ロシア経済が絶好調すぎて、ロシア中央銀行は16%もの高い政策金利を維持している。
消費者物価指数が7%台で推移していて、なかでも「サービス」の高騰が深刻なのである。
「サービス」とは、実際は人件費のことだ。
この原因に、深刻な人手不足がある。
わが国も、人手不足が問題になっていたけど、「労働市場がない」という共産主義の計画経済体制なので、これを「奴隷の輸入」で解決しようとしていたのが、政権与党と経団連なのである。
ところが、100円から150円を突破する「円安」で、輸入したはずの奴隷たちが帰国してしまった。
本国の家族に送金するという、所期の目的が達成できないからである。
30年かけて自由経済圏になったロシアでは、共産化に熱心なわが国とは逆に、「労働市場」もできた。
それで、高まった需要に応じて、人件費なる「価格高騰」が発生しているのである。
まさに、「人手不足」なのに、人件費が下がるわが国と真逆な根本理由がここにある。
なお、ロシアの所得税は単純で、一律13%であったものの、2021年に少しだけ共産化して高所得者(年収500万ルーブルを超える)には、15%としたのである。
「平等」だけが共産主義化というのではなく、高所得者からは「奪っていい」というのも、社会混乱をもたらす共産化なのだし、為政者は除いて全員が「平等」に貧乏になるからやるのである。
さて、自由主義の本家アメリカ建国の重要なエピソードは、「お茶への課税反対」だったから「税」には敏感だった。
わが国では、「独立宣言」ばかりの翻訳・解説があふれているものの、なぜか「アメリカ合衆国憲法」についての翻訳・解説がすくない不思議がある。
きっと日本人に知られると都合が悪い人たちがたくさんいるのだろう。
その中に、「所得税の禁止」があるのだ。
個人が稼いだお金(資産)を、国家が奪うと解釈するからである。
そのため、各州が所得税を規定しても、「連邦政府」には憲法で禁止した。
なるべく連邦政府は小さくあれ、という意味でもある。
ちなみに、リンカーン大統領時代のホワイトハウスには、50人のスタッフがいたけれど、今は500人いて、その肥大化は著しいのである。
トランプ氏の政治信条は、「合衆国憲法に従う」で一貫しているから、「所得税の廃止」を訴えるのは別におかしなことではない。
わが国の場合は、個人所得税だけでなく、消費税やらなにやらと、いろいろと請求されて、それが「ふつう」だと信じ込まされている。
気の利いたひとたちは、所得税を払った後の様々な税金は「二重課税」だという。
しかし、アメリカ建国の父たちの発想を理解すれば、実は「税自体が異常」だとわかるのである。
なるほど、経営の神様、松下幸之助は「無税国家」を理想として、この実現のための政治家養成・教育の場として、「松下政経塾」を建てた。
しかしながら、この学校の卒業生で「無税国家」を標榜する者がいないのはなぜか?を問えば、おそらく創立者の理念が理解でない者たちによって運営されているからだろう。
そうやって、松下電器は世界の松下から、大阪の松下に成り下がり、とうとう「家電事業をやめる」ともいいだした。
なんのために自社が存在し、なんの事業をおこなうべきなのか?自分で自分が理解できないほどに知能の弱ったひとたちの集団になったからにちがいないと推察する。
そういえば、書店も消えかかっているけれど、幸之助翁の「名言集」すら、いまどきの書店にはなく、「古典」どころかただの「古書」になってしまったので、松下の社員だけを責めてもお気の毒になったのである。
せめて、ロシア並みにするだけで、わが国の経済もよくなるだろうに。
しかして共産化が著しい政権与党と政府は、増税しか頭にないのは、日本国民をして「独立戦争」を惹起させるのか?
その試金石がおそらく都知事選であろうが、松下の知能のない幹部ばりの都民が多数なので、おそらくは自滅の選択をするのであろう。