エルドリッジ博士の意外な指摘

参政党創立メンバーのひとり、松田学参議院議員の、8日にアップされた「松田政策研究所」動画に出演したエルドリッジ博士の発言が興味深かったので書いておく。

それは、高市氏が自民党総裁選に勝利する予想を、在京のアメリカ大使館が外していたことと、首相に就任することも予想できなかったことで、さらに、アメリカ大使館は高市氏との連絡パイプをもっていないことの三点である。

これは、意外だ。

エルドリッジ博士の発言にウソなどないであろうし、その人脈からも、ウソはいいにくかろう。
すると、日本におけるアメリカと自民党の関係は、いつからこんな状況なのか?が気になるのである。

すかさず、博士は、大使館内の民主党勢力(官僚:SES)の存在を指摘している。

この発言は、逆に、その人脈から、ジョージ・グラス大使からのメッセージともとれるのである。
もっといえば、排除に時間がかかっているが、国務省の本省も承知していることである、という意味だろう。

経営にとって、「人事」がいかに大事かは、トランプ大統領のビジネスマンとしての本能がしっていることだから、、そこらにいる凡庸な経営者とぜんぜんちがって、合気道のごとく、政府予算のつなぎもできない議会の状態を見越して、ここ一番の終身官僚(SES)の大量解雇を「予算切れ」を理由にやっていると前に書いた。

ニューヨーク市長選挙も「無事」に、民主党内共産勢力が勝ったので、いよいよ上院民主党はつなぎ予算の可決をするのだろう。
だがしかし、連邦予算の優先議決は共和党多数の下院(衆議院)にあるのに、これをやらないで、上院の可決を時間稼ぎで待っているのがトランプ政権2.0の共和党なのである。

その時間をつかって、トランプ政権2.0は、解雇作業を終了させるタイミングになっているための、このエルドリッジ発言だと解釈できるのである。

二番目の点では、日・米ともに外務官僚の劣化を指摘していることが意外なのだ。
わが国の場合は、吉田茂以来のグダグダで、最後の「人物」は、村田良平(1987〜89年の外務事務次官)だったといえる。

一方で、アメリカは終身官僚(SES)が、政権交代で入れ替わる猟官制の官僚の上に君臨する二重システムとなっている。
有名なのが、ネオコンの女王とも戦争屋ともいわれウクライナにマイダン革命を成功させロシアを刺激し続けた、ヴィクトリア・ヌーランド元国務次官だ。

性懲りもなく、NPO団体のトップになって、左翼政策の推進をしていたが、ことごとくトランプ政権2.0によって資金源を断たれている。

日米間でいえば、国務省の「ジャパン・ハンドラー」が、歴代の日本を支配する者と認識されているけれど、対日要求の場は「日米合同委員会」で、アメリカ側の出席者は在日米軍の軍人たちとなっていて、大使館職員の出番がないのである。

つまり、だれが日本を支配する者なのか?をみたときに、国務省と戦争省の二本柱で、これに商務省が関与しているのが表の姿である。
だから、まとめ役としてのホワイトハウスが登場し、そこに大統領補佐官が君臨するのである。

しかし、アメリカ大使館スタッフの大半はCIA東京支局である。

だから、グラス大使がいう、メンバー交代のなかにCIAも含まれないといけない。
それは、トゥルシー・ギャバード国家情報長官とラトクリフCIA長官のラインとなって、国務省の管轄ではないのである。

やっぱり、ホワイトハウスが調整しないといけない。

以上のことから、三点目の、自民党とのパイプがあるはずなのに、高市氏と連絡できない、という指摘は、二つの意味で意外なのである。

ひとつは、うわさ通り無派閥の高市氏の党内立ち位置の脆弱さを示唆するのであるけれど、総裁職の補佐として自民党は組織としていかなる渉外機能があるのか?まったくわからないことだ。

そして、もうひとつは、アメリカ側の高市氏に対する接触ができていないことの意味である。

高市氏は、留学時に民主党の極左議員に世話になっているから、民主党に忖度して接触をはばかったのか?それとも、単純にノーマークで泳がせていたのか?

なんにせよ、CIAらしからぬことで、そんなことはあるまい。

だがまた、この「らしからぬ」に意味があるのか?疑心暗鬼を呼ぶ。

とにもかくにも、このような不安定さが露呈されたのは、これを強力に修正するという意思表示の意味にほかならない。

トランプ当選から1年が経過して、政権発足からはまだ10ヶ月足らずなのである。
なんだか、地球よりはやく回転している。


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