どうする?やめられない民主主義

統治方法として、民主主義をいったんやめる平和的方法がない。

日本だと、江戸幕府が崩壊したのは、いちおう「自主的」な、「大政奉還」という方法をかんがえついた。
それなのに、逆上した薩長が戊辰戦争を起こしたのは、なんだか腑に落ちないのである。

「錦の御旗」にごまかされてはならない。

それでも、戊辰戦争は、まだちゃんとした「戦争」で、身分制の中の武士だけを殺戮の相手としていた。
なので、子供が犠牲なった「白虎隊」も、武士の子という限定された範囲での悲惨である。

嫌らしいのは、その後の「転封」で、会津藩は下北半島旧南部藩から切り取った「斗南(となみ)」へ追いやられた。
これは、明治政府が幕府の真似事をやったのであって、会津からは、藩との付き合いがあった商家も一緒に移転している。

いまは、いわゆる「ジェノサイド」の時代となって、無差別攻撃を平気でするようになったのである。

兵隊同士の闘いだから、武器のことを「兵器」といったのは、兵隊だけを対象に使用する器具だからである。
なので、いまの武器は、「兵器」とはいえず、たんなる「無差別大量破壊道具」になった。

そんな道具を相手につかうのが、民主主義国なのだ。

「ブチャの虐殺」から、ロシア軍の大きな動き、すなわち、ウクライナ側から観たら「不利」な事態になると、ロシア軍がウクライナの民間人を殺めるケチをつけるのが、ひとつのパターン(ワンパターン)になっている。

プーチン氏は、軍事施設などへの空爆はするが、民間人をターゲットにした攻撃の許可はしていないと明言しているし、早い時期にいったんキエフを包囲しながら撤退させた妙な作戦のにとも、最近になって理由を説明している。

和平交渉を実施するにあたって、ウクライナ側から、キエフ包囲はあたかも銃を突きつけられた状態で交渉に応じろ、といわれているにひとしい、との指摘に対応した、というのである。

それで、なるほどごもっとも、ということでの「撤退命令」をだしたのだ、と。

そんなわけで、撤退の腹いせにブチャで民間人を殺めることの理由は、ロシアにとってのなんらメリットがなく、ぜんぜん理由にならない。
もちろん、国際社会(西側諸国)は、犯人探しの調査はせずに、一方的にロシア軍の仕業だと決めつけて、こんにちまで放置している。

いよいよ戦況が不利のウクライナ側が、なぜに和平交渉をしないのか?の理由に、和平成立となったら「戦時戒厳令の解除」を要するからで、この場合、すみやかに任期切れした大統領選挙を実施しないといけない。

しかし、ゼレンスキー氏が再選される見込みがぜんぜんないのである。
つまるところ、現政権の意地のために、戦争をやっている、という奇妙なことがおきている。

それでまた、子供病院へのミサイル攻撃をやったと、例によってウクライナ側がロシア非難をしているけれど、今回はそのミサイルが撮影されてネット上に、デジタル・タトゥーとなったのである。

形状から、ロシア製のタイプに該当せず、ヨーロッパから提供された、地対空ミサイルに酷似している。
破壊力も小さかったのは、「地対空」だからで、ロシア軍のものなら、この病院全部を吹き飛ばす威力がある。

つまり、ロシアがいう「ウクライナからの攻撃にさらされている、東部ウクライナ4州のロシア語話者たちの救助」という名目通り、ウクライナ軍がウクライナ民間人を攻撃しているのである。

困ったことに、こんな邪悪でひたすら居座るナチス政権を平和的に排除する仕組みがないのは、それが選挙で選ばれたから、という理由で、イコール、「ウクライナ人の民意」だと解されるからだ。

戒厳令下、ウクライナ人は、政府に反対意見もいえない。

このことが深刻なのは、「民主主義を標榜している西側(自由圏)の国家群が、こんなウクライナの民主政権をまもるために、ロシアが滅ぶまで絶対に戦争をやめさせない、と決めていることで、まずは戦闘をやめさせて、なにがなんでも交渉のテーブルに着け!という、指導者が、ハンガリーのオルバン首相だけ、という事態になっている。

なお、ハンガリーは7月から半年間、EUの議長国であるが、EU官僚側の同格者は、オルバン氏の行動を、さっそくに「裏切り」と非難した。
しかし、当のオルバン氏は、EU議長なんてちっぽけな立場ではなく、人類の立場から和平交渉を進めるのだ(このバカ者)と、短歌をきったのである。

本来ならば、「平和国家」を自認する、わが国の首相が、この役を引き受けるべきところだが、あたかもNATOに加盟するのではないか?という勢いで、北海道での空軍共同演習をやって、ロシアを牽制するという愚挙をやっているし、護衛艦に中国領海航行もさせている。

それもこれも、海自のトップ以下200人以上も処分された、情報漏洩事件を同時に起こしていることの意味が、なんだか透けて見えるが、かなり「やばい」ことはまちがいない。

まことに、岸田政権の実行力はすさまじいけど、アメリカ大使の命令が凄まじいにちがいない。

日本三分割のシナリオが動きだしている?

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