前回2022年の中間選挙で、アメリカ連邦下院議会は、久しぶりに民主党から「多数党」の地位を奪い取った。
共和党は、トランプ氏の4年間以降、急速に体質改善が進んで、かねてからの「金持ちの党」から、いまや「庶民の党」になっている。
それが証拠に、国内最大規模の「全米トラック運転手労働組合」のアンケート調査で、組合員の6割がトランプ支持を表明したので、民主党支持でかたまっている組織執行部としてようやく「支持政党無し」を決める事態にまでなっている。
民主党支持が鉄板の労組として、「異例」の決定なのである。
さらに、今月に入って、東海岸の港湾労働組合がストライキに突入した。
なんと、5割の賃上げ要求を掲げている。
もちろん、この労組も民主党支持でやってきた。
しかしながら、大統領選挙直前にストライキを決行する意味は何か?
さっそく、バイデン・ハリス政権は、「労組の決定に政府は関与しない」との声明を出して逃げを図っている。
岸田内閣は、とうとう能登半島地震の被災・復興を無視して退陣した。
おなじく、バイデン・ハリス政権は、巨大ハリケーンによる驚異的な被害について、コメントすら発していない。
まったくもって、自公政権とアメリカ民主党は発想がおなじなのだ。
トランプ支持のイーロン・マスク氏は、トランプ氏からの私財をもっての救援を依頼させたけれども、現地の民主党が支配する自治体やらからの執拗な嫌がらせ・妨害を受けて、おもうように被災者のもとまで支援物資を届けることができない、とつぶやいている。
党利党略も、ここまであからさまだと、被災住人だけでなく一般人も呆れるばかりなのだ。
あえて被害に目をつぶれば、「自己責任」という言葉と、アメリカ伝統の「自主の精神」とが重なって、政府に依存してもなんにもならない、ことをアメリカ人に教育しているのが民主党だし、まったくのコピーが能登の実態なのだ。
こうしたことから、共和党トランプ派は順手(「逆手」ではない)にとって、国民生活を縛る悪の元凶として、FRB(連邦準備銀行)の廃止を議会提案(法案提出)した。
ちなみに、アメリカ議会は、「政府立法(内閣提出法案)」ばかりの日本とちがって「議員立法」しかない。
わが国のしかるべき「憲法改正案」には、政府立法の禁止を入れるべきではないか?
国権の最高機関を議会に戻すべきなのである。
国会議員とは、法律を立案するのが主たる業務のひとたちをさすのに、たとえば、ゴミぶくろうのように、議員になってから一回も議員立法を提案したことのないひとを国会事務局はちゃんと公開して、選挙制度上の「欠陥議員」として、有権者に知らしめるべきである。
また、わが国の法制は、アメリカのように「上書き式(新しい法が古い法に優先する)」ではなく、関連法との条文調製をするために内閣法制局がしゃしゃり出ることも再検討を要する。
その上での妄想を語れば、アメリカが、完全なる共和党政権(大統領、連邦上・下両院支配)になって、FRB廃止法が通過したとき、日本には、日本銀行をどうするのか?が飛び火するし、ヨーロッパも、ECB(ヨーロッパ中央銀行)をどうするのか?に直面する。
ハイエクが70年代に予言したのは、ECBの失敗(「ユーロ」のコントロール不全)からのEU崩壊であった。
いまは、移民問題からEU崩壊という局面になっているけど、推進しているのはグローバル全体主義者たちなので、マッチポンプ状態を自らつくっている愚がある。
そんなわけで、「増税路線」を隠さない、自民党と立憲民主という同じ穴のムジナに、日本人はどう対処するかの選択が今月にやってくる。
もしも、これらが生き残っても、共和党が押し潰しにくるのである。
11月5日は、運命の日になる。