第3軸で無所属のケネディ.Jr陣営が、どこよりもはやく最初(3月)に副大統領候補を発表した。
ニコール・シャナハン氏(38歳)で、彼女はグーグル創業者の元妻であることから、相当額の資産分配を受けた富豪でもある。
その素顔はあまり日本では詳しくはないが、環境活動に熱心ないわゆる「左翼系弁護士」でもある。
ゆえに、おなじ左翼系弁護士のケネディ.Jr氏が、仲間として選挙パートナーに選んだのであろう。
もちろん、二人共に根っからの「民主党員」であった。
しかし、民主党はケネディ.Jr氏を党内予備選挙に立候補させることも拒否して、バイデンを強引に推し、ぜんぜん民主主義とはいえないことをあからさまにした。
さらに、「ケネディ家の人びと」からも縁切りをいわせしめることまでやったのである。
たとえば、J・F・Kの娘で駐日大使もやった、キャロラインもこれに加担して、従兄弟を切り捨てたのである。
つまり、かつて「民主党そのもの」といわれたケネディ家を分断・血みどろにしても、バイデンでいくことを党幹部だけで決めて、予備選挙で1000万票以上とったそのバイデンをあっさりと降ろして、無能の極致カマラ・ハリスを立てることにしたのは、バイデンの名で集めた選挙資金を引き継ぐ者が、政治資金法で副大統領のハリスしかいないという事情による。
対するケネディ.Jr候補には、あらゆる妨害工作(まったく手法的にはトランプ氏に対してやった「司法の武器化」のこと)を各州で実行し、ケネディ.Jr氏の名前を選挙投票用紙に載せないための活動を活発化させたのである。
これにキレたのが、ニコール・シャナハン氏で、長年民主党への多額の寄付までしてきた彼女が、ようやくその全体主義体制を身をもって経験するや、とうとう呆れ果てたというわけである。
残念ながら、この点で同情することはなにもない。
現地の23日にも、選挙からの「撤退」を表明すると報道されているのは、民主党を無限に支持するマスコミによる「勝利宣言」でもあるけれど、一方で、「トランプ支持を打ち出す」ことの危機感も同時にあることはまちがいない。
日本の腐ったマスコミは、愚民化した日本人一般に、「全米世論調査」ばかりの数字をみせて、あたかもカマラ・ハリス陣営が有利だと擦り込んでいる。
アメリカ大統領選挙で問題なのは、「州ごと」の選挙人票を得ることだから、「全米支持率」は、じっさいには役に立たない。
いわゆる、「スィング・ステート」という、選挙のたびに民主党やら共和党に振れる州での勝敗が、決定的な意味をなすからである。
いま6州か7州あるという、これらのうち、トランプ氏は3州で有利な形勢にあるが、のこり4州の熾烈な取り合いになっている。
前回、有名な「バイデン・ジャンプ」があったのは記憶にあたらしいけれど、勝敗の分析をすると、トランプ氏はなんとたったの1万票あまりの僅差で負けたことがわかっている。
バイデンが8000万票という信じがたい得票だったということは、あまり意味がないことをしっているゆえ大々的に「過去最大得票」を報じた意味が、この僅差をかくす「目くらまし」なのだ。
さてそれで、ケネディ.Jr支持率は全米で「たった3%」しかないから、どうでもいい、ということにはならない。
問題は、のこり4州におけるケネディ.Jr&シャナハン票のゆくえなのである。
トランプ陣営とどんな「ディール:取引」をしたのか?は、これから明らかになるだろうけど、この典型的な左翼のケネディ陣営を取り込むことは、「トランプ2.0政権」にどんな影響を及ぼすのか?が注目される。
もしや、ケネディ.Jrの父で、J・F・Kの実弟にして、大統領選挙中に暗殺されたロバート・ケネディ「司法長官」の職を継ぐことになるかもしれない。
両陣営最大の一致ポイントは、「DSの排除」である。
そのまた一致点が、「J・F・K暗殺の機密解除」である。
すると、シャナハン氏のポストはなにか?
おなじく司法省で、「ネット検閲」の排除を担当するのなら、なかなかに粋なはからいとなるのだけれども。
さすれば、わが国の総理・総裁が、9月に決まっても、来年には「どんでん返し」だってあり得るのである。
期待はふくらむ。