ブラジルの言論統制

ブラジル最高裁判事が、8月30日に「X(旧Twitter)」の即時禁止を命じて、大騒ぎになっている。

X社主の、イーロン・マスク氏は、早速反発の記事を自ら載せたが、すでにブラジルでは閲覧も投稿もできなくなっているという。

これに、左翼メディアは、ブラジル世論の賛成・反対の拮抗がある、などということを書き立てていて、あたかも裁判官にとっても苦渋の選択のように見せているのは、まさに、言論統制のための援護射撃だといえよう。

逆に、アメリカ大統領候補のカマラ・ハリスが、この裁判官に賛成表明している(「言論統制」すべきと積極的)ことをぜんぜん報じないのである。
彼女は、言論の自由を「特権」と定義している。
だから、「特権」は剥奪されるべきもので、「平等」にしないといけない、と。

しかしこれで、困ったのは、「BRICs」の結束である。

いまや、「G7」よりもはるかに大きな経済規模になっているし、さまざまな国が、加盟申請をしていることに水を差しているからだ。

そもそもが、「BRICs」とは、経済アナリストが、たまたま新興国の中でも注目の成長力を誇示している国として単純にリストアップしたに過ぎなかったのが、どういうわけか「連盟」のような組織化がされ、事務局までつくられるようになった「悪ノリ」ともいえる。

それは、改めて国名を見ればわかる。
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカである。

ようは、地理的にも文化的にも歴史的にも、どこにも共通性がないのだ。
むしろ、バラバラである。

トランプ氏が負けたように、ブラジルの大統領選挙でも不可解なことが起きて、右派の現職が追放され、左派の元大統領が返り咲き、いよいよブラジルは「社会主義国」になった。
これは、中国にとっては喜ばしいのかもしれないが、その他の3カ国にとってはどうなのか?

ただし、習氏は毛沢東を信奉するナショナリストで、鄧小平やらのグローバリストとは一線を画していた。
今年の、「北戴河」でなにがあったのかしらないが、グローバリストたちに追いつめられたという「噂」がある。

わが国の「逆神」マスコミがこの「噂」を躍起になって否定しているから、いよいよ怪しいのである。

それで、ナショナリストのプーチン氏は、中国についての「はないちもんめ」をはじめて、「本音」をさぐる行動(国家副主席と会談し、10月に中露首脳会談をする)をしているし、「BRICsの結束強化」も行っているのだろう。

なお、露・中の国境における巨大な緩衝地帯、モンゴルは、ロシア支持を打ち出している。

そのプーチン氏は先日、初めて公に「カマラ・ハリス支持」を明言した。

その理由は、政策決定行動が予測しやすいことでのロシアにとっての都合の良さ、を強調したのである。
トランプ氏は、予測不可能というリスクがあるのだ、と。

これは、アメリカ国民には逆にうつる。

カマラ・ハリス政権では、ロシアの手のひらの上で踊らされるに等しい。
なんのことはない、言葉とは裏腹に、プーチン氏は気心がしれたトランプ氏の再選を望んでいるのだ。

しかし、ブラジルの方は、まさにカマラ・ハリス政権の誕生を心待ちにしているにちがいないし、それはグローバリストに主導権が移った?中国もおなじだろう。

すると、いよいよBRICsの分裂が始まるのか?

なにせ、言論統制をはじめたのはEUもしかりだからである。
もちろん、EUも足元では崩壊の萌芽がはじまっていて、加盟各国の内政では、ナショナリズムが台頭している。

これに、左傾化(グローバリズム)に歯止めが効かなくなっているのが、労働党政権になったばかりの英国なのだ。
労働党は、当然にブラジルでの言論統制を支持している。

英国の没落は、もはや決定的なのである。

すると、自由を求めて日系人を中心に、ブラジル人たちがわが国を目指して大挙してやってくる可能性があり、日本政府もこぞって言論統制をやる可能性が高まるのである。

せっかくはるばる自由の国、日本来てこれ(言論統制)かよ!と、わが国で熱い暴動が発生するのも、間も無くのことになってきた、と妄想するのであった。

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