「分断のアメリカ」がわかるドラマ

このブログで何回か引用している、「Harano Times Official Channel」さんによって、紹介されている日本語字幕付き「短編ドラマシリーズ」(全6回)がある。

その記念すべき第一回目は、 https://www.youtube.com/watch?v=B52OfzweZ0g でタイトルは「引っ越しの日」だ。

第三話では、ハラノタイムズさん自ら事前にドラマの背景説明をしており、その後の本編を鑑賞していて驚いたのは、共和党有力上院議員のひとり、テッド・クルーズ氏本人が出演していることだった。

急進左派の州としていまや「イカれているアメリカの典型」となったのが、カリフォルニア州で、その過激ぶりは、東部の「ニューヨーク」と双璧をなしている。

しかし、たとえば、日本のフジテレビで放送されたドラマ、「木曜劇場シリーズ」開始第一作になった、『オレゴンからの愛』(1984年)で、予算がないいまではかんがえられない現地ロケ撮影された!ことも話題になった、「オレゴン州」の麻薬汚染ぶりも、民主党が支配することで実現したのだった。

それがいまや国境を越えて、カナダのブリティッシュ・コロンビア州(州都はバンクーバー)でも、麻薬が合法化されて、さらに「無料」で州政府が投与してくれるから、市民はこぞって麻薬中毒者になっている。

行政がいう「無料」とは、集めた「税金の使途」のことなので、納税の義務をきっちり果たすと、自分や自分の家族が麻薬中毒になることを促進させる意味となる。
かくして、その対象がなんであろうが、行政による「無料」とは、住民にとっての「麻薬」なのだということの、もっともそのまんまな例なのである。

ならば、なんでこんな「政策」を極左は実行するのか?といえば、当然ながら、「共産化」を目的とするための手段だからである。
「共産化」とは、市民・国民を政府(一部の支配者)の奴隷にすることなので、そのための「エサ」が、「無料」なのである。

すると、邪悪な英国からしたら、アヘン戦争の原因をつくった、とされる清朝の官僚(進士)、林則徐の正しさがわかるというものだ。
彼は国民が阿片中毒者におちいる悲惨を阻止すべく立ち上がった、現代でこそ「希な」高級官僚なのだった。

「戦争」では、清は敗れ、香港を割譲するに至るも、その精神は、永遠なのである。
ゆえに、林則徐の名は、「清代最高の官僚」という評価に揺るぎはない。
惜しむらくは、彼の上司たる「皇帝」に、意志がなかったことだった。

これは、官僚が歴代の世継ぎを幼少時から育てるにあたって、「無能化する」ことを目的としたからであった。

くらべて、アメリカ民主党やカナダ自由党の政策の邪悪さは、歴史に残るほどの「汚物」なのである。

人間の価値観を曲げるのも正すのも、教育、なので、民主党の支配する「州」では、住民の価値観が歪められるのである。

しかして、このドラマの主人公夫妻は、カリフォルニアで「まじめ」に育ったがゆえに、その急進左派性を、自慢するレベルにまで「洗脳」されていることが、その後の「落ち」につながる重要な要素なのである。

一方で、主人公たちが引っ越してきた「テキサス」は、アメリカ合衆国の歴史で唯一、「テキサス共和国」として独立国だった(1836年~1845年)経緯がある「州」なのである。
ゆえに、バイデン民主党連邦政権のむちゃくちゃに、再度独立すべきか?がまじめに議論されるのもテキサスの風土なのだ。

ところが、テキサスとは、典型的な「南部」だから、南北戦争(アメリカ人は「シビル・ウォー:内戦」という)からしたら、「南軍」なのである。
1861年に合衆国から離脱、アメリカ連合国7カ国(サウスカロライナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、ルイジアナ州)に参加する。

奴隷解放のリンカーン大統領率いる共和党=北軍、という単純な見方には、難があるのだ。
実態は、リンカーン共和党は、保護主義で北部の工業を育成しようとした(当時は英国にかなわなかった)のに、南部連合は自由貿易を望んだのである。

それで、戦費を賄うために、「政府発行通貨」を導入したのが、リンカーン大統領をみるときの最重要政策なのである。
いまでは、このことが、暗殺の理由ではないかという説があって、それは、ケネディ大統領にも適用されている。

アメリカの歴史は、日本史のような一種の「リニア」ではない、人造国家アメリカの厄介なところで、建国からの時間数は、いまや世界最古の国である日本とは比べようがないけれど、その複雑さにおいては、アメリカの方がはるかにややこしいのである。

そんなわけで、このわずかな時間にまとめられたドラマは、セリフの一語一語にもしっかりと歴史的な背景を負った意味があるので、単に、カリフォルニアとテキサスのローカルな対抗を表現したのではない。

まさに、「風刺」なのである。

また、みごとな「パロディー」といえるのだけど、その「パロディー」に対する「大本:オリジナル」が、上に述べた「複雑な事実」だから、そのおかしさを理解するには、それ相応の知識がいる。

「テキサス病」に感染した、主人公たちは、この環境にどっぷりと浸かることの快適さを認識して、とうとうテキサス人になるのだけど、これがハッピーエンドにならないのも、このドラマの「余韻」が示している。

それは、とっくに現実になっていて、カリフォルニア州の人工減少が深刻で、その原因が、国内移住先としてのテキサスやフロリダ州の人口増加なのである。

すると、カリフォルニア州の極左性は、どんどん蒸発した分煮詰まっていくほどに濃厚となるから、極左州とテキサスやフロリダなどの共和党の州との「対立」が、尖鋭化していることを示唆する。

そこに、共和党トランプ派が支配する連邦下院で、先週末にとんでもない「宣誓証言」が飛び出して、極左民主党がやった組織犯罪のシッポをさらけ出して、首都ワシントンは大騒ぎになっているらしい。

ゴールデンウィークという、日本ローカルの連休前に、2023年4月最後の週は、大荒れになるのだろう。

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