TV討論会直前の議会報告

アメリカ大統領選挙における第一回目のテレビ討論会が、27日(日本時間28日)に行われる。

この討論会は、過去から比べると異例の早期実施なのである。

なにせ、民主党も共和党も、正規に候補者を決める全国党大会をまだ開催しておらず、ゆえに、「党として正式な候補者が未確定」なままなのに実施されることが、もう異例だからだ。

トランプ側は、討論会の実施方法についての事前打ち合わせで、討論開始前・後の「薬物検査」を要求したが、バイデン側が即座に拒否したこともアメリカ人の関心を増加させた。
今年3月の「一般教書演説」における、ふだんとは見違えるほどのバイデン氏を観たアメリカ人は、それが覚醒剤の効果にみえたからである。

もちろん、イタリアサミットにおける「徘徊」は、全世界に放送されてしまったことも、一種の刷りこみとなっている。

今回の討論会の主催は、あの左翼偏向報道で倒産危機となった、CNNだ。

4年前の前回、CNNは、モデレーター(司会)に、なぜか保守系の「FOXニュース」キャスターを採用して、あたかも「中立」をふるまったが、じっさいにはトランプ氏に不利な司会進行ぶりで、とうとうこのモデレーターとトランプ氏の応酬の方が、バイデン氏との討論よりも長くなったのだった。

今回のモデレーターは、2名がかりになっていて、どちらもCNNのひとだがキャスターではなく「解説者」である。
ひとりは普段から一貫して「反トランプ」で有名な女性で、もうひとりは、最近になって「トランプは正しい」といいだしたばかりの男性となっている。

しかしながら、CNNがトランプ氏側の要望を案外ときいて、討論のルール自体は、バイデンには厳しいことが決まっている。
なかでも、椅子が用意されないことや、持ち込めるのは白紙のメモとペンだけということが、前回のバイデン氏の耳にあった受信機を認めいないことで、一掃の厳しさがあるという。

さて、前回の討論会は投票日直前だったこともあって、ハンター・バイデンの「地獄のパソコン」が報道された直後でもあった。
このパソコンが本物なのか偽物なのか?の議論から、発見されたデータがロシアによる工作だとの、諜報機関に勤務した60名による署名入り文書が公表されたのだった。

よって、トランプ氏は討論会でこの話題に触れたが、バイデンからのこの文書の指摘によって、せっかくの題材が粉砕されてしまった。

しかして、今回、中間選挙で共和党支配に換わった連邦下院が、いい仕事をしていた。

60名による署名入り文書の作成経過が、下院委員会の調査報告で明らかとなり、ロシアによる工作どころか、現役の政府職員も加わって「捏造した」ことが明らかになったのである。

しかも、その中に、今回「反トランプ」でも、モデレーターを引き受けた女性の旦那様の名前があったのである。

悪いことはできないものだ。

もちろん、「地獄のパソコン」が本物であることも、はるか前からFBIが確認していたことも、正式にこの報告書に記載されている。
もはや、民主党がやった「陰謀」だったことが白日の下にさらされた。

さらに、民主党・ペロシ下院議長が主催した、「1月6日委員会」も、連邦下院法律顧問委員会で正式に「違法」だと決まった。
トランプ氏の顧問だった、ピーター・ナバロ氏はこの委員会によって「収監」されたが、本決議を経て委員会は連邦最高裁判所に「間違い」の申立をした。

最高裁がこれを認めると、過去がひっくり返るし、当然ながら、責任追及がペロシに及ぶ可能性もでてきた。

なんだかんだ、アメリカの国会は仕事をしているのである。

こうした状況をうけて、どんな討論会になるのか?
すでに、CNNがバイデンに厳しいルールにしたことから、民主党が「代替候補」にすり替える準備が進んでいるのだという「うわさ」まである始末である。

アメリカ国内では1億人が視聴するというが、世界に与える影響の大きさはそんな数ではない。

農業をあらゆる方面からイジメる政府

安倍晋三氏が暗殺されて早くも丸2年が経過した。

殺傷力が疑われる手製の鉄パイプ製銃は、火縄銃とおなじ先ゴメ式で入れていたのはパチンコ玉らしき「6粒」だった。
おそらく、これを蝋で固めてあたかも「一発」の塊にしたろうけど、激発の熱で溶けて圧力が足りずに足元あたりにポロッと転がって落ちたのではないか?

もしも、安倍氏にパチンコ玉と思しきタマの一発でも命中して殺人ができたら、その傷は周辺のひとたちに見えないはずはない。
また、それだけのグラム数を火薬の爆発力で飛ばせて人間を殺傷できる銃なら、激発機構にはその圧力に耐えうる機密性と頑丈さが要求される当然がある。

現行犯逮捕された人物は、相変わらず裁判を受けるでもなく「拘置所」に入ったままとなっていて、文句も言わない不思議もある。

もちろん、捜査当局が捜査しないという不思議に、マスコミもタッチしないという連携で、2年が経過した。

さてそれで、この間の岸田政権による売国と国民人口削減のための方策は、大胆にもあらゆる方面から実行されている。
司令塔は、アメリカ大使館で、岸田氏はその指示に従っているだけという指摘も、まんざら陰謀論ではないだろう。

まさに、アメリカ民主党の施策を、忠実に勝、速やかに実行している優秀さは、わが国完了機構の優秀さを示すものである。

ようは、わが国の官僚は、こぞって『エルサレムのアイヒマン』(上からの命令に盲従する小役人)に成り果てたのであった。

そんな中で今国会の最後に通過した「農業

意図せざる結果の恩恵

意図せざる結果のことを、専門用語として「随伴的結果」いう。

自由主義の伝道師、ハイエクは、これぞ人類発展の肝としている最重要な概念なのである。

そして、社会を設計したり、よかれと計画することの無意味ばかりかその害悪を、アリストテレスから引いて説いている。

かのアリストテレスさえも、意図せざる結果を誤解した、と。
もちろん、近代のはじまり、デカルトの間違いは、現代にも及ぶ害悪となっている。

この意味で、われわれ日本人からデカルトのような人物が出現「しなかった」ことは、縄文からの日本文化を背負った日本文明にとって、もっけの幸いなのであった。
しかしながら、幕藩体制を破壊してそれを「正義」とした、明治新政府なる英国の傀儡政権は、デカルトこそが近代文明社会の原点にあると説きまくったのである。

令和の時代に、デマを国民に垂れ流す日本政府の原点は、明治新政府にある。

もちろん、デカルト礼賛はごく狭い範囲で正しいが、近代欧米文明社会が日本文明社会と比べて、けっして「高級」な評価をすることはできないから、あたかも、日本文明によって開眼していた台湾が、ひどく遅れた中華文明の蒋介石率いる中華民国なる後進集団に乗っ取られたごとくに、わが国も先に劣化の先鞭をつけられたのであった。

そしてまた、波状攻撃的にGHQによる深手を負いつつ、今に至るコントロール(隷属・隷従状態)下に置かれたのは、ハイエクの『隷従への道』を逆手に取った高度な作戦の成功だともいえるのである。

このあたり、幾重ものらせん状の複雑さがあるから、一直線のリニア的な歴史発展をするものだと思いこむと、なんだか理解できない。

社会を科学する者は、たとえばアダム・スミスがいった「神の手」のごとく、とっくに気づいていた「意図せざる結果にこそ正義がある」というものを、あたかも誤解して馬鹿にした。
「神は死んだ」といったニーチェの言葉を、ムリクリ適用したのである。

しかし、正義とは意図して実現するものではなく、「発見するものだ」ということの確認が今こそあえて必要なのである。

それで興味深いのは、そんな英国でも、英国の経験主義が伝統主義と結合したことで、「法」もまた広い範囲にある認識から、言語化が困難になったことである。
つまり、いちいち「立法」をして、それを文字に書くことの危険は、はじめから人々の心にある「法」をえらく矮小化することは英国人をして気づかせていたのである。

故に、「コモンロー」を採用したのは、当時の英国人の叡智がさせたというよりも、試行錯誤による意図せざる結果であったことの後付けなのである。

それは、人々の中に培われてきた、DNAにも焼き付けられているので、「新しい法」に人々が違和感や反発を抱くなら、その「立法」は、その設計思想や計画自体の間違いを表しているといえる。

これをハイエクが1970年代に説いたのである。

しかしていま、その英国も違和感ばかりの社会になったのは、あろうことか設計や計画が、「社会の進歩」という名のもとに浸透してしまったことによる。

つまり、典型的な設計と計画の思想、すなわち、社会主義(=福祉国家)を採用したことに現代の悲惨の原因となったのである。

一方で、わが国では、歴史的な不人気となった岸田内閣の支持率の低さとは、まさに「立法」が「設計」や「計画」に陥ったことの結果であって、「閣内不一致」すらないことのおぞましき状態は、閣僚一人一人も、この間違いに陥ったことを示している。

さらに、政権与党ばかりか野党も同じ間違いに陥ったことで、にっちもさっちもいかなくなったのである。

しかして、文字どおりの「先進国」が、先に壊れる過程をわれわれ日本人に見せてくれているのは、「遅れている者」にとっては幸いなのに、である。

傲慢なエリートたちが、神に代わって計画し実行したら、世の中に意図せざる結果が満ち満ちて、エリートたちに制御不能になってきたから、とうとう「強権発動」という手段を用いるしかなくなった。

まったくもって、全体主義の行き先がいつでもどこでも同じことを表している。
『平家物語』の作者は、これを「理(ことわり)」と表現した。

英国の総選挙前に、カナダの国会議員補欠選挙では、ほぼ野党・保守党が勝ったためしがない選挙区で、その保守党が圧倒的な勝利をおさめ、与党トルドー政権に衝撃が走っている。

本国の英国・保守党は、カナダの保守党と党名では同じだが、中身はわが国の自民党=共産党と同じになって、あたかもトルドーの自由党と兄弟党になっているから、「党名」だけでは判断できないので注意がいる。

その意味で、逆神化したマスコミが「極右」という政党が、カナダ保守党で、もはやヨーロッパでの伸張と相似なのであるし、あの南米にしても、アルゼンチンやエル・サルバドルがそうであるように、もはやエリートたちからしたら、悪夢のような意図せざる結果が現実社会で続出しているのである。

この潮流に力ずくで抵抗しているのが、まさに岸田政権であり、その親会社たるバイデン政権の断末魔なのである。

カバン屋が作りたくないカバン

5月に新発売された、iPad Pro(11インチ) を気軽に持ち運ぶために、ちょうどいいサイズのカバンを探すことになった。

わたしの場合、パソコンライクになる一体型のキーボードではなく、分離して使えるキーボードも持ち歩きたいので、iPadのジャスト・サイズでは収納容量が物足りないことになるために、案外と「コレ」というカバンを探すのが厄介なのである。

キーボードは、「US配列」のものが気に入っている。

「ローマ字で入力して日本語変換する」からだ。
いわゆる「日本語配列」のキーボードとは、「かな入力」のためだから、用途としての合理性では、「U S配列」でないといけないからである。

だから、キーに「カナ表記」がない、「スッキリしたキー」と宣伝する、日本語配列キーボードが存在することに、えらく違和感がある。

ところが、なぜか本家筋の「U S配列」のキーボードは、探さないといけない不合理がある。
なぜだかしらないが、「日本語配列」のものが主流になっている。

これに加えて、コンパクトな「US配列有線キーボード」が滅多にないのである。

主流は「Bluetooth接続対応」という、電波を用いるものであるけど、これがまた案外と「混線」して作動しないことがある。
当然だが、キーボードにもバッテリーを搭載する都合から、その分重くなる。

E Uがアップル社に課した、外部インターフェイスの「USB-Cへの統一命令」のおかげで、独自規格だった「Lightning」が事実上廃止になった。

これでiPadに、有線キーボードが接続できるようになったのである。

また、なぜかiPadは、超高価な「Pro」を自称する最新機種でも、「USB-C」の接続口が一個しかないので、有線キーボードを使うなら、iPad本体のバッテリーに依存することになる。

そこで「USB-C対応の給電可能ハブ」を使えば、電源から給電しながら有線キーボードも使えるようになる。
バッテリーに負荷がかかる、という問題はここでは無視する。

そんなわけで、ちょっとしたお出かけ用ではあっても、以上の機材と、ついでに財布やスマホも収納できるポシェット型の肩掛けカバンを求めると、なかなか世の中にない、ということに気がついた。

これは、カバン製作者がわたしのような要望を持たないからなのかと疑うしかない。
しかし、そんなに「特殊な要望なのか?」を問うと、よくわからないのである。

革であろうが布であろうが、カバンの素材にこだわりはない。
そこで、職人さんがいるカバン店に行って、相談してみようと思い立った。

東京なら、浅草あたりでどうか?

みつけたカバン屋さんは「帆布」専門で、わたしの要望にちょっと戸惑っていたが、店内に数ある中で一つの製品だけが、なんとかイケそうなタイプだった。

このタイプはなんと、現行在庫の数点だけしかない、という。

なぜかといえば、見た目のシンプルさと違って内部の遣い勝手のために、あまりにパーツが多く、なお、細かい縫製を要するので、作業の手間の割にあわない、ようは「もう作りたくない」からだという。

なるほど、とわたしが感心したのは、購入側の立場からの「お得感」での納得である。

若干の不満はあるものの、悪くない遣い勝手は、職人さんの想定とわたしの使い方がズレているからだろうけど、おおむね満足している。

しかし、街を歩いていてこれ以上のモノを見つけていないから、かなりのヒット(2塁打ぐらい)に違いない。
それで、夫婦でお揃いになる、色違いを戻って追加購入しようと再入店したら、「お帰りなさい」と迎えられた。

あと、残りは?

職人さんのホッとした笑顔がオマケでついてきた。

「略語」がコミュニケーションを破壊する

本を読まなくなった日本人だが、SNSへの受信と発信で多用される「略語」が、それらを日常で使っている若者たちのコミュニケーション力を破壊している。

要は、発信側も受信側もそれぞれに意図した意味が通じないことがまま起きるということであるけれど、さらにこれらが発展して通じないままに放置することが蔓延しているというのだ。

そのために、もっとも安全な手段が「自己の殻に閉じこもる」こととなった。

すなわち、漫画ではなく現実の人間が「昆虫化」しているのである。

だから、善悪も含めた価値判断が、「本能に応じる」という原始化も当然に起きている。

このときの「本能」とは、「快楽追求だけ」という狭い範囲でのことなので、自身の快楽につながるコミュニケーションには応じるが、そうでないものは(本能的に)「無視(放置)する」のである。

人間同士のリアルな付き合いでは、こうした「放置」を行為として行うことは、極めて困難であった。
目の前の現実に、双方が存在するからである。

したがって、些細な葛藤から対立となり、なんらかの事件にまで発展することも多々あることであった。
もちろん、「人間ドラマ」のあらゆるテーマになりうる事象ならどこにでもあったことだ。

ところが、リアルな空間での人間同士の付き合いが、バーチャル化され、それが日常となったら、たちまちにして従来の「人間ドラマ」とは次元を異にする「ドラマ」が起きている。

それが、コミュニケーションをとらない、という究極の行動なのだ。

すると、これからの人間は、リアルとバーチャル空間でのコミュニケーションを使い分けることが要求されているのだとわかる。

このことは意外な問題の発生も予測させるのだ。

たとえば、「商取引」における、リアルとバーチャルの使い分けにどうやって対応するのか?を問題提起するからである。

従来のルールは、過去からのリアルな商取引をあくまでもベースにして、それにネットでの特性を踏まえて、従来からの商取引との関連でも混乱がないように調整されていた。
商取引自体は、あくまでもリアルだからである。

それが、商法の特別法としての電子商取引に関する各種法令の整備だったのである。

しかし、これからの社会で、バーチャル社会というものがますます認知されるようになれば、商取引上の契約の以前、より個人的である「民法」の世界でのバーチャル対応が求められることになって、それから商法に波及する可能性がある。

すると、普通の個人が、リアルな生活空間とバーチャルな生活空間とを使い分けて人生を送ることになれば、バーチャルな空間でのコミュニケーションの崩壊は、リアルな社会に影響しないはずがないことになる。

なるほど、どこかで聞いたことがある「気持ちの悪い世界」だと想像したら、内閣府が推進研究中の、「ムーンショット計画」が頭をよぎったのである。

知らないでは済まないことだから、全国民はこの「ムーンショット目標」のHPをみておくべきなのである。

このイカれた目標を、いったい誰が推進すべきといったのか?

リアルな世界における、選挙を放置すると、コミュニケーション力を失った政府が、殻に閉じこもってマッドサイエンスの研究に国家予算を投じても、殻に閉じこもった国民が自分の世界に政府が提供する「アバダー」をよろこんで利用するのだろう。

はたしてこれは、「夢の未来」なのか?「地獄の未来」なのか?

英国保守党の壊滅的敗北予想

7月4日、つまりアメリカ合衆国独立記念日(1776年)という英国にとっては、痛い日が、2024年の保守党にとって痛い日になりそうである。

もちろん、報道統制を自主的におこなっているわが国では、この選挙の重大性について日本人に伝えることはないし、7日に実施される東京都知事選への外国からの影響として、情報加工して特定候補のためにするにちがいない。

ざっくり、英国の総選挙は「保守」、「労働党」の二大政党に、ブレグジットに多大なる影響を及ぼした、「極右」ファラージ氏の党との三つ巴となっていると伝えられている。
結論から先に書けば、労働党の圧倒的勝利で、保守党の壊滅的敗北がかなりの確実性を持って予想されている。

よって、この選挙の結果については、次の三点に注目が集まっている。

・保守党の壊滅的敗北とはどこまでの敗北なのか?
・労働党の社会主義政策は、どこまで実行されるのか?
・ファラージ氏の党は、どんな影響を及ぼすのか?

まず、保守党の敗北については、総定数650のうち、保守党の現有議席は365ある。
これが、3分の1以下の115になると19日付けブルームバーグが伝えている。
別の調査では50台との予測もあって、党の存続自体が懸念されているのである。

なお、スナク首相も含む現職閣僚の落選も相次ぐのは確実とされている。
ちなみに、長い議会の歴史がある英国で、過去、現職首相が選挙で落選した例はない。

ようは、有権者の保守党への怒りの爆発表現、という現象が起きると予想されているのである。

しかしながら、労働党の社会主義政策を本当に支持しているのか?となると、あんがいと疑問が残る。
なのに、労働党が圧勝する425議席の予想となっている。

これには、英国という先進国におけるさらなる「近代政党」を完成させた経緯がある。

近代政党の条件は以下の3点だ。
・「綱領」があること
・「組織」があること
・「議員」がいること

ここで、「組織」の形成がもっとも重要な労働党の「勝因」となるはずだし、保守党の敗北もここにある。
さらに、ファラージ氏の政党が伸び悩む予想の理由も、これだ。

そして、政党組織のあり方として、わが国で「近代政党」の上の条件にあてはまるのが、設立順に、日本共産党、公明党、参政党、となっていることは、日本人の有権者ならしっていていい。

わが国を支配する与党の一方たる大政党、自民党、は、上の定義にあてはまらない、という特徴があることも、日本人の有権者ならしっていていい。

自民党が定義する「組織」とは、議員・議員候補が自分で抱える、「後援会」という名の組織であるが、これは近代政党の組織とは別物なのである。

自民党を、「自分党」と揶揄する根拠となっている。

むしろ、言動における支持者あるいは賛同者が多い、ファラージ氏の党は、日本の自民党のような組織にしか成長していないので、他の近代政党に歯が立たないのである。
それなのに、わが国では近代政党ではない自民党が政権を担ってきたのは、世界的にはかなり珍しいことだともいえる。

さてそれで、世の中の見方が、左・右の対立から、グローバル全体主義対反グローバリズムという極になってきた。

保守党の敗北は、グローバル全体主義に与したことによるものだけど、より強固なグローバル全体主義を標榜するのが労働党だ。

ここに、英国民に与えられた選択肢の悲惨がある。

ブレグジットを推進したファラージ氏の党が急遽結成されて、それでもそれなりの影響力がある(「組織」づくりにまで至っていないが)のは、グローバル全体主義の労働党が、「EU再加盟」を画策することに対する支持なのである。

英国はどこへいくのか?

ハイエクを掲げたサッチャー女史を失脚させた時点で、保守党は自身の存在理由を失ってしまい、今日に至った。
わが国は、自民党にサッチャーのような哲学を掲げた人物はとうとうひとりも輩出していない別の事情がある。

しかしながら、英国保守党の壊滅は、わが国の将来も予想させることになるのは確実なのである。

そのキーパーソンが、トランプ氏であることはいうまでもない。

北緯80度に「ぶり」の痕跡

「寒ぶり」と聞けばツバキを飲み込むひともいるだろうから、どうしても冬の魚のイメージがある。

けれども、この魚の生態は、回遊魚ではあるけれど案外と温暖(生息適温は20°C)な海を好むのである。
低温なら9°Cまでが限界とされている。

ここで水温の「温暖」とはどういうことかといえば、海の中・底層を群れてこの層にいる魚類やイカを餌にしているために、人間の棲む地域でいえば、まさに「温暖」な場所で獲れる魚になるからである。

ところで、そんなぶりのDNAが北欧のおよそ9000年前の遺跡から検出された。
日本でいえば、縄文時代である。

それが、北極圏(北緯66度33分以北)の北緯80度付近であるから、騒ぎになっているのである。

つまり、この当時、明らかに地球が「温暖」だったことが証明されたのである。

もちろん、わが国の縄文時代も温暖であったことはわかっている。

だがしかし、この時代の人類は、大量に二酸化炭素を排出していたわけではない。
要は、「自然に温暖化した」としかいえないのであるが、そのレベルがいまよりずっと暖かい、ということなのである。

実際に、今年になって、世界の気候学者たちにノーベル賞受賞者も加わった、数百人が「地球は気候変動なんかしていない」という声明を発している。

この言葉には注意が必要で、(環境ファシズムがいっている意味の)が頭につく。
逆に、彼らは、地球の気候変動は自然の活動としていつでもダイナミックに変化するものだ、としているのである。

ここに、ちっぽけな人類の入り込む余地はない。
そんなに地球環境はナイーブではない。

小学校の理科レベルで気がつきそうなことを、わざわざ世界の心ある学者たちが連名で公表しなければいけないほど、言論統制が厳しい、ともいえる。

これは当然、自然科学ではない。

自然の法則を解明するのが、自然科学であるから、人間の都合による理論では必ず破綻する。
発生する自然現象の法則としての説明がほころぶからで、一旦ほころんだ理論は二度と「理論」とは呼ばれなくなるのも、自然科学者の常識なのである。

これを真似て、研究の対象を「社会」に適用したのが「社会科学」であるし、人間の精神から発する文学に適用を試みたのが、「人文科学」であった。

すると、自然科学の対極に人文科学がある。

人間は感情がある動物なので、自然科学の法則のようなものが、人間精神には当てはまらないからである。

ところが、自然科学の最先端のひとつ、量子力学が、人間の脳は量子によって作動していることに辿り着いた。

すると、人間の精神を支配しているのは、量子の不思議な振る舞い(あるいは「ゆらぎ」)であって、それが個別の人間精神へ自然科学でいう法則の適用ができるのかもしれないことになる。

さて、9000年前のブリが教えてくれることを、我われはちゃんと精神としても理解できるのだろうか?

都知事選「連合」は大丈夫なのか?

史上最多の56人が立候補した都知事選になった。
我われこそは!というひとたちがたくさんいるのは結構なことだけど、世界最高の「供託金」を要するわが国としては、設計外の事態だともいえる。

なにしろ、カネがなければ立候補させないぞ!という制度だし、泡沫候補者の差し出したカネは、当局に没収されるようになっている。
ムダな候補者を出さない、ということが「公(おおやけ))にあるのは、どういうことなのか?をかんがえないといけない。

個人的な話だとわたしは、神奈川県民だし横浜市民なので、東京都知事選挙には直接的な関心はないが、神奈川県という地域のへんな特性で、東京を一方的にライバル視する癖が官・民で抜けていない。

官とは、神奈川県知事や神奈川県庁の職員とか、神奈川県警察のことで、「本部長」とは、本省(警察庁)の課長級なので各省庁からの出向者も本部長として赴任してくる。
だから、県警本部長にそんな意識はなくとも、プロパーたちの感情をおもんばからないと組織で「浮いてしまう」恐怖から、あたかも神奈川県警が第一と日和ることになっている。

これに、もう一つの官、横浜市があって、こちらは「県」が邪魔なので、直接的に東京に対抗する気分だけはあるけれど、もはや購買力でも川崎市にかなわない状態になってしまった。

民とは、多摩川の向こう側にあまり行ったことがないひとも含めてのことだ。
ただし、県央地域は横浜駅(東海道線)に出るよりずっと渋谷・新宿の方が便利になった。

購買力のことをもう少し書くと、横浜市民その他の東海道線・京急沿線住民は、駅、といっても横浜駅ではなくて川崎駅で買い物をする時代だ。

それが、「アップルストア」の出店場所でわかる。

神奈川県内で一箇所しかないアップルストアは、全国で唯一、県庁所在地ではない川崎駅前にあって、横浜駅(市内)にはないのが象徴的なのである。

そんなわけで、23区以外の内陸部がむかし神奈川県だったことを、すっかり都民も神奈川県民も忘却して、「東京」は別世界になっている。

以上から、都知事選がどうなるかは、あんがいと神奈川県と横浜市には、間接的に影響するのである。

それで、立憲民主党のことを共産党との関係から、支持しないと、決めたのが、労働組合の最大組織、連合である。

もちろん、「反共」ゆえのことだ。

しかしながら、一般的な左翼と共産党のどこが違うのか?については、面倒な話になるのであって、連合の「反共」とはなにを意味するのか?が、なんだか旧態依然としていて、一般人には別世界を醸し出している。

かんたんにいえば、昔ながらの「近親憎悪」である。

わたしは、わが国労働運動の悲劇は、政治で火遊びをしていることにあるとおもっている。
労働者(管理職でない一般職のひと)の、賃金生活全般についてどうするのか?が、政治依存になって、それがまた国家依存になるように仕向けられたことに気づかない悲劇のことである。

すでに政権与党が共産化して、賃上げを総理大臣が財界に要求する時代になっているのだ。

国民民主党を労働組合が支持するのは、かつての社会党とおなじ図柄だが、対立するはずの自民党・公明党が、共産(思想)化したいま、どうして「反政府」をいわないのか?が、「反共」と矛盾してわからないのである。

すると、反発の対象が、「思想」ではなくて、「組織」だとしれる。

「反」なのは、共産主義思想ではなくて、いまいる人間を対象とした(党)組織同士が、水と油なだけなのだろう。
これはまた、一般人にはわからない狭い範囲の小さなはなしなのである。

そんな次元の低い目線だから、現職の小池百合子氏との関係を好評価し、共産党から拍手で迎えられる蓮舫氏を嫌うという、愚民にもお粗末と見られる言動ができるのだろう。

小池氏には、時効とはいえ公職選挙法における経歴詐称の疑惑があって政治問題化する必然があるし、蓮舫氏には「何人なのか?」という国籍(詐称)問題(もちろん公職選挙法に抵触する)が曖昧なまま放置しているマスコミの宣伝が見苦しい。

一般人からしたら、どちらも支持の対象にはならないし、選管が厳密なら立候補資格があるのかから問われるはずが、そうはならない闇がある。

日本の選挙も、選挙管理委員会から投票箱の行方、あるいはマスコミが連携して数字を作っている可能性がある「出口調査」まで、いくらでも不正ができる。
鹿児島県阿久根市の元副市長が、その手口の目撃談を曝露している。

しかして、連合は、小池氏をどういう理由で好評価するのかを言わないのである。
なるほど、一般組合員が嫌って、そもそも組織に加入しないことの意味がわかる。

その意味でいえば、連合の役職には、組織率を高めた実績のあるひととか、高い組織率を維持している単組の指導者が就任すべきで、企業側の恣意的な人事よりも時代遅れになっている可能性が高い。

これを内部改善できない組織を旧態依然の人材が仕切っているのだとすると、労組という意味を離れて、かなり深刻だといわざるをえない。

昨今、田中角栄が再(好)評価されているらしいけど、彼が活躍できたのは、「時代背景」があってのことだった。
だからいまの時代に、田中角栄が存在しても、おそらく世間は相手にしないばかりか、もっと厳しく糾弾されるにちがいない。

すると、田中角栄の時代に、官邸まで赴いて直接引退を勧告できた土光敏夫氏のような財界トップも、とっくにひとりもいないのは、やっぱり時代背景があったからである。

化石化した連合はどうするのか?

労働組合の本分に回帰して、火遊びはもうやめることを、期待している。

経済破壊でブスが増える説

グダグダの英国の続きである。

資本主義を産んだ直後、ぜんぜん社会に資本主義が浸透しないうちに、中世以来の剥き出しの「儲け主義」が先行して、それが、「帝国主義」に発展してしまったのが、大英帝国の虚飾の繁栄であった。

これをマルクスは共産主義のために逆援用して、「資本主義」という言葉を発明した。
だから、ほんとうは「資本主義」がこの世界に存在したことがあるのか?については、よくわっていない。

なにせ、「資本主義の成立」に関して、いまだに理論的には解明されていないのである。
それもそのはずで、マルクスがつくった言葉が、現実世界には「ない」からである。

もしも、「株式」の発明をもって、「資本主義の成立」というなら、それは、インドネシア支配におけるオランダの「東インド会社」のことで、英国が資本主義の発祥地であるという定説とはちがうことになる。

「債券」や「(損害)保険」なら、シェークスピアの『ベニスの商人』で物語の重要な話題になっているし、それならば「複式簿記」の発明から語らないといけないだろう。

日本では、取引があるたびに記録した「大福帳」が主流だったので、西洋の複式簿記よりも遅れているというひとがいるけれど、現代の「電子帳簿」とは、「電子大福帳」のことだし、当時もいまも、加減算の計算なら電卓より速い「算盤」で利益の確認をしていたのはじつは画期的なのであった。

この意味で、いま、「算盤塾」が流行っているのは、若い親に先見の明がある、というべきだろう。
小学校の教師には、ついていけないのが「算盤」なのである。

さてそれで、英国はなんのための、「名誉革命」だか、「ピューリタン革命」だったのか?

結局、居場所を失ったピューリタン(清教徒)が、メイフラワー号で新大陸のアメリカに逃げて怨みを果たしたのが、アメリカ合衆国の独立戦争である。
さらに、アイルランドからのアメリカ移民の「恨み節」が、『風と共に去りぬ』で表現された、「シビル・ウォー(内戦):日本ではなぜか南北戦争という」だった。

もちろん、リンカーンは奴隷解放のために内戦をやったのではないけれど、「意図せざる結果」として、奴隷を解放することになったのである。
だから、「南北戦争」=「奴隷解放戦争」と子供におしえるのは、二重にまちがっている。

これもアメリカ民主党の邪悪な要求なのだと疑うのは、奴隷解放に反対した南部こそが民主党の地盤だったからだ。
「レイシスト」と他人にレッテルを貼って非難するのが、じつはレイシストの行動パターンであり、そのレイシスト政党がアメリカ民主党にほかならない。

さて、英国の歴史は日本人には厄介で、とにかく異様なひとたちばかりが出てくるのである。

そもそもが、「征服王ウィリアム」がフランスから渡ってきて、ブリテン島のイングランドを支配したのが1066年のことである。
日本史では、平安朝の白河天皇(第72代)の時代にあたる。

ちなみに、今上天皇は第126代である。

英国王室といえば、なんだか高貴にみせる宣伝戦略が上手で、エリザベスⅡ世女王崩御の折には、麹町の英国大使館におおくの献花があったのは記憶にあたらしい。

しかしながら、世界最古の王朝であるわが国と比較すれば、半分にもならない浅い歴史なのであるし、血統を重視する王朝としては、女系相続によってとっくにグズグズなのである。
いまの国王チャールズⅢ世は、ウインザー朝の4代目にして最後だった母から、父のマウントバッテン朝に移行した初代となる。

君臨すれども統治せず、とはうまい方法をかんがえついたものではあるが、国家は警察(軍事を含む)権と経済力(国家予算)で国民を支配するものである。

よって、平時において国家ができることは、「カネ」を用いる政策の実行しかない。

しかしながら英国は、ナポレオン戦争における「ワーテルロー」での勝敗の情報を独占した、ロスチャイルドに、イングランド銀行を乗っ取られて以来、王室どころか政府すら実態は無力化してしまったのである。

正確には、ロスチャイルドは、ナポレオンの勝利という偽情報でロンドンを焚きつけ恐慌状態にして、イングランド銀行株を王侯貴族から二束三文で買収しまくったのである。

そんなわけで、産業競争力を失った英国は、ブレグジットが原因ではなく、はるか以前から富豪たちの食い物とされ、いまや衰退の極みに達しようとしている。

いま、ロンドン中心部を動画撮影しているひとの情報を観れば、その荒れ方は「終末論的」な様相で、とうてい先進国の首都とはおもえない。

しかして、衰退するのは「人心」が先で、建物の荒廃ぶりよりも人間の荒廃ぶりのほうがはるかに恐ろしい。
生活が立ちゆかなくなって、荒れた心に入り込むのは、かつて清国でやったように、「麻薬」が蔓延するのである。

身体ともにボロボロになった、かつての人間が、ゾンビのように徘徊している。

しかし、こうした現象は、アメリカもしかりだし、わが国でも新宿やらでみることができるようになっている。

家出してきた小学生の女子たちを人身売買して捕まったのは、まだ20歳そこそこの若い男であったが、誰が「購入」してどこに売られていたいたのか?

優しい政府は、ひとびとに無料で麻薬を供給してくれるようになるものだ。
これが、経済崩壊で(男女とも)ブスが増える説の本質なのである。

英国とフランス、ドイツのグダグダ

わが国のグダグダはあとで書くとして、ヨーロッパを支える英・仏・独のグダグダは、そのまま、西ヨーロッパ連合だった「EU」のグダグダになっている。

大陸としての名前、「ユーラシア(ヨーロッパとロシアを同時にいう)」を、わざわざ「ヨーロッパ」と「アジア」に分けたけど、アジアを南北にした北側のロシアをいれると、あたかも3つの広大なエリアになる用語となっている。

ヨーロッパはさらに、西・中央・東と分けて、西には島国の英国も入れ、スイスを含めたオーストリア・ハンガリーあたりを中央とし、他を東として、ロシアはヨーロッパには加えない。

この意味で、ウクライナはロシアとイコールなので、ウクライナを東ヨーロッパに加えようとすることのムリは、トルコがNATOに入ってもEUに入れないと同じか、それ以上に「ヘンンなこと」なのである。

誤魔化されるのは、西ウクライナ地域がポーランド領⇒ナチス・ドイツ領であったことから、ウクライナ全体がヨーロッパなのだとする暴論があることだ。
もちろん、ナチス・ドイツはポーランド全土をドイツ領としていた。

そのドイツ「第三帝国」は、滅亡して、新ドイツがふたつ生まれ、片方が「西ドイツ」もう片方が「東ドイツ」となって、西が東を併合する方法で1990年に統一された。
ために、新生ドイツは、周辺国に「第三帝国の所業」については一切の責任を果たす義務はない、として今日に至っている。

敗戦国の日独が、どういうわけか最高の経済発展を遂げたのは、ドイツはヨーロッパ支配のためのアメリカの都合、日本は対ソ・対中包囲網のためアメリカの都合だといわれてきた。
しかしながら、地球は球体なので、北極を中信に眺めると、アメリカの都合だけしか残らないのである。

さて、世界帝国を築いた英国人の驕りで、あろうことか共産主義者に騙されて、「福祉国家」を目指し、英国人は働かなくとも喰えるのだと勘違いさせられて、国民が乞食化した。
インドからの収奪で、永遠に繁栄するかとおもったら、まさかのインド人が首相になる時代を迎えてしまった。

その保守党は、せっかく進出したトヨタ自動車の工場を、自国からの撤退・排除を促して、英国の失業率を高めることに熱心だ。
次の政権になるはずの労働党は、わが国でいう「立憲・共産・れいわ化」しているので、わが国同様、受け皿としての政党がないという悲惨となっている。

自公の先を行く、英国保守党の狂い方を観察すると、将来の日本の姿がみえてくる。

フランスのグダグダは、ナポレオンを出すはめになった「フランス革命」のグダグダからはじまる。
それでスペインとポルトガルが先鞭をつけたアフリカの支配に血まなこになって、フランス人が働かなくとも、アフリカ人からの収奪でいまもGDPの3割を得ている。

レームダックのマクロン政権をよそ目に、右のル・ペンと左のオランド元大統領が対峙して、どちらも国民に優しい政策を掲げたので、これに市場が反応してフランス国債の利回り(金利)が急騰して景気の減速感が著しい。

いよいよ、アフリカを失うことの効果がこれに乗じるのであろう。

フランスの植民地は、いまやほぼ全部が「親ロ」にオセロ返しとなったので、ル・ペンすら、親ロといえなくなってきている。

まことに戦略に長けた指導者(プーチンとラブロフ)の存在のなせる技なのである。

もはやこのふたりに対抗できるブレーンをもつ、西側の指導者はひとりもいない。
わが岸田氏と上川氏では、歯が立たないレベルではなく、まったく比較にならないのは、後ろに控える官僚たちの実力もふまえてのことだ。

ここに、わが国が「エリート」だとしている、教育の失敗までもが露呈しているのである。

それで、原子力発電に依存しているフランスが、タダ同然で入手していたアフリカのウラン供給に不安が生じたら、フランスの電力に依存しているドイツもドミノ倒し状態になる。
すると、英・仏・独の三国が、こんごよくなるとはぜんぜんいえないから、本来ならば、わが国への大チャンス到来のはずなのだ。

ところが、西側が陥った「悪政」が伝染して、わが国はもっとグダグダになっている。

なんだかいつの間にか、「滅亡競争」のトップランナーにされて、これ見よがしの決定・決議が、なんの遠慮も躊躇もなく遂行されているのである。

ふつうなら、自公に対抗する勢力が、あたかもフランスでオランドを担ぎ上げたような行動をはじめるものだが、わが国では、そのような動きはほとんどなく、既存勢力がコップの中の争いをしているにすぎないし、マスコミはとうに「滅亡競争を煽る」ことしかやらない存在だ。

この点で、生活者に近いはずの「連合」も、会長発言を聞くに、なんの知性も感じないのは、「(肉体)労働者の代表だから」ではすまされない劣化なのである。

いまや、何のために労働組合が存在するかもわからなくなっているようにお見受けする。

これが組織率を語るのもおこがましいほどの、新規加入者がいない理由であろう。
新入社員数と定年退職数の差が、増減となるだけの算数を解けないのか?

こうしたことの相似形の拡大した先に、巨大な与党が存在していて、同じような劣化が生じている。

トランプ人気で唯一、アメリカに希望の灯があるのが、西側世界だが、BRICsはこれを横目に戦略を練っているのである。

プーチン氏が14日に発表した、「和平提案」は、西側宣伝メディアの言い分をみても目の毒で、「特別軍事作戦開始の理由」で挙げた条件をそのまま述べていた。

しかも、交渉相手は大統領職の期限がきれたゼレンスキー氏ではなく、ウクライナ憲法の規定で定める「国会議長」だと明言したから、わが国首相がゼレンスキー氏と署名・約束したばかりの支援協定も実質無効だと教えてくれている。

姑息なわが国外務官僚は、財務省に言い訳するのを先回りされてしまったようである。

柱が一本立っている、ロシアを中心に世界が回り始めた。