21日、大統領就任式に招待された、片山さつき議員が、「X」に投稿した記事が話題になっている。
30分程度ではあるが、歴史的な就任演説の翻訳は、「Harano Times Official Channel」で視聴するとよい。
歴代の大統領たちの目の前でこれを言いのけるふてぶしさがないと、「肉食の思想」の国々では生きるのが大変だともよくわかる。
すると、彼らの中で流行っている意識高い系の「ビーガン」とは、あたかもライオンがシマウマの真似をしているようなものだともいえ、およそ「持続可能性のない」ものだということもみえてくるのである。
つまり、ライオンはライオンであって、また、シマウマはシマウマなのである。
それは、上の動画にはないが、歴代大統領夫妻の入場にあたって、会場から、クリントン夫妻やオバマに向けたブーイングでわかる。
たった三日前に、「天候不良」という名目で、二期目のレーガン大統領就任式以来「屋内開催」となった今回の就任式は、この場に入場することを許されたのはごくわずかな選ばれたひとたちだけで、それ以外の人々は議事堂前広場にて待機させられていた。
よって、就任式後、トランプ=ヴァンスは、家族とともに移動して、彼らの前でリラックスした態度で再び演説した。
さらに、会場をアリーナに移して、超満員のそこでも演説をし、なお、初の大統領令(9本)への署名をしてみせるだけでなく、使用した9本の特注ペンを聴衆に投げ与えたのである。
もちろん、就任式前夜におけるサプライズは、イベント最後の退場場面における「ヤングマン」の演奏に、まさかの「Village People」が登場したことである。
彼らは、選挙中にこの曲がつかわれることについての「差止請求」もやっていたが、どうやら逆転したようである。
しかして、彼らの素性と歌の歌詞は、翌日のトランプ就任演説との関連では、じつに意味深なのである。
これはあたかも、岸田政権がやった「LGBT法(案)」に、LGBTのひとたちが大反対したかのごとくであるからだ。
さてそれで、片山さつき氏の「X」になにが書いてあるかというと、就任演説で、「米国を常識に戻す為に」5項目の具体的政策があったこを挙げた後、「この他建国の精神、愛国心教育等極めて保守色の強い内容。」と締めくくったのである。
これに、一般人から辛辣な「コメント・ポスト」が書き込まれている。
イーロン・マスク氏本人が「X」で、「X」の意義を繰り返しているのは、一般人によるニュース発信が本当のニュースだ、というとおり、片山氏は一般人より劣るという告白をしてしまった痛恨がある。
しかしながら、賢明な一般人は、これがいまの(左派に堕ちた)自民党の本音だ、ともポストしていて、なかなかに読み応えがあるのである。
まさに、きれい事しか流さなくなった既存メディアとは比べるべくもない。
つまり、片山氏のつぶやきは、既存メディアの報道向けならば喜々として通じたものが、「X」を用いたために、あっさり粉砕されてしまったという顛末なのである。
しかも、冒頭に「米国を常識に戻す為に」というトランプ氏の意図を書いた上での、「個人の感想」だったことは、東大卒・元大蔵官僚だった価値観から一歩も抜け出ていない、片山氏の常識こそがなにか?を問われることとなった。
さらに、参列したわが国外務大臣はどうなのか?の追跡がないのも、おかしな話なのである。
そんなわけで、アメリカはヨーロッパからの「肉食の思想」を引き継いだことを再確認して、ライオンはライオンでシマウマではない!と宣言したのであり、シマウマのボスになりたがった歴代を一蹴した。
すなわち、壮大なる『西洋の没落』に対するアンチ、西洋の栄光を目指す、ということなのだ。
ならば、西洋と東洋の関係における緊張は、なにも中国へだけに向けられるものではない。
それを、日本のコモンセンスという視点がすっかり消滅していると自白したのが、片山氏だから、彼女を非難するのは簡単だがじつはとんでもなく「まずい」状態にあるのがわが国なのだとわかる。
正しく、トランプ政権2.0を受けとめ対応するには、自国のコモンセンスを再確認しなければならぬと、世界に向けて発信したから、「歴史的」演説なのである。
また「歴史」としては、もう一方で、トランプ氏は、第25代(1897年~1901)のウィリアム・マッキンリー大統領時代のアメリカを強く意識している。
日本でいえば、明治30年からのアメリカ大統領である。
いわゆる、明治27年の日清戦争による三国干渉から、明治37年の日露戦争までの中間期、すなわち「臥薪嘗胆」が国是だった時代のことだ。
しかしながら、ウクライナをしるいまなら、これぞ「代理戦争」であったのは、教科書にある「ポンチ絵」でわかる。
時代時代でうつろいゆく「価値観」を、「コモンセンス」とはいわない。
日本とは、日本人とは?を改めて問われている。
これが、トランプ政権2.0のいう、「各国ファースト」の意味なのである。
しかして彼らは、世界に魁けて、まっ先にスタート(しかもロケット・スタート)を切ったのであるけれど、わが国はまだ待機室で「着替え」もしていないでいるのである。