このブログでなんども引用・紹介している、「カナダ人ニュース」こと、「やまたつ」さんの最新(24日発売)アマゾン限定本である。
過去に何度か動画にして配信したのを、文字にされた。
原著は1958年のアメリカで出版された、『The Naked Communist』である。
わが国は1952年に主権を回復したとされているが、米ソ冷戦の真っ只中にあって、アメリカが自由圏の盟主として輝いていた時代のものである。
「反共」の古典としては、このブログで何度も引き合いに出しているハイエクの『隷従への道(『隷属への道』もある:The Road to Serfdom)』(1944年)が、世界で最も有名な一冊だろう。
戦時中にもかかわらず、リーダーズダイジェストに載ったら、記録的な部数がアメリカで売れたのである。
アメリカ人も活字を読んでいたのである。
なお、原著タイトルが、「slave」ではなく、「農奴:serf」なのにも注意してほしい。
日本では、慶應義塾の塾長にして文化勲章を授賞した小泉信三の『共産主義批判の常識』(1949年)があって、『資本論』の基礎をなす、「労働価値説」を単純明快に真っ向から批判しているのが痛快であったため圧倒的な反響があった一冊なのである。
当時の日本人は、ちゃんと本を読んでいた。
出版年の昭和24年は、まだわが国は「占領=征服」されていた時代の中での出版だったことは、ふつうに検閲をしていたGHQのなかにあって共産主義親派の「民政局」ではなく、ウィロビー少将率いる「参謀第二部」が許可したのだろうと推察するのである。
もちろん、当時は本の出版だって、まだ紙とインクが貴重だった時代だ。
何度も書くが、最初に「DS:ディープステート」を口にしたのは、退任時のアイゼンハワー大統領(共和党、陸軍元帥)であった。
おそらく、ダレス兄弟(兄は国務長官、弟はCIA長官)の行動が、この明るい人格のアイクをして気づかせたのではなかろうか?
もちろん、戦前から戦争を仕組んで日本を追いつめるのに成功した、フランクリン・ルーズベルト ⇒ トルーマン、という残忍で凶暴、しかも社会主義思想のひとたちがアメリカを仕切っていた。
アイゼンハワーだって、ルーズベルト政権下における「元帥」だったのである。
しかし、ルーズベルトの「ニュー・ディール政策」は、完全破綻していて、いまのバイデン政権の経済政策のようなひどい結果を誤魔化すために、戦時経済に移行したのである。
あたかも、ウクライナやイスラエルのようであるが、ウクライナは2014年の「マイダン革命」で親ロ政権が崩壊している。
これを仕掛けたのが、オバマ政権(バイデンは副大統領)で、現場指揮には国務省のヴィクトリア・ヌーランド(当時、ヨーロッパ担当次官補)があたったのは、もはや公開情報である。
そのオバマには、「出生の疑惑」があって、じつはアメリカ人なのか?を含めた何者なのか?がよくわからない人物なのである。
しかし、明らかに共産主義・全体主義が大好きなこのひとは、共産主義者らしく権力に関する執着が強く、バイデン政権は「オバマ3.0政権」といわれて、真の大統領はオバマだといわれてきた。
アメリカ大統領は、引退後にワシントンD.C.からも引くことが慣例であるのに、これを平然と破っていたのもオバマが初となっている。
彼の「箸の上げ下げ」指示に嫌気がさしたバイデンの心理は、あんがいと理解しやすい。
しかして、おなじく「院政」をやりたい、戦争屋の銭ゲバ亡者たるクリントン夫婦は、バイデン降ろしに加担してオバマと共同歩調をとったが、最後の引導はオバマが与え、頭に血が上ったバイデンはオバマへのいやがらせとして、カマラ・ハリスを直接後継指名するに及んだのである。
オバマは、その妻?とする、ミッシェル(マイケル)・オバマに差し替えたがっていたからだ。
そんなわけで、ぐちゃぐちゃな民主党は、ケネディ.Jrの揺さぶりに、今後、トランプ支持に回る有力者が出てくるだろうし、すでにRINOたちは我慢できなくなって、過去の共和党大統領を支えたひとたち200人あまりが、カマラ・ハリス支持を表明している。
トランプがいう、「ワシントンの沼の大掃除」が、あぶり出しとなっているのである。
こうしたダイナミックさがあるアメリカにはまだ希望がある。
この時期に、日本人の頭にこびりついた錆落としに、お薦めの一冊が出たのは幸いなことなのである。