国民のためにならないことばかりをやって、国民から乖離した日本政府が推進しているのが、「NISA(少額投資非課税制度)」だ。
「預金(貯金)から投資へ」という合い言葉を宣伝している。
郵便「貯金」は、小泉・竹中政権で、外国に売り渡されたので、いまさら「郵政民営化」が国民の生活に役立ったのかどうなのか?をかんがえると、巨大詐欺にあった気分になる。
同時に、「簡保(簡易保険)」も、外国の保険会社になった(売却された)も同然だ。
しかし、騙されたともなんとも思わないで、お気楽な生活をしているのが日本人なのである。
「おおらか」といえばきこえはいいが、損得勘定もできない阿呆にされたのも事実だろう。
いまはしらないけれど、むかしは「自衛官の教育」に、「金利」がなかった。
わが家から近い横須賀にいけば、街中に独特の看板が目についたものだった。
それが、「自衛官専門」とかとある、「高利貸し」のものだった。
ふつうの街なら、「電話金融」とかの看板であるだろうが、横須賀は圧倒的に「自衛官専門」だったのである。
それで、破産してしまう「自衛官」が絶えなかった。
このことは、裏返せば、小・中・高の学校教育における「金利教育」がないことも意味するから、なにも自衛官が特別ではなくて、「電話金融」だって、社会問題になった「サラ金」の被害もおなじなのである。
この点、学校の先生(教諭)も、たいがい新卒の就職先として、いきなり教師になるので、案外どころではない世間知らず状態なのである。
だから、複利計算を複利計算の事例でなく、無機質な「等比級数」として教えるから、子供にはピンとこないままで卒業させることになる。
それがまた、この教師とおなじ、世間をしらない大人の拡大生産になっている。
たとえば、借金の仕方として、「住宅ローン」もさることながら、早い時期に取得するだろうものに「自動車運転免許」があって、免許を取れば自動車を買いたくなるのは人情だ。
すると、現金一括払いができる若者は少ないだろうから、なんらかの「ローン」を選択しないといけないが、このところよく見かける、高級ワンボックスカーとかだと、「残価設定ローン」なる金利支払い負担が圧倒的に重いものが人気だというから驚きなのである。
似たようなものに、クレジットカードの「リボ払い」なる借金地獄がある。
親の手厚い保護(むかしは「過保護」といった)のもとで、のほんと育った若者たちが、抵抗なくこれらの「借り方」を選択するというから、他人事ながら気の毒になる。
手元にスマホがあっても、関数電卓アプリを有料(数百円)で買うのを惜しんで、数万とか数十万とかの金利負担をさせられても、そもそも計算方法すらしらないという原始人状態になっている。
そんなわけで、邪悪な日本政府は、各地の教育委員会なる邪悪な組織をつかって、高校生を相手に「金融リテラシー教育」と称して、外部の専門家(ほとんどが「証券会社」から派遣)の講師が、「株式やら債券やらの投資」についての授業をやらせている。
おおくの場合、生徒に「投資ゲーム」をやらせて、あと数年でおとなになったら自己投資してもらえるように、証券会社に口座をつくる方法までも伝授している。
一方で、中学レベルの数学で解決する、ローン計算をよしんば教えているとしても、その担当教師は、「家庭科」なのである。
少なくとも、義務教育の範囲が、「社会で生きるための基礎教育」だとしたら、いまさらながらに「金融リテラシー」なる用語を使わずとも、世間にあるローンの仕組みを教えて損はない。
いやいや、そんなことを教えたら、「業界」が損をするために、献金を得る政治家が教えさせることを拒むだろうと役人が忖度してやらせないのだという構造になっていないか?と疑うのだ。
単純に高利を貪るのは禁止されたけど、複雑化させてあたかも「お得」に見せかけるのは、一歩も二歩も詐欺に近い。
大人向けとも言えないが、生活のための一般電卓や関数電卓を使いながら学べるドリル(事例問題集)があったらいいのにと思うのである。