腐る横浜のはなし

横浜市民がほとんどいない、のが「みなとみらい地区」で、この地区(三菱横浜造船所)の再開発に関して、あの横浜のドンこと、藤木幸夫氏曰く、「港湾局をはずして都市計画局がめちゃくちゃにした」とは、名言であった。

ただしそこには、市長も市議会も存在しない「不毛」がある。
そもそも、「不毛地帯」ゆえに、開港場の対象になったことをいま「ハマっ子」たちは思いもつかない。

横浜がハッキリとダメになり出したのは、超人気だった日本社会党、飛鳥田一雄市政のおかげであった。

このひとの安定支持基盤は、市職員(組合)であったけれども、借家住まいだったことがマスコミに「清貧」具合を強調されて、その思想の凶暴性を隠すことに成功していた。
ために、管理職が板挟みのサンドイッチの具材になっていたのである。

もちろん、市議会もそんな管理職に手を差し伸べることはなかった。

いまや港の管理も、横浜市港湾局から国土交通省の直轄になって、横浜市港湾局も国交省の下請けになった。
しかし、その国交省も韓国たとえば釜山と中国の上海に、まさかの国際ハブ港の地位を奪われるはずがないとたかを括っていたら、あれよと転落したのである。

ちなみに、それでも「港」は、特別待遇になっていて、異業種からの参入はいまだに認められない「特権地域」として残っている。

もう、バラ積み船が珍しくなったので、かつての肉体労働をもっぱらとする港湾労働者は激減し、巨大なガントリークレーンのオペレーターが、コンテナ輸送の「花形」になっている。

それでも、気づかない親が横浜には多数いて、子供に港湾に勤務するという道を知らしめることがないから、意外な高齢化と人手不足に困っているのが実情なのである。
だから、港湾関係者たちはみな高給取りになっている。

それもこれも、異業種からの参入ができないためにの特権があるから、大々的に人材募集をすると藪蛇になるからである。

もうとっくに「船旅」の時代は終わって、せいぜいロープライス層のための巨大な客船が年に数回寄港するだけになったけど、これを「超豪華客船」だとの欺瞞情報を流しているのが、いつもようにプロパガンダしかしないマスコミである。

だから、みなとみらい地区には「港湾機能」はほとんどないので、最初は「ワールド・インポート・マート」と自称して、世界中の輸入品を扱っていたものが、「ワールド・ポーターズ」と名前を変えるほどに気恥ずかしくなって、とうとう「アミューズメント特化」という転落になった。

これをやっているのが、「イオン」だから、どこの地方にもある「イオン・モール」のウォーター・フロント・バージョンになるに過ぎない。

結局、東横線からつながっている「みなとみらい線」の、みなとみらい駅か、JR桜木町駅で降りて観光するひとたちがターゲットで、その多くは埼玉県人(の中でも西部)ということになっている。

横浜だけに暮らしているわたしが、埼玉県の県庁所在地大宮に行った経験は、確か4度か5度だけで、副都心となったといっても用事がない。

たまにJR東の新幹線で大宮を通過すると、その発展ぶりは横浜以上に見えるので、埼玉県西部の田舎がターゲットで良かったとイオンのひとたちがかんがえるのには説得力がある。

そんなわけで、いよいよみなとみらい地区に行く用事がなくなったのは、陸側の「野毛地区」の昼飲み族にも関係がないことなのである。

それでもって、市中心部には、どういうわけか「アリーナ」だけが乱立している。

それもこれも、市民のためを装った埼玉県民のためだろうから、いっそのこと埼玉県の飛地になったらいかがだろうと思うこの頃である。
それで、不明な移民たちの対策も合同でできればよいかもしれない。

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