24日からの2日間にわたるNATO首脳会議は、「トランプ礼賛」ではじまり、そのまま終わった。
フェイクニュースメディアの最高峰、BBCは、「トランプ・サミット」と呼んでからかっている。
オランダの首相だったルッテ氏が、NATO事務総長になれたのは、「お世辞がいえる人物だから」として、じっさいルッテ氏は「ダディー(お父さん)」と呼びかけたのである。
これには、ホワイトハウスがつくった映像が影響している。
『DADDY`s HOME』という歌詞付きの曲までつけて、会場のオランダに到着し、王宮へ向かう映像を一緒に流していたからだ。
トランプ大統領の宿舎が、「王宮」であり、翌朝にはウィレム=アレクサンダー国王夫妻と一緒に写真撮影をしている。
このとき、トランプ氏は、「これが欲しかった写真だ」と発言している。
つまり、例によって、このホワイトハウスがつくった動画は、その場での状況を説明したようなものではなくて、事前に十分に計画されて「製作」されているのである。
それは、トランプ大統領が掲げる最大の公約、「アメリカファースト」のためのもっとも重要な「敵地」が、オランダだからである。
世界経済フォーラムの親玉として君臨する、「ビルダーバーグ倶楽部」の創設者こそが、オランダのベルンハルト・ファン・リッペ=ビーステルフェルト王配(ユリアナ女王)殿下(ベアトリクス女王の父)であったのだ。
すなわち、ルッテなる人物は、かれらの僕(しもべ)にすぎない。
だから、迎え入れる側も、十分こうした背景を承知のうえで、トランプ氏を「褒め殺し」しようと画策したのであろう。
この点で、直前に参加を見送った石破首相は、偶然かなにかはしらないが、うまいこと「逃げた」ともいえるけれ、NATO準加盟国をやめないままなので、単純にトランプ氏へのおべっかをするのが嫌だっただけかもしれないとみられていた。
しかし、25日、あの日経新聞が、「名古屋からフェンタニルは輸出」との調査報道を出したので、事前に政権に予告していたとすれば、「この件」しか急遽キャンセルの理由がない。
代理出席の岩屋外相も、晩餐会に出なかったのは、トランプ大統領と接触したくないからにちがいない。
けれども、トランプ政権2.0はかならずチェックをいれているので、今後も逃げようにも逃げられないのは、例の「関税」交渉である。
日本経済新聞は、「向こう側(戦争屋)の媒体」なのに、こんな暴露記事をだしたのは、誰かから「出せ」といわれた可能性だってある。
誰が書かせたのか?
その前日の24日、参政党から全国比例で出馬予定の在米経験がながい、空手家兼実業家の山中泉氏が「X」で、トランプ政権1.0の安全保障首席補佐官とヘリテージ財団経験者のふたりの要人と意見交換したと報告している。
つまり、参政党は、トランプ政権2.0との連係も模索していると述べていて、先方はかならず「現職」へ伝えるにちがいないけれども、山中泉氏は「候補予定者」であって、現職の議員ではない民間人だ。
よって、この「会談」も、トランプ政権2.0側からの仕掛けともとれる。
なお、元東京新聞でいまは独立系ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、いまニューヨーク滞在中で日経のこの記事を絶賛し、「新聞協会賞」級だと明言している。
だが、ほぼ40年間読者だったわたしからしたら、「ありえない」で済むはなしで、決してこの「新聞社モドキ」の意志で掲載したとはおもえない。
さて、とにかくアメリカをNATOにとどまらせること、が唯一の目標になった現在のNATOは、今回の「会議」で、その無能を世界に示してしまったのである。
ぜったいにできっこない「加盟国への防衛費5%」をのんだのは、先ずは目先の合意だけでいいとするヨーロッパの浅はかさで、トランプ氏の今後のツッコミどころを与えてしまった。
それに、プーチン氏のロシアと組めば、もう、「大手」どころか、まもなく「詰む」こと請けあいで、世界の絵図は「反グローバリズム」に書き換わったも同然となったのである。
しかるにわが国をみれば、都議会議員選挙の「不正」が、TikTokの投稿にも出現してしまう事態になった。
都知事は本件の質問に、いつものように「まとも」な回答はしていない。
ジワジワと、トランプ礼賛しか方法がなくなるようになっている。