再生可能エネルギー普及拡大議員連盟?

自民党内にある、「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟(略して「再エネ議連)」の、完全なる利権確保の動きが、秋本真利議員の捜査から見えてきた。

自民党の腐敗の一つの極致がこの「議連」なのである。

かつて英国の歴史家、ジョン・アクトン卿は次の有名な言葉を残した。
権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する。

1955年の「保守合同」以来、1993年の細川護煕の誕生をもって、「55年体制の崩壊」と早合点したひとたちがいた。

たしかに、自民党の悪政が混沌の状況を作ってしまったのが原因なのだけれども、まったく準備不足の細川政権は自壊し、羽田孜にバトンタッチしてはみたけど、「少数」与党のために、どうにもならなかった。

それから、2009年の民主党政権ができたが、3年余りで崩壊したのは記憶にあたらしい。

しかし、民主党のダメダメも、なんだか細川・羽田のときとおなじで、政権を担うとはどんなことなのか?の具体的準備が決定的に欠如していたかと思う。

これは、わが国の「経営」にあたって、重大な設計ミスがあるからだけど、左派にならって諸悪の根源を求めだすと、縄文時代や明治政府に突き当たることとなる。

日本人の幸福は、ヨーロッパ社会のような、つまりアクトン卿がいうようなどうしようもないひとたちが権力を得るようなこととは、一味も二味もちがう文明圏に住んでたことによる。

人類アフリカ起源説に合致しないのが、日本起源説である。

島嶼からなるわが国から、多数の旧石器時代の遺物が発掘されている事実がある。
これで、人類アフリカ起源説との、時間的整合性がとれなくなる。
アフリカ大陸から脱出して、ユーラシア大陸を東に移動し、ついには日本にたどり着くまでの時間・距離を考慮すると、日本で発見される遺物との時代説明がつかないのである。

ジャワ原人が発見されたことを併せて考慮すれば、日本原人がいた可能性を全否定できない。
それから、縄文時代に突入したとかんがえる方が、よほど合理的なのである。
そして、縄文人の歯髄から得られたDNAを分析したら、「誰なのか?」の謎がかえって深まってしまった。

中国大陸のひとたちと、合致しないのである。
西から日本にやってきた、という前提が疑われる。

さらに、縄文時代の遺跡が多数発掘されているなかで、世界の研究者たちが気づいて驚いているのが、「戦闘兵器」が一つも発見されない、という事実がある。

狩猟採取のための道具は見つかっているが、戦争のための道具や、戦闘の跡を示す人骨の破壊痕も一切見つからない。
そのかわり、勾玉や、その原材料になった黒曜石やメノウなどが、採掘地から広く遠方まで交易されていたことが確認されている。

そして、突如、大和朝廷の時代がやってきて、「日本史」がはじまり、明治を迎えたのである。

文化的にどう考えても先進国だったわが国であったけど、科学技術の一点で欧米の引けをとった。
ために、この一点を克服するのに、「実学」だけに集中したのである。

いわゆる、四書五経の朱子学も、和歌も見捨てて、ひたすら科学技術を優先し、これを支える法と社会制度の輸入に専念した。

それで採用した政体が、開発独裁政府としての明治政府だったのである。

政党政治も輸入したけど、政党の成立条件たる、傘下におくべき「シンクタンク(政策立案・提言)機能」を速成のため政府官僚に兼務させる「手抜き」をやった。
ところが、これが皮肉にも、効率的だったのである。

ヨーロッパ列強は、王侯貴族政治の時代だった。
なので、国家の意思決定には、「家産官僚」たる貴族が就任した。
わが明治政府は、実学だけの大学を設けて、その卒業生をもって、「依法官僚」とした。

家産官僚とは、王家や貴族の私財管理を旨とする者で、依法官僚とは行政法に基づく者である。

「手抜き」だったので、官僚の行動範囲を規定するはずの、行政法を官僚が企画・立案することになって、せっかくの議会・議員が役目を失ったのだ。

つまり、官僚の好き勝手ができた。

ドイツが親衛隊(SS)に乗っ取られたように、わが国は、官僚に乗っ取られたのである。
なお、悪の根源とされる「軍部」とは、尉官以上の将校つまり、軍事官僚が仕切る世界を指す。

それでもって、わが国官僚制の最大の強みとは、「分散型」であることだ。
「組織上のヘッドが存在しない」で、各自が独立して自己権益の確保を図るのである。

あたかも、イワシの集団が、鯨のような巨大な魚影を作って、襲撃する敵を威嚇するようなものだ。

この場合、一匹のイワシは個体としての生命というよりも、まるで「細胞」のように振る舞う。
官僚の行動が、どの役所(省庁)に配属されようが「ワンパターン」なのは、このためだ。

このことが、日本を堕落させ自己崩壊まで突っ走って止まない官僚制の正体なのである。
ヘッド(責任者)がいないから、どうにも止まらない、のだ。

そんなわけで、自民党内最大の議連になった再エネ議連(議員の3分の1が参加する)は、官僚出身の議員が増えるほど、イワシのような擬態でもって、個別の役人を支配して、利権を貪るのである。

もちろん、官僚には見返りに、「退官後」が保証される。

これぞ、国民不在の、国家の中の国家がやっていることで、すでに自己免疫疾患に国家をあげて罹患すしてしまった。

中枢が腐るとは、そういうことなのである。

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