世界が注目する中、現地時間の1日、アメリカCBSニュースの主催で行われたのが「副」大統領候補討論会だった。
これが投票日までの期間で最後の候補者討論会だというのは、カマラ・ハリスが要求した3度目の大統領候補討論会について、トランプ氏が拒否したからだ。
例によって例のごとく、大手マスコミは、トランプが逃げた!、と宣伝している。
この事情は、1回目が、バイデンを撃沈させたあれだし、2回目ではカマラ・ハリスを沈没させたので、もういいだろう、というべきとろだが、じっさいに、1回目のCNN、2回目のMSNBC、そして今回の初となる副大統領候補者討論会の、CBSと全部の放送局が、親民主党・反トランプの姿勢をあからさまにしているからである。
これは、前回4年前もおなじであったから、変化も進化もしていない。
けれども、ぜんぜん「モデレート」ではないのに「モデレーター」と呼ぶ司会者のあからさまな偏向ぶりは公正さを事前に放棄したとしても、もはや望むべく「討論」にはならない。
アメリカのマスコミは、自社の政治的立場をあらかじめ明確にして、読者や視聴者にも公表するということはやっている。
だから、以前は、気に入らない新聞やらテレビ・ラジオは観ない・聴かないという選択ができたものだった。
しかし、昨今は、ジョージ・ソロスやらの「株主資本主義」という、株式保有率による株式投票権支配=経営(権)乗っ取りが行われて、もはや全マスコミが民主党支持を株主から強制されるまでになってしまったのである。
よって、単なる出演者にすぎないキャスターたちは、経営方針に従って民主党への偏向を行わないと、「上」から解雇されるのだ。
このような強制が白昼堂々おこなわれるのは強欲資本主義を抑制させるための、「独占禁止法」を、行政が民主党政権による政治的に作動できないとこうなる、という見本になっている。
禁欲的道徳が社会に満遍なくあることて初めて存在できる「資本主義」の脆弱性を保護するために、独占禁止法が必要なのだ。
ここで、いったん話を「資本主義」に振り返ると、「株主」とか「強欲」とかをわざわざ「資本主義」に連結させるのは、本来の「資本主義」とはちがいますよ、という意味の表記であると気づかないといけない。
これらは、しっかりと共産主義者が考案した、資本主義に対するイメージ悪化のためのキャンペーン用語なのである。
厳密にいえば、上で書いたように、「資本主義」には社会が道徳に満ちている、という成立条件が必要すなわち、決定的な脆弱性があるために、アイン・ランドがいうように「未来のシステム」であって、人類はいまだ「資本主義」を経験してはいない、という論が成り立つ。
だがしかし、このブログで何度も書いてきたように、わたしは、江戸時代から明治の日露戦争までの時代が、人類史上で初めてにしていまのところ最後の「資本主義の成立した時期」だったとかんがえている。
残念ながら、自民党やこれをシンクタンク機能として支えている官僚機構は、再び日本における資本主義の成立目指すのではなくて、国民を強権的に支配する方向、つまり、グローバル全体主義(共産主義)に向けて疾走しているのである。
アメリカのマスコミの翻訳記事しか送ってこない「特派員」は、東京のデスクが、まともな独自レポートをもっと上の「編集方針」によって没にすることを熟知している。
送信記事の不採用本数だけが、当座における減点主義の社内評価なので、地位と収入の両面から、デスクが気にいる記事しか書けない。
これを、カネを出して読者や視聴者は強制的に買わされているので、もはや買う必要がなくなったのである。
そうやって、無料配信しても収益となる別のビジネス・モデルを構築した「ヤフーニュース」が、わが国におけるニュースシェアのトップになった。
けれども、だからといって信頼できる情報がただで手に入るものでもない。
玉石混交ではあるが、「X(旧ツイッター)」が世界最大ニュースサイトになったのは、もちろん偶然ではなく、おおよそ大卒の一般人が自分でファクトチェックができるくらいの能力があると証明している。
そうやって、有料のマスコミは「貧すれば鈍する」におちいった。
大金を出資してくれる大株主の意向にはまりこんで、ますます本業における客を失っているのだ。
しかして、経営赤字となって株価が無価値となれば、高いカネを出した者たちも困るから、早くマスコミを経営困難にさせることが、いまやまともな一般人の喫緊の課題になっている。
さらに、共和党が、行政=大統領、立法=連邦上・下院を支配できれば、正しく独占禁止法が適用されるような司法省の動きになるだろう。
ただし、SESの資格をもつ高級官僚たちが、いうことをきけば、という条件がついてくる。
大統領選挙後の共和党トランプ政権2.0には、SESたちとの死闘が控えている。
トランプ政権1.0での苦い経験が、どんな手をかんがえついているのか?
それがまた、わが国の官僚機構にも影響することは必至なのである。
アメリカが変わると、日本も変わらざるを得なくなる。
現状では、まずは、この構造変化に期待したい。