まずは本職がカナダ在住の「ビジネスマン」だという、渡辺惣樹氏のことである。
職業が「ビジネスマン」という表記を、あまり見たことがなかったが、トランプ氏の登場で、「ビジネスマン」は、ふつうになった感がある。
渡辺惣樹氏の名前をはじめて知ったのは、第31代アメリカ大統領ハーバート・フーバーの封印された回顧録の翻訳大著、『裏切られた自由』(2017年)だった。
これを氏は、当初、「趣味」で翻訳していたという。
これから、今日まで、怒濤の出版があいつぐ。
それがまた、どれも一次資料によって裏付けられたものだから、そんじょそこらの評論家が勝手に妄想して書き散らすものとは比較にならない精度だし、研究費欲しさに文科省におもねる学者とも一線を画している。
それもこれも、「ビジネスマン」という本業があるからで、だれに遠慮するしがらみもないからできるのだろう。
この意味で、「痛快」な存在なのである。
ただし、「素人」に対してぐうの音も出ない学者たちには、厄介な存在にちがいない。
忖度なしだから、忖度ばかりの学者には手出しできない存在になってしまった。
ゆえに、「学会」からも無視されるのだが、渡辺氏がこれを気にとめるまでもないのは、当然のことなのである。
だから、学会が渡辺惣樹氏を無視すればするほどに、学会の権威は堕ちるにまかせる、まさに自然落下状態となり、狭い金魚鉢の中でしか暮らせない存在になることをよしとしているようにも見える。
いつ限界をむかえて、渡辺氏に激烈なる反論を試みるのかが楽しみではあるが、一刀両断されることも確実だから、もうどうにもならないのである。
これは、戦後の時代の過去にあった、「論壇」における不毛なる議論を越えた快挙なのである。
つまり、いまや「保守」も「左派」もない、厳然とした公開資料から突きつきられる「事実」がつくりあげる「物語」に、過去の多くの議論がプロパガンダにすぎなかったことが暴かれている。
しかも、その多くが、まさに既得権者たちに有利な「お話」だったのである。
もうひとりは、林千勝氏である。
このひとは、裏話の「発掘」を得意とする近現代史家で、陰謀論の本家、ロスチャイルドについての史実を掘り出したことで、ただの「陰謀」に変換することを決定づけた功績がある。
パンデミックを「プランデミック」として暴き、政府を論難しているが、トランプ政権2.0でRFK.Jrが長官に就任したら、やはり、陰謀論を陰謀に変換した功績で知られるようになるにちがいない。
また、広島・長崎の「原爆投下」を、フェークだったという説を展開もしている。
どんなことなのかの全容はまだ明らかにされていないが、今後公開予定だという。
おそらくいつものように信じるに足る根拠を土台に公表するにちがいないので、なにが飛び出すことやら?
すでに、広島・長崎では、放射能測定が公式に「されていない」という事実を述べている。
林氏のものではないが、「原爆」にまつわる常識外の書籍は、ミヒャエル・パルマー『偽装された原爆投下-広島・長崎原爆の物理学的・医学的エビデンスへの再検討』(2023年)などいくつかあるので、氏によるまとめは「決定版」としての期待がふくらむ。
さらに、日本で「エボラ出血熱」の病原ウィルス研究をおこない、その「ワクチン開発」も実施されることへの反対運動を展開している。
研究所の立地として、いま、武蔵村山市でおこなわれている研究を、霞ヶ関やら新宿に移転させる案が厚労省からでている。
理由は、世界から訪れる研究者への「交通の便」を優先的に考慮するためだという。
また、ワクチン開発(例によって「mRNA」型)は長崎大学で決定し、研究棟の新築がおこなわれている。
これらの研究所から、なんらかの形でウィルスが「漏れた」ということにして、国民へのワクチン接種を強制的に義務化させることを含めた危険性について警鐘を鳴らしていて、とくに長崎大学での研究については、いま、パブリックコメント募集中のさなかにある。
渡辺氏は、過去のウソを暴き、林氏は現代のウソを暴いている。
どちらも、国民には重い価値があることだ。
それが、「歴史」からのことだから、その重要性が高いのである。