8日、トランプ氏の「ツイッター・アカウント」が永久停止となったのを機に、「フェース・ブック」がこれに同調した。
また、自由投稿を旨とする、新興の「パーラー」に対して、アップルがアップストアでのダウンロードを停止して、まもなくグーグル・プレイ・ストアも同調したから、新規に加入できなくなった。
どうやら、ツイッターから追放されたトランプ氏が、パーラーにアカウントをつくるという情報に対応した措置のようである。
なるほど、こういう手があったのか。
現代の情報社会の構造が、あんがいと各企業の意思によってかくも脆弱なものかと理解できた。
すなわち、ジョージ・オーウェル不朽の名作、『1984年』の「ビッグ・ブラザー」が、現実になっていることを認識できた。
これは、ある意味、不自由があたりまえの国の住人からすれば、なにをいまさら、といわれることではある。
しかし、自由を標榜する国で起きている、というのは、「あたらしい異常」である。
つまり、平然と民間企業による言論統制が実施されたことに、「鈍感」な社会になったことの意味は、あまりにも重大なのだ。
トランプ氏の任期は、20日午前中で終わる。
あと10日あまりにもかかわらず、民主党は二度目の「弾劾」訴追を明日11日にも行うという。
なにを企んでいるのか?
トランプ氏の参政権を将来にわたって奪うだけでなく、「有罪」にすることで、社会的抹殺をしたいのだろう。
それは、トランプ氏の「存在」が、アメリカ合衆国の「安全保障の脅威」だと理由付けていることで明らかである。
これが、「7300万票を得た」大統領候補者に対する、敵対勢力の態度なのである。
「党名」とまったく合致しないことをあえてする、ほんとうの理由はなにか?
まず、議事堂への乱入が、反乱だとして、これを扇動したのがトランプ氏だと決めつけていることにヒントがある。
しかしながら、トランプ氏は事前の5日に「大統領覚書」にサインしている。
それが、「極左暴力集団」による暴動阻止のための注意喚起だった。
つまり、彼は、これら集団による議事堂襲撃を「予測」していたことになる。
実際に現場で撮影されていたおおくの映像からも明らかなように、集団を扇動するひとたちがいて、ガラス窓を割ろうとするのを止めるひとたちが、警官に何人かを突き出している場面もある。
さらに、議事堂内で、上院議員が「チャレンジ(異議申立)」の手を挙げるタイミングで、なんと外のバリケードにいる警備員がこれを解いて、集団を招き入れている場面も撮影されている。
妙に、計画的なのだ。
そして、「爆弾が仕掛けられた」という情報と、じっさいにそれらしきものがみつかったことで、議事が中止され、議員たちは避難をはじめた。
まさにこのタイミングで、大きく二つの「窃盗事件」が発生した。
・「チャレンジ」には、挙手だけでなく、用意したサイン入り(上・下両院議員)の書面がいるけど、避難時に議場においていたこれら書類が盗難にあい、議事再開後、いくつかの州で予定されていた「チャレンジ」ができなくなった。
これで残った「チャレンジ」が有効になっても、票数でバイデン氏勝利が確定したから、議会が死んだ瞬間でもある。
・あたかも、「軍の特殊部隊」とそっくりな装備で暗躍する複数人が、監視カメラの映像に残っていて、彼らは議事堂内にある民主党議員の事務所から、パソコンを奪取した。総数は12台。この中に、ペロシ下院議長の執務室でガサ入れしている映像もある。
これら、パソコンを奪取したのが、うわさされているように、海軍特殊部隊の「犯行」だとすれば、これは、「軍事作戦」である。
アメリカ軍の最高司令官は、いうまでもなく大統領だから、なんとしても「弾劾」したい理由がはっきりする。
彼らからしたら、なるほど、「反乱」にみえるのだ。
つまり、なんらかの「大統領令」が、発動された、ということだ。
なくなったパソコンに、どんなデータが保存されているのか?
軍・情報部での解析なら、すぐにでもレポートされるはずだ。
あり得ない「証拠」が満載だと想像すれば、民主党側の「あわて方」と対応の異常さが理解できる。
恐怖がパニックをよんでいる。
ここで、ふつうなら、証拠は合法的に入手したものでないと、裁判で証拠として認証されないという常識的な反論もあろう。
しかし、場面が、軍事裁判(軍法会議)なら、話は別である。
両陣営による、最後の死闘がはじまっているのだ。
どちらか、負けた方は、この世から永久追放が確定している。
さて、耳目がこれらパソコンにいくけれど、よほど重大なのは、議場内で盗難にあった「書類」の方である。
演説原稿がなくなったのではない。
大統領選出における、各州選挙人投票の有効さを問うための、「公文書」なのだ。
同じ時間に、同じ建物のなかで、三つの場面があった。
a. 乱入を実行したひとたち、b. 議場での窃盗、そして、c. 民主党の各議員事務所にあったパソコンの紛失。
おそらく、ソーシャル・ネットワーク大手による、現職大統領の発信情報遮断は、c. に呼応するのだろう。
さて、議事堂事件後にでてきた、イタリアの「証人」は、昨年のホワイトハウスにおけるクリスマスパーティーに招待されていて、パーティーのさなか、大統領をはじめとした人物たちと、それぞれ別室で面談したという。
『ゴッドファーザー』の場面のようだ。
トランプ氏は、あたらしい政党の立ち上げを示唆し、「独自」の情報プラットフォームの準備を急ぐ、と発言した。
いまさら、巨大テック企業に対抗できるものかと失笑を買っている。
パーラー・アプリのダウンロードができなくなったことがどういうことかがわからない馬鹿者だ、と。
けれども、新政党の立ち上げよりもずっとかんたんだ。
巨大テック企業の経営陣を、カリブ海の無料リゾートへ一生招待して、トランプ陣営のひとたちを経営者にすればいい「だけ」だからである。
トランプ氏がこだわったように見せかけた、通信品位法230条の撤廃や改正は、じつは必要としない。
代償は高くつく。