グルメサイトの信用度

もう何年前かも忘れたのが、グルメサイトを利用した時期のことである。
ほとんど気にしないのは、コメント欄と評価ポイントだ。
せいぜい参考にするのは、場所と定休日と営業時間だ。

簡単にいえば、信用ならない、という理由が最大の欠点だからである。

情報として信用ならないというのは「終わった」も同然なので、自動的に使わない、のが結論である。

残念ながら、それもこれも「サイト運営者のせい」ではなくて、「投稿者のせい」だから始末が悪い。
要は、投稿者の「お気軽さ」が信用喪失の最大の理由なのである。

ところが、そんな投稿者の評価からだけでは、実態がわからないので痛い目に遭う。

味覚が問題なのか?見た目がよければそれでよいのか?といった価値観の基準が、人それぞれことなるのは当然としてもその落差が大きすぎる。
だから、ある人には絶賛でもわたしにはガッカリだって、またその逆もあり得るのである。

それゆえに、「インスタ映え」も気に入らないので、そもそも「インスタ」なるものを利用しない。

第一、うまければいい、というものでもない。

単価が安かろうが、ちゃんとしたサービスがない店にはそもそも行きたくない。
むかしの横浜中華街で、そんな酷い店は行列ができる有名店ほど多かった。

グルメサイトの信用できない点に、店舗の歴史やらを無視した投稿も多いからである。
個人経営だったのに、店ごと買収されて、わからないうちに経営者ごと入れ替わっていることもある。

居抜きで看板を替えるならまだしも、おなじ看板のままだとちょっとやそっとで気がつかないことがある。
それでも、グルメサイトに載せるなら、気をつけろと言いたいが、情報源がそれだけなら気づくわけもないのである。

なので、わたしはグルメサイトに投稿したこともない。

たとえが悪いが、渡辺淳一の『化身』という小説のごとく、自分の気に入っている店が、大繁盛店になって自分が簡単に利用できなくなる経験を何度かしている。

むかしヨーロッパあたりで「日本人天使説」というのがあった。
天使(日本人)は黙ってやってきて、店が繁盛し、知らないうちに去っていき、閉店に追い込まれるという事例における、気がつけば日本人がいた頃と去ってからの浮沈なのだ、と。

ではなぜに日本人がその店を利用したのか?をかんがえれば、きっと居心地の良さ、だったにちがいないが、それに気づかないでいる店主が調子にのって、いつしか儲け主義にはしると、いつの間にか日本人がいなくなり、とうとう閉店に追い込まれるという道順である。

そこへいくと、サイトではカネをかけて掲載ページの順位を上げるとか、評価ポイントを上げるなどといったことを商売にする輩が横行し、ただでさえも素人投稿で荒れているのが、さらに破壊的なガセネタが隠されていることになる。

すると、グルメサイトは店の経営にも役に立たない。

とりあえず、検索もしないことが最もよいことなのである。

そんなわけで、手を替え品を替える大手は、自社のマップに目をつけて、ここに店舗情報をからませている。
だが、これとてもおなじムジナなので、定休日と営業時間だけが有用なのにかわりはない。

すると、店主側は、定休日と営業時間の正確な情報提供を怠らないこと、という手間が増えるわけだが、個人経営ではこれが徹底できない難がある。

それで、名店を嗅ぎ分けるのは、経験と勘ということに尽きるのである。

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