なんとなく石破政権2.0がはじまったけれども、「なんとなく」とは、過去からの惰性のことでもある。
じっさい、衆議院の委員会委員長職が立憲民主に委譲させられたので、事実上の「自・公・立民」連立政権(大政翼賛2.0)が樹立されたのである。
しかし、これは、アメリカ民主党を本社に置く政権なので、来年のトランプ政権2.0がはじまればすぐにレームダック化することがみえている。
だから、民主党の「ポリコレ」基本政策を急いで法制化してしまおうという魂胆に相違ない。
しかし、たったの数日で世界が変化しだしたように、バイデン政権の残りの期間に、スタートダッシュのトランプ政権2.0が日本側の動きをチェックするだけでなく、それなりのルートから「警告」と「命令」をだすにちがいないし、日本側の「窓口」だって動きだすものだ。
とくに、御殿女中の体質(強者に寄り添う)がある外務省は、トランプ政権2.0に媚びるための姑息な提言を早速はじめているにちがいないと想像する。
その逆効果で、石破訪米のスケジュールも拒否されたのではないか?
すでに、「関所役:ゲートキーパー」の補佐官が選任され機能している。
つまり、トランプ氏が拒否したのではなくて、配下のスタッフが「戦略的」に判断しているとみられるので、駐米大使館としとは「開戦直前時」の悪夢をみているのでは?と邪推する。
だが、無責任が伝統の外務省だから、「だってしょうがないじゃない♪」とお気軽でいる可能性の方が余程高いのは、まさに「宣戦布告文の提出」をせずにパーティーをやっていた野村大使の故事をこじつけているだろう。
トランプ政権2.0では、とにかく過去百年以上の「膿」を出す、外科的な措置が行われることが確実(すでにWHO脱退も宣言した)なので明治維新以来、膿が全身に廻っているわが国は、失神しそうになるほどのショックが連続してやってくるにちがいなく、まずはウクライナ支援の中止をトランプ氏が明言したので、彼の国の「債務保証」をやった岸田政権のツケを払わされることに決まったも同然だ。
これでまた、「増税」をやるならやるで、国民は「自・公・立憲」政権への恨みをつのらせるばかりとなるのも確実なのである。
つまり、崩壊へと自分からすすんでいる「自・公・立憲」政権は、ネズミが集団自殺するような状況になっている。
自民党は、小泉純一郎政権のときの「国民の8割がB層」なるバカだと気づいて、調子にのってきたけれども、とうとうバカにもわかる生活苦がやってくる。
この現象が、インフレを増強したバイデン・ハリス政権への怒りとなって、今回の「地滑り的大敗北」になったのとおなじことが日本でも起きると予想できるのである。
ただし、乞食化の訓練をされた国民は、いろんな「補助金」や「手当の支給」で、相変わらず欺されつづける可能性もあるが、気がつきだした国民は参政党やらに追い込まれていくような力学を働かさせるようにしているから、やっぱり与党らには「愚策」となる。
見事に本社アメリカ民主党の愚策をコッピって真似ているだけの愚民が与党らなのだ。
これを、「けなげ」だと自己陶酔するのは、病的なナルシズムだ。
しかも、日本の意思決定スピードとは段違いの高速度であらゆる決定をする準備万端が、トランプ政権1.0からの3年半だったから、成り行きで決まるというリーダー不在のわが国とは文化も状況もちがう。
おそらく駐米日本大使館は、こうした活動すら把握していなかったどころか、把握する努力もしなかったにちがいない。
「だってしょうがないじゃない♪」諜報機関も能力もないんだもん、と。
わが国にもっとも影響するのは、イーロン・マスクをして、「YouTube」と「CNN」の買収を真剣に検討していることの結論、すなわち「実行」がされ、日本人にも情報の大津波がやって来ることである。
あの「Google」を所有する企業が、ドル箱の「YouTube」を売却するはずがない、というのはもはや希望的観測で、議会をおさえた共和党が「立法措置」をすることの確実性が高まっているのである。
すると、これまでタブー視され、あるいは一方的に削除されてきたコンテンツの復活ばかりか、わが国を含む大手メディアが一切報じなかった情報が、堰を切ったように流れてくる。
そうなると、だれにも止められないばかりか、マスク氏が選挙後に宣言したように、個人が情報源となる革命となり、歴史の隅に押しやられるのが大手メディアだと決まったも同然だ。
ために、2年後の「中間選挙」まである、上・下両院でのアドバンテージを、いかにして活かしきるか?というのがあるから、スピードがもっとも重要な要素となっている。
連邦上院のリーダーがRepublican In Name Onlyを代表する人物になったけれども、2年後、4年後の上院入れ替え選挙における「自身の当選確率」をゼロにされかねない恐怖も、トランプ圧勝の意味であるし、トランプ派の議員への「推薦:エンドースメント」をしなかったトランプ氏は、とっくに「ディール」として水面下での決着をつけていた可能性だってある。
ここが、まったくビジョンのないわが国の政権との決定的なちがいであるし、わが国の政権が対抗できっこないトランプ政権2.0の迫力なのである。
つまり、強固な意思をもっているトランプ政権2.0と、ただなんとなく選挙に当選している集団の、まさに「月とスッポン」状態がある。
それゆえに、誰が首相になろうとも、アメリカからの要求に「だってしょうがないじゃない♪」で済ましてきたことの延長があって、いうことをきくのに格好をつけるために首相の首をすげ替えればいいといういつもの安易さすら、今回は吹き飛ばされて通用しない。
なにせ、トランプ氏は、日本の独立を命じてくるからである。
支配者が被支配者に独立をうながす、という前代未聞が、怒濤の津波のようにやってくるから、過去の延長線でしか思考できない者たちは、事実上の発狂しか選択肢がなくなる。
ある程度、これを別角度からマイルドな歴史用語で表現すれば、「アメリカ帝国の日本分離」といえる。
ローマ帝国が東西に分かれ、西ローマ帝国が比較的短期間で「滅亡」したように、いま日本がアメリカから分離するしかないほど、じつはアメリカの軍事力はもう東アジアで維持できないのである。
つまり、日本がいやだといっても、ムリなものはムリなのである。
だから、この2年間で、分離させられるわが国はどうやって「その後」を生きのびるのか?をかんがえないと、あっという間に「滅亡」という事態が人類史のページに書き込まれかねない危機がいまなのだ。
ちなみに、石破氏の持論は「日米地位協定の見直し」だった。
できっこないが常識ではあるけれど、アメリカ側から「廃棄」を提案されても、それが石破氏の「大手柄」となって、安倍氏のごとく「大宰相」に祭り上げられることでのコントロール下にするなんざは、トランプ氏の得意技なのである。
ついでに、これが実現したら、「北方領土」は返還される。
それもこれも、トランプ氏とプーチン氏の「同盟」が決めることだが、なんだか日本側の「外交努力」ということになるのだろう。
しかして、以上の妄想をさらに膨らませれば、米・露が「国連脱退」をして、「第二国連」を創設することだって、あり得るのである。
当然に、この第二国連に「敵国条項」は最初から存在しないだろうことも、日・独にとってどれほどの好条件なのか?
こんなことを、ぜったいにかんがえていないひとたちが、大臣やら国会の委員長をやっているし、おおくの国民もおなじなので、2千年以上続いた世界最古の王朝国家は、もはや時間の問題にまで風前の灯火なのである。
人生に取り返しのつかないことがあるように、国を失うことほど取り返しのつかないことはないのに、とハラハラドキドキしている。