不法移民を逮捕すべくやってきた、「移民関税執行局:ICE(United States Immigration and Customs Enforcement)の職員に対する集団での暴行や監禁の事象に、カリフォルニア州知事も、現地ロスアンゼルス市長=市警も、なんらの手当をしないために、トランプ大統領は、州兵の出動と米軍の待期を命じた。
当然ながら、左派マスコミとこれを翻訳して報じるだけのわが国では、あたかもトランプ氏が「独裁権限」を振り回しているとの意図的な「誤報」をたれながしている。
なんでも、そんな報道によればデモ隊は、「平和的活動をしている」らしいのだが、かつての「ANTIFA」たちの破壊活動をおもいださせるから始末が悪い。
この騒ぎに民主党の連邦議員は、あっさりと、民主党による政治活動だと認めたので、日本でいうなら「国政政党」が暴動をやっていることになる。
さらに隣国、左派のメキシコ大統領は、取締対象がメキシコ系不法移民だったことを受けて、こうした暴動を煽る発言をしたことも収束どころかこじらせる要因になっている。
もはやアメリカは、グローバル全体主義と反グローバル全体主義(ナショナリズム)との「内戦=Civil War」状態になっている。
まったく、かつての「近未来映画」のような展開が現実化した。
長細い形状のカリフォルニア州は、2024年選挙ではこれを真っ二つに縦にスライスするような格好で、海岸側が民主党支持、山側が共和党支持に割れた。
そもそもが、70年代までのカリフォルニア州は、圧倒的な共和党支持の鉄板州であったのを、レーガン大統領が移民への選挙権を容認したことで転覆したのである。
爾来、東海岸のニューヨーク州などと鉄壁の民主党支持州になったのである。
ようは、貿易・都市部と田園地帯との対立にみえる。
どこの国も、このような構造になっているのは、似たような経緯での教育・宣伝がおこなわれたことの成果なのである。
バイデン政権時には、テキサス州が連邦から離脱するのではないか?との憶測が広まった。
なにせテキサス州は、元は独立国だった。
それが、「条約」によって、アメリカとの併合の道を選んだのであるけれど、一度離脱して、再度連邦に加わっている特殊がある。
いま、カリフォルニア州は、あたかもテキサス州のやり方を逆用している。
しかし、これはこれで、次期大統領を目指すニューサム知事の焦りだともおもわれるのは、アメリカにおける「善政競争」で、カリフォルニア州の人口流出がとまらないのである。
流入先は、テキサス州とフロリダ州である。
わが国も、徳川幕藩体制では、善政競争があたりまえだった。
農民は、欧州の「農奴(serf)」とちがって、土地をすてる「逃散」を最後の手段とし、近接する「藩」に逃げて耕作放棄したのである。
農業経済で成り立つ「藩政」にとって、もっとも「痛い」のがこれだ。
それで、藩主たちは善政競争をして、「名産品」の奨励で、現金収入を農民にももたらしたのである。
しかし、明治維新という中央集権体制は、これを許さないで200年にならんとしている。
10年に1回の、アメリカの国勢調査は、2020年の次は2030年である。
国勢調査の集計結果によって、連邦下院議員の議席配分が変わる。
アメリカでは、数式が法律になっているので、わが国のように与党の恣意的な選挙区=議席配分ではなく、単純計算なのだ。
すると、選挙人票を競う大統領選挙では、その選挙人の数を決める連邦上・下両院議員の州ごとの数がどうなるか?は、自動的に大統領選挙に影響を与える仕組みなのである。
上院議員は、各州2人という憲法規定があるので、圧倒的に、人口比できまる下院議員数がカギを握る。
つまり、カリフォルニア州やらニューヨーク州からの人口流出(日本的な「逃散」)は、民主党にとって「痛い」どころのはなしではなく、ひょっとすると永久に民主党から大統領がでることはないことになりかねない状況に追いこまれているのである。
つまるところ、「善政競争」に、民主党はあきらかに敗北している。
その鬱憤の爆発が、とうとう開き直りになっていきたのである。
だから、いまのカリフォルニア州民主党は、もう独立するしかないところまで追い詰められている、といえる。
しかしながら、背水の陣にならないのは、正義がそこにないからであって、あるのは「グローバル全体主義=共産主義」である。
しかも、この単純脳に教育・訓練されたひとたちは、「ソ連」と崩壊後の「ロシア」のちがいについて理解できない。
それが、「プーチン独裁体制」を嫌う最大要因なのである。
しかし、民主党の暴力志向はレーニンのそれとおなじであることをかんがえもしない。
一方で、CNNやらの既存マスコミは、この暴動の原因を「トランプ政権2.0の移民排除策」だと断定して、批判を強めている。
つまり、彼らは、「不法移民で犯罪者(今回の逮捕執行劇は、メキシコ系マフィアが対象だった)」を、カリフォルニア州にずっと住まわせることを主張しているのである。
これは、言論テロ、ではないのか?
トランプ大統領は、厳しく既存マスコミを直接批判し、「停波」も警告しているのである。
それが、SNSで発信した、「唾を吐いた者は殴る」である。