【2025年頭】自由革命についていけるか?

謹賀新年。

第二次大戦に至るまでの、日・独・伊の三国同盟は、「旧世界秩序:自由経済体制」から、「新世界秩序:全体主義計画経済体制」への転換を目指したものだったと、『ナチス叢書』にあると書いた。

これには、「大恐慌」を横目にした、スターリンの「5ヵ年計画」の大成功のプロパガンダ(ウソ)が大成功し、世界の高学歴官僚なかんずく軍事官僚(職業軍人)を魅了した。

日本の「軍部」は、上の世界観を基に戦争を不可避としていたが、不可解のなのはやっぱりわが国の中途半端さで、なにがしたかったのかよくわからない「日華(支那)事変」の泥沼がとにかく足を引っぱったのである。

用語としての「事変」とは、宣戦布告を伴わないけれど軍の出動を要する「騒乱」のことである。
なので、日本側はあくまで「事変」だが、別の見方からは「日中戦争」と呼ぶ。

ただし、当時の大陸を誰が支配していたのか?といえば、軍閥やら馬賊やらが入り乱れていて、統一国家ではなかったからややこしいのである。

ロシアがウクライナに侵攻したことを「特別軍事作戦」といい、西側が「ウクライナ戦争」というのとソックリ似ているが、これはプーチン氏の「歴史認識」が、かつて連合国にあったのにかえって冷戦下で歪められていないことにあると、いまいちど日本人も認識を改めた方がよいだろう。

もちろん、ここで「ソ連の正当性」をいいたいのではない。

だから、蒋介石の軍隊と戦っていたのに、蒋介石を相手にしないとか、戦後は、台湾を蒋介石に乗っ取られたのに、日本でたちまち蒋介石が「偉人」になったことも、「変」なのである。
これを、故岩里政男(通名:李登輝)氏が、台湾の帰属は日本にあると主張しても、賛同する日本の「保守政治家」が皆無だったのは、プーチン氏からみても摩訶不思議なことだろう。

私事だが、もう四半世紀も初詣に出かける、横浜一宮「伊勢山皇大神宮」の参道には、その蒋介石を顕彰する大きな石碑がいまもそびえ立っている。
一口に「台湾」といっても、蒋介石が支配した台湾と、日本が支配した台湾では、ぜんぜんちがうことを、岩里政男氏が『台湾の主張』で教えてくれたのにである。

さて、戦後復興における、日・独の奇跡的な経済発展は、70年代になると「旧世界秩序:自由経済体制」での優等生になったかのごとくであった。
また、それなりに努力した感があるための「成功」だから、両国民は「奇跡」と自称しつつも、本音ではまったく「当然」のことだと思いこまされたのである。

しかし、「世界経済フォーラム」がいう、「新世界秩序:NEW WORLD ORDER」とは、まさに旧三国同盟の「新世界秩序:全体主義計画経済体制」への転換とおなじものだから、この意味で、かつての「理念」はいまだに死んではいない。

ただし、その実行者が、「国家」ではなくて、世界の「富裕層の集合体」になったのである。

なぜか連合国入りした計画経済のソ連は、まったく不思議なことに「旧世界秩序:自由経済体制」の仲間となって、日・独と戦火を交えたが、日・独の敗北後はたちまちにして「冷戦」になって、日・独の旧領(東南アジアや東ヨーロッパ)がソ連圏に組み込まれ、「新世界秩序:全体主義計画経済体制」として世界を二分し、かえってこれで世界は安定化した。

このように、日本が欧米列強の植民地から「解放した」という東および東南アジアは、ほぼ「共産圏」になったのだから、戦後の建国後に毛沢東が「日本(軍)に感謝する」といったことは、まちがっていない。

そのソ連が自滅的に崩壊し、アメリカが唯一の超大国となった1992年にあたかもとっくに準備していたごとく、「国家戦略(グランドストラテジー)の書き換え」をし、同盟国の日・独(旧秩序に偏向させたはず)を新世界秩序からみた仮想敵国とすることにしたのである。

それで、日本では「選挙制度改革」の名による「改悪」が実施されてできたのが、「小選挙区比例代表並立制」なのである。
これによって、自民党は盤石になった分、国民と乖離する傲慢さを発揮することができるようになり、アメリカ民主党(戦争屋:新秩序)への盲目的追従へと分かりやすい変貌をした。

なお、ここでいう「アメリカ」とは、あくまでも「戦争屋が支配するアメリカ」のことで、さいきんでは「DS:ディープステート」と呼ぶことが陰謀論ではなくなった。
トランプ氏が選挙中に繰り返したことで、いまではアメリカ人の多数がDSの存在を認識するようになった。

このように、日本政府自体が「反日」となり、国民生活を困窮化させることでの「新世界秩序:全体主義計画経済体制」の確立を急いでいる。
それが、一人当たりGDPの30年間以上にわたる「低下」という効果になっているから、まことに日本政府の政策監理と事務は見事に作動しているのである。

しかし、とうとうトランプ政権2.0によるちゃぶ台返し的「自由主義革命」がはじまる。

これに、「新世界秩序:全体主義計画経済体制」を続ける自民党はついていけないのではなく、NEW WORLD ORDERを続ける「意志」をもって対峙することになった。

つまり、戦後初の「反米政権」が日本にある、ということなのである。

ならば、「政界」が地殻変動を起こしてもおかしくない、圧力がトランプ政権2.0かかって、あたかも本州が弓なりに曲がったのとおなじような「政変」が想起されるのが、まさに今年の「あるべき姿」なのである。

まことにおめでたい年になる期待が高まった正月だといえる。

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