人類最古の麻薬は、ケシからとれる「アヘン」であった。
この植物の効能を、人類はどうやって発見したのか?は、ふるすぎてよくわかっていない。
しかし、その精製方法を確立したインドでは、サトウキビのエキスを同じ方法で精製し、「白い砂糖」を作って、これをヨーロッパ人がローマに運んで教会に献じた。
こうして、キリスト教の坊主たちは、この物質を「習慣性がある」と認め、「クスリ」として扱った。
ようは、「白い砂糖」は、当初「麻薬」であった。
そうして、「砂糖中毒」になると、糖尿病を発症したのである。
「アヘン」は、軟膏状のそれをまた、キセルにつめて喫煙摂取しようとかんがえたのも、これまた不思議である。
なぜにアジア大陸のひとびとが、かくも多数の中毒者になったのか?は、政治体制からの生活習慣とか虚無的な人生論をふくむ民族性からの理由付けがされている。
そして、もっと酷いのは、「肉食の思想」によって、ヨーロッパ人たちがアジア人を家畜化するのにアヘンを用いたことであった。
なんにせよ、有効成分が脳を支配してかもし出す幸福感から、筋肉が弛緩・脱力して暴れることなく確実に廃人にさせるのだ。
いったんこの薬の濫用をしたものは、その快楽を脳が記憶し、二度と逃れることはできない。
近代化学は、アヘンの有効成分を抽出することに成功し、これを「ヘロイン」と名付けた。
また、南米のコカの葉から抽出した、「コカイン」との二大系統ができたのである。
ヘロインが戦時につかわれた人類初は、白衣の天使、ナイチンゲールが活躍した「クリミア戦争」だった。
そのつぎが、アメリカの南北戦争で、南軍の兵士の戦死者のうち大多数が、戦傷の痛み止めに利用されたヘロインの連続・大量投与によるものだった。
弾にあたって命を落とすよりも被害が多かったのは、日本では「脚気」で、日露戦争の肉弾戦よりもはるかに「白米」の大量消費による死者があったのは、まだ「ビタミン」が発見される前だったのである。
戦後、生き残った帰還兵のおおくが、ヘロイン中毒に苦しんでいて、薬欲しさの犯罪に手を染める事態にもなったのである。
はるか後世の、ベトナム帰還兵を思い出されるが、おなじ70年代の「ベトナム反戦運動」では、兵士とはちがって、「LSD」がヒッピーたちのあいだに蔓延し、サイケデリックな体験が芸術にまで昇華した。
このひとたちは、いま、70代から80歳代になっている。
一方では、興奮剤としての覚醒剤があらたな「軍需品」になったのは、陸軍では突撃の恐怖を排除し、海軍と空軍では、長時間の緊張に耐えるためにつかわれた。
たとえば、敵船の見張りや、空軍パイロットの集中力をたかめるためである。
第二次世界大戦で、ドイツ軍の快進撃は覚醒剤の効用だったとしられているし、悪辣極まりないナチス親衛隊の所業にも、麻薬と覚醒剤の存在は欠かせないのである。
ために、対抗する連合軍もソ連軍をのぞいてこれらのドラッグに依存した。
錠剤の製造技術がなかったソ連軍は、もっぱらウォッカを兵に支給していたという。
ならば日本軍は?
明治維新以来の実質的な宗主国だった英国がやった、アヘンの三角貿易(インド産アヘンを清に売りつけ銀を得て、インドにはインド産綿からつくったアパレルで紅茶の赤字を消していた)をまねて、満州や朝鮮でケシを栽培・専売し、満州国・関東軍の独立採算を可能としていた。
内地では、和歌山県と大阪・茨木がケシの産地だったが、全国展開を試みるも失敗したのは、食べるための食料が最優先だったからである。
なお、これらのドラッグが軍に渡ったのは、民間で『ヒロポン』が流行ってからのことだというから、軍がなにより先取りの外国とは順番がちがう事情があって、なんだか日本らしいのである。
そんなわけで、ウクライナ兵がドラッグ漬けになっていることは、前から指摘されていて、ゼレンスキー氏のむくんだ顔も、コメディアンだったころとはおおちがいになっている。
さすが、正統ナチスだけに、ドラッグ漬け中毒患者ヒトラーにソックリそのままではある。
アメリカは、アヘン戦争の意趣返しか、中国原産のアヘンからつくるメキシコ産フェンタミルが蔓延し、若者たちがゾンビ化しているけれども、バイデン=カマラ・ハリス民主党政権はこれを放置している。
トランプが、「国境の壁」をいうのは、人間の流入だけでなく「麻薬」を止める狙いがあるのは当然だろう。
サダム・フセイン時代のイラクに医薬品輸出禁止の制裁をして、極度の薬品不足から感染症やらに冒された子供が60万人以上死亡したのを、ときのクリントン政権で国務長官のオルブライトは、「アラブ人の子供がどうなろうと関係ない」と言い放ったことがおもいだされる。
「他人の物を盗むなかれ」と『十戒』で神が告げたことを、ユダヤ・キリスト教を信じぬ、イエレン元FRB議長・現財務長官は、10日、ロシアの凍結資産から200億ドル(約3兆円)をウクライナに渡したと発表し、「他人の物を自分のもの」にした。
所有権の絶対を破るのは、資本主義を棄てたことを意味するが、こうした人物たちは、はなから中世の「山賊」や「海賊」とおなじなのであって、それがドレスアップしているにすぎない。
オルブライトの発言は、いまわが国の年間出生数に匹敵する人数とおなじにして、もう人間の仮面をかぶった悪魔としかいいようがないが、まさに「肉食の思想」をむき出しにしている現代の「魔女」のひとりである。
かつてからの「軍産複合体」には、「製薬」もふくまれるのである。
日本人も他人事でないのは、わが国の伝統ある製薬会社のおおくがすでに「外資」になっているからである。
そんなわけで、とうとう、国家の中枢やトップ・エリート層が、「麻薬」に染まっているのは、「カネと権力」も、麻薬に含まれるからであろう。
これには、「学閥」も「学歴」もなにも関係なく、たんに「道徳」の問題なのであるけれど、「悪魔」や「魔女」には通じない。