まさかのトランプ下院議長?

3日に、アメリカ憲政史上初となる、連邦下院議長が解任された。

マッカーシー米下院議長は、自身の解任の動きに、「やれるものならやってみろ」と強気の発言をして、共和党の「フリーダムコーカス」のメンバーを刺激してしまった。
そもそも、今年の1月に中間選挙後の新議会が発足しても、100年ぶりに議長が決まらない事態となったのは、この「フリーダムコーカス」が条件闘争を開始したからだった。

ウソを垂れ流す日本のマスコミは、「過激派」とか「強硬派」と、民主党だか、RINO目線でしか語らないが、「フリーダムコーカス」は、基本的に、「保守派」なのである。

しかし、アメリカという国における、「保守派」というのは、なにか?というと、日本や英国のような歴史ある国とちがって、なかなかに面倒な定義となる。

それぞれのお国の歴史や事情による相対的ないい方が、「保守」なので、絶対的な定義が難しいのだ。
日本でも、まだ自民党のことを、保守党だと思いこんでいるひとが多数いるように、だ。

それでも、人造国家アメリカの場合は、「建国の理念=合衆国憲法」を保守するひとたちのことを、保守派という。

議長解任には議員の1名から発議できる、という新規定を呑んでも議長に就任したのは、マッカーシー氏に他ならなかった。

なんとなく頼りがいがないこのひとは、重大な局面で間抜けさを出したのである。
もともとRINOなのではないか?という疑惑が払拭できないひとではある。

それでもって、後任人事の予定がつかないなかでの解任決議になったので、誰が後任になるのか?という大問題になっている。

ここで、妄想が膨らむのは、アメリカ合衆国憲法には、下院議長が現職下院議員でなければならないという規定はないからだ。

つまり、アッと驚く下院議長に、トランプ氏の名前が挙がって、まさかの投票となって過半数を超えたら、これまた憲政史上初の、議員ではない民間人の議長就任となるのだ。

現職の下院議員からしか下院議長は選べない、というのは、日本人的な多数決の発想(これを、「民主主義」の原則だと信じている)で、彼ら(アメリカ建国の父たち)とはちがう。
国民が選出した議員たちが、たとえ民間人でも多数決で議長に選出したら、それは有効だ、という発想なのである。

「戦後民主主義」という、体制転換を信じ込まされてきた日本人は、あたかもGHQがつくった日本国憲法とは、アメリカ合衆国憲法を参照にしたはずとの思い込みがあるが、ぜんぜんちがう。

むしろ、レーニンが定めたソ連を作り直した、「スターリン憲法」が下敷きなのである。

だから、時間がたてば経つほどに、共産化する。
これが、赤いGHQ(アメリカ民主党政権)が仕込んだ、日本解体のシナリオなのである。
ついでに、マスコミやらマスコミの御用学者がしきりにいってきた、「マルクス・レーニン主義」も、「スターリン(独裁)主義」を隠蔽するための方便である。

スターリンも、彼を批判したその後のひとたちも、とっくにカビが生えた、「マルクス」や「レーニン」さえ持ちだせば、なんとか辻褄があうことを利用しただけである。

しかし、今回のアメリカ下院での出来事は、ほんとうにトランプ氏を議長にするためか?は怪しい。
なぜなら、正直が取り柄のトランプ氏本人が、マッカーシー議長を支持する表明をしていたからである。

これには、トランプ氏なりの目論見があって、わたしには、安倍氏と盟友関係を装ったことと似ているように思えてならない。

マッカーシー氏がRINOとの「つなぎ役」をするのに、適任だからである。
この「コウモリ君」は、機を見るととたんに機敏に行動する癖があるのを見抜いてのことだとおもうからだ。

バイデンが大統領に就任して、トランプ氏がフロリダの別荘に引きこもった際、共和党内を牛耳るのがトランプ氏だと気づいたら、さっそくワシントンからフロリダを訪問して、ご機嫌伺いしたのもコウモリ君らしさがわかるものだった。

彼は、トランプ政権に非協力的だったのだ。

しかして、アメリカの政界は、思想的にトロツキー派の民主党と保守的な共和党は相容れない関係軸にあるようだけど、「戦争屋」という点では、ご同業者が多数いるのである。
これが、両党で共通の「ネオコン」なのだ。

ブッシュ家、クリントン家、オバマ家、バイデン家がそれだし、チェイニー家もそうだったが、リズ・チェイニーは共和党予備選で敗退し、政界から追放された。

アメリカの「国難」は、おそろしく深刻で予算も審議できない状態だから、「トランプ下院議長」への期待が高まっているのである。

これで、バイデンとカマラ・ハリスをホワイトハウスから追い出せば、国家の序列第3位の下院議長が大統領に就任する。

そんなばかな!

というわけで、ジム・ジョーダン議員(司法委員長)が立候補した。

それでもどうなるのか?
一寸先は闇なのであるが、世界はこの人事に注目している。

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