ある意味、いま、これで国民は「助かっている」から、根性ある先人に感謝していい。

戦勝国のアメリカがつくった憲法なのに、上述の経緯ばかりか、ぜんぜんアメリカ合衆国憲法とは構造もちがう。
それは、「戦勝国のアメリカ」とは、アメリカ「民主党政権」を指すからである。

つまり、アメリカ民主党に都合のよい国に、強制的に改造させられたのだ。

そのアメリカ民主党とは、何度も書くが、スターリンに追い出されたトロツキー「一派」が亡命して乗っ取った、世界革命を目指す「グローバル全体主義」の集まりなのである。

いつもの「発言の切り取り」で、グローバル全体主義のためのプロパガンダに余念がないマスコミは、プーチン氏の「スターリンを尊敬している」という部分だけで、東ヨーロッパの「反プーチン感情」の醸成に成功した。

ロシア国内向け発言とはいえ、たしかにスターリンを持ち上げるのはいかがかとおもうけど、プーチン氏による「スターリン評価」の本質は、「ナショナリスト」だったこと一点に絞られる。

いわゆる「マルクス・レーニン主義」とは、世界革命のための「国際共産主義運動」の中心軸だ。
国際共産主義運動こそ、グローバル全体主義の本質である。

つまるところ、スターリンはレーニンの主義をねじ曲げたナショナリストの英雄なのであって、その権力の源泉が共産主義を道具にした独裁者だった。
それでもって、プーチン氏は、共産主義を「否定」した上でのスターリン評価をしたから、ただナショナリストであることを強調したのである。

このことに気がついた、ハンガリー人とルペン氏に投じた4割のフランス人は、アメリカ共和党の「MAGA運動」に親和性を抱いている。
それゆえに、二期目の勝者であるマクロン氏とて、あからさまなグローバル全体主義を主張できなくなったのである。

19日投開票のフランス国民議会(下院、577議席)で、マクロン氏の与党が過半数割れしたことを、日本のマスコミは「左派連合躍進」と報道したけど、相変わらず「極右」と書くルペン氏の「国民連合」は、6議席から89議席(約15倍)という「大躍進」で第三勢力になったことに触れない。

ちなみに、「左派連合」もよくいったもので、これには共産党も含まれている。
つまり、「極左連合」と表現すべきだ。
フランスは、国民分断の「股裂き状態」なのだ。

さてわが国に話をもどすと、外国と比較するにあたって、衆議院とは議会下院、参議院とは議会上院のことである。

アメリカでも、連邦予算については下院に優位性がある。
では上院の「上たるゆえんは?」といえば、「外交」と「人事」についての優位性があることだ。

アメリカ連邦議会は、下院議員の任期は2年で、4年毎の大統領選挙と同時に選挙があって、2年後には中間選挙があるから解散はない。
上院議員は、3グループに分かれていて、おなじく2年毎にグループで改選されるから、当選したら6年の任期となっている。

それで、6年間じっくりと「外交・条約」と「連邦高官人事」を見張っているのである。
だから、大統領の与党と上院議会の多数党が「ねじれ」たら、その大統領の政権を「レームダック」と呼ぶのである。

なお、アメリカでは過半数をとれば「通過する法案」と、上院における本会議で議決を決めるための60票ルール(上院議員は、100名)、大統領の拒否権を拒否するための上下両院で3分の2を要するなど、あんがいと「過半数」では足りないことになっている。

わが国では、アメリカの上院ほど参議院に優位はない。
しかしながら、「ねじれ」たばあいの政権運営は、かなり厳しいことになるのは、1989年(平成元年)を皮切りに、2000年代で頻発した。

そうなると、「両院協議会」を開いて、衆参両院から10名ずつの委員を選出し、協議案が出席協議委員の3分の2以上の多数で議決したら、それがまた、衆参両院本会議にかけられることになっている。

しかし、協議がまとまらないばあいで、「予算」、「条約」、「総理大臣の指名」は、衆議院の議決に優位がある決まりなので、アメリカ議会とはまるでちがうのである。

日本の場合の「ねじれ国会」は、自民党を中心にした与党体制の劣化でもある現象で、国民意識の多様化に政治がついていけないことの証左でもある。
なんだか、「ダメ会社」と似ているのである。

なお、アメリカの政党と議員の関係は、あんがいと「個別的」だ。
日本の既存政党が「常識」としている、「党議拘束」という概念がない。
党派を超えて、議員は独立した議員としての判断で決議にのぞむ。

ゆえに、「造反」があっても、党としてできることは、地元選挙区の党員が決めるしかない。
「党中央(の人事権)」という共産党的概念がアメリカの政党にはない。
だから、「党首」が誰だかはっきりしない特徴もある。

しかしそうはいっても、次期選挙の「予備選挙」において再選されたら、党員は本選挙を全力応援する仕組みになっている。

この点で、党議拘束を常識とするわが国の政党は「全体主義」を是としている。
むしろ、「党議拘束」は、憲法43条に違反していないか?

今回の参議院選挙の特徴は、保守系新党が話題を振りまいている点にある。
これを、自民党参議院議員の和田政宗氏が党内に警告している。
マスコミによる内閣支持率の高さに浮かれていたら危ない、と。

もっといえば、自民党を支えてきた「岩盤保守層」の「流動化」という悪夢だ。

とはいえ、国民側の閉塞感からしたら、とっくに自民党を見限って、民主党政権にしたのだ。
その民主党政権があんまりだったために、「仕方なく」再び自民党に投票するしか「選択肢」がなかった。

あえていえば、政権選択とは関係ない参議院なので、お気軽に「浮気」ができるのである。
そして、新しい選択肢があることが、過去の選挙と「決定的なちがい」となっている。

もしや「地滑り的な結果」ともなれば、あれよと政権崩壊するやもしれぬ。
じつは、将来を決める「天王山」が、まさかの今回参議院選挙なのである。
そしてこれが、世界情勢をも変えるかもしれない。

大統領選挙で勝ったはずのフランスのマクロン政権が大敗して、どこと「連立」あるいは「提携」するのか?にも、日本の動静が影響しないはずがない。

むろん、11月のアメリカ中間選挙に、日本人がおもいもつかないほどの影響を及ぼすだろう。

つまるところ、「天王山」とは、日本国内ばかりか、世界のことなのである。

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