トランプ大統領の三日間での来日の中日(10月28日)に、山上被告の初公判が行われたのは、はたして偶然なのか?
高市あげ、だけに一貫していたトランプ氏の発言は、いってみれば「山上単独犯」に対する「いけず」でもあった。
一方で、チャーリー・カーク氏のことをこれ以上いいたくないのも、妙に日米で「似たもの同士」なのである。
むろん、安倍晋三の後継者と巷間いわれていても、奈良県が地元の高市氏は事件当時から一切、安倍氏の件には触れないでいることを、(ビジネス)保守は口にしない。
それで、いけしゃあしゃあと「安倍後継者」を装う高市氏の態度は、まったくの詐欺師のそれなのに、である。
この点で、チャンネル桜の水嶋氏と元ウクライナ大使の馬淵睦夫氏との対談は本質に触れていたし、鈴木宗男議員といつもつるんでいる元外務省の佐藤優氏との講演も本ブログの主張=トランプに完敗、と似ていて興味深い。
前者のチャンネル桜での対談では、最後にチラッと馬淵氏が山上の件を「国家的犯罪」といい、また、チャーリー・カーク氏の件にも触れている。
そこに、暗に参政党をからませているのは、どんな意味なのか?はっきりとはしていないけれど、「ユダヤの影」をいいたいのだとしかとれない。
後者の佐藤優氏は、具体的に外務省や国家安全保障局のそれぞれの長について、元役人らしい分析をしているし、「日本外交の勝利」という記事を寄稿した元外務次官・元駐米大使も名指しで批判している。
確かに、氏のいうとおり、「手柄」は石破政権にあるし、高市氏がいう「過去の弱腰外交」とは、歴代自民党がやってきたことなのに、自民党総裁の高市氏がこれをいいだすのは、まったくナンセンスという指摘もその通りだろう。
高市氏が評価しているはずの、安倍内閣で外務大臣を戦後最長の期間務めたのは、岸田文雄氏なのだ。
真っ正面からの批判としては、「日米共同声明」も、「共同記者会見」も、なかった前代未聞の指摘だろう。
中身がない、のではなくて、トランプ政権2.0の要求に全面的に日本が屈したことの説明が日本国民に対してできないからだとの指摘は同感だ。
もはや、民主制から専制君主制に移行した、ローマ帝国のごとくである。
政府が道徳をなくしたので、これから驚くほどの廃頽がやってくるのだろう。
なんにせよこの裏で、日本国は「山上徹也」被告を、真犯人として確定させたいらしい。
けれども、その被告本人が罪状を認めた、という摩訶不思議がある。
一方で、奈良県警のお粗末な現場検証と検死で食い違う銃弾のことを「科学」すれば、山上が犯人のはずはない、という結論に達することは『週間文春』(2023年2月16日号)が検証している。
これを、「地元」の高市氏が一切問題にしないでやり過ごしているのである。
一方で、チャーリー・カーク氏のことは書いたとおりである。
なんにせよ、正確な射撃が共通している。
山上の、市販鉄パイプ製で、一発込めの火縄銃より強力な複数の球(6個)を飛ばして成人を殺傷できる火薬爆発による燃焼ガスの圧力をえられるはずがないし、圧力で底が抜けるのが関の山なのにそれもないなら、なにか?
かんたんにいえば、「花火」だといえよう。
すると、山上が罪状認否で全面的に肯定したのはなぜか?
まったくわからない。
弁護人も、以上の点を争う気配をみせないのである。

