世界乞食化とパイプライン爆破

27日、ロイターはスエーデン当局の発表として、ロシアからドイツに天然ガスを送るバルト海の海底パイプライン、「ノルドストリーム」と「ノルドストリーム2」の3カ所でガス漏れが発生していると伝えた。

また、おなじくスエーデンの地震観測所は、ほぼ同時に揺れを観測したと発表したので、パイプライン3カ所の損傷は「自然災害ではない」とみられている。

つまり、「破壊工作だ」と。

それで、誰が犯人なのか?という、「犯人探し」が話題になっている。
いまのところ、容疑者?は次の4カ国だと指摘されているが、真偽の程はわからないし、これらに限定する根拠もない。

・ポーランド
・ウクライナ
・ロシア
・アメリカ

ただし、「ノルドストリーム計画」を政権の「目玉」として推進してきたのが、ドイツのメルケル政権だったから、そのガッカリ感はメルケル氏が一番感じていることだろう。

前に書いた、ウクライナ問題の本質は、「ドイツ潰し」だということの確信になるのである。

直接的にはアメリカの意向だけれど、間接的にはどうか?といえば、例の「世界経済フォーラム:ダボス会議」やら「国際金融資本」やらが疑われるのである。

もちろん、『007』シリーズで活躍した、「ドクター・ノオ:Dr. No」とか、「スペクター」とかという「民間」にも、とんでもないひとたちがいると英国元軍人のイアン・フレミングが示唆しているのだ。

これをいうと、すぐさま「陰謀論」だといいたてるひとたちがいるけれど、何度も書くが「世界は陰謀だらけ」なのである。

それにしても、ノルドストリームは、水深70m~80mの海底に設置されていて、ただでさえ水圧に耐えられるように頑丈に作られているし、設計に「テロ」を想定しないはずもない。

ゆえに、これを破壊するのは、破壊する側にも技術がいるし、「現場」には訓練を受けた技能者がいないとできっこない。
それで「犯人」は、「国家レベルの仕事」ということになっている。
まぁ、わたしは「スペクター」の可能性も否定はしないけど。

そんなわけで、欧州の冬はどうなるのか?
すでに、EUは、室内温度設定を「19度」にしろと通達している。
これをだまって「守ります」という国と、「そうはいかない」という国とに分かれだしている。

「そうはいかない」国で、最初に離脱した英国では、「歴史的大減税」を打ち出した新政権に、「空前のポンド安」で阻止をはかるひとたちがいる。
「大減税」したから、「ポンド安」になって、インフレが加速した、というシナリオにしたいのだろう。

どうして「大減税」を阻止したいのか?
それは、国民が豊かになるからである。

えっ?
と、おもうひとは、かなりおめでたい状態にあるから自己チェックされたい。

「ドクター・ノオ」や「スペクター」と闘った007が英雄なのは、国民の富を守る、という意味に集約できるのだ。
単なる「国家秩序」のための「犬」ではない。

物語では、「ドクター・ノオ」や「スペクター」が、国家に軍事的にも対抗するほどの財力をいかにして手にしたかは詳しくわからない。
しかし、彼らの傘下にあるひとたちがいるのは、無謀な国家から逃げてきたか、収入保障と無税の魅力にちがいない。

なぜなら、「ドクター・ノオ」や「スペクター」の、「理念に賛同」する話はひとつもないからである。

だとすると、このひとたちは、「乞食」である。
カネ欲しさに「ドクター・ノオ」や「スペクター」の配下になった「だけ」なのだ。
だから、いざとなると「逃げる」のである。

ひとは「大義のため」には死ねるが、「カネのため」に死にたくはない。

それでもって、ポンド安を仕掛けたひとたちは、EUに反抗する、ハンガリーやイタリア、あるいはポーランドを、どうやって料理しようかとかんがえているはずなのだ。

しかし、ここに厄介なロシアのエネルギー依存という障害が立ちはだかった。
だからEUは、上に書いた「通達」をだまって受け入れる国には、「補助金:日本の地方交付税交付金にあたる」を出すけど、逆らうならば「ださない」という手を尽くすはずなのである。

たとえば、日本政府はいうことを聞かない玉城デニー知事の沖縄県への交付金やら開発費を、絞っている。
わたしは玉城氏を支持しないけど、沖縄県民が支持しているから、国のこのやり方は、仕方のないことだとはいえない。

沖縄の事情に詳しくないから断言できないけれど、こうした国のやり方が「しまんちゅ」たちの反発になって、それが玉城票になっているとしたら、気持は理解できることだ。

しかしながら、世界のひとびとに、いま書いた「しまんちゅ」のような根性がどこまであるのか?
「補助金欲しさ」で、なびかないか?

なびかせるためには、貧困化させることが重要なのである。
貧乏になれば、ただでおカネがもらえる、たとえば「ベーシックインカム」は、キラキラの魅力に見えるにちがいない。

砂漠で一杯の水を得たいという状況にすれば、あとはなんでもいうことを聞く。
こうして、奴隷化が完成するのである。

カネと自由のどちらが欲しい?
ほんとうは怖い、おとぎ話が現実化している。