手持ちカードをつくりだす能力

個人的にわたしは、「麻雀」がわからない。
学生時代に、ずいぶんと徹マンにつき合ったが、なにが面白いのか?まったく興味が涌かなかったのである。

トランプ・カードの高級なゲーム「ブリッジ」どころか、「セブン・ブリッジ」のやり方すらも忘れているが、ポンとチーぐらいしかしらないのである。

ときたま現れるYouTubeのお誘いに、期間限定で無料の『麻雀放浪記』(角川春樹事務所、1984年)がでてきたので鑑賞することにした。
いまでも、どんなアルゴリズムによる「お誘い」だったのか?わからない。

博打におけるイカサマはつきものだろうが、その実行にはそれなりのテクニックを得るまでの訓練が必要なので、文字どおりの「命がけ」になる。
この作品は、終戦直後の占領軍の様子もわかる作品なので、『奇子』とか、『キヤノン機関』とかもみておくと、賭け麻雀の「場」の闇の奥深さが一層理解できる。

牌を積むときのテクニックとか、サイコロの目を出すテクニックとか、いろいろあるらしい。

これらとは別に、相手3人の捨て牌から手を読む技術もある複雑性が、凡人のわたしにはお手上げだったのである。

上手いひとは、手をつくるのが上手いから、総じて「上手い」という評価になって、勝ち組に入るか、イーブンとして負けない、という一線を確保する。

だから、強いひととは、負けないひと、のことである。

この点で、トランプ大統領は、本人もしかりで、強いひとたちの連合体を形成している。
「チーム・トランプ」が最強なのは、とにかく「負けない」ことにある。

「ホワイトハウスでの大げんか」の直接原因が、4日の合同議会演説の前に明らかとなっていた。
そのことを書き忘れていたので、この歴史的演説を聞く前提としてここで書いておく。

通常の外交交渉における、「首脳会談」とは、なんらかの「調印式」という意味が本筋で、首脳同士の直接交渉を避けるのは、戦争ばかりやってきたヨーロッパの智恵である。

もしも決裂したら、そのまま戦争になる時代が長かったからだ。

なので、「外交団」を形成して、互いに「外交官=代理人」による交渉をおこなって、すぐに戦争になるようなことにしない方法を編み出したのである。

なお、言語のちがい問題は、「通訳」をいれるのが正式で、たとえ本人が理解できても「かんがえる時間」を得るための緩衝となるからで、予備会談では何語でやるのか?は必ず議題となる。
それで、英語圏以外の国々は、第二言語として「フランス語」としてきたのである。

さて、アメリカのウクライナ鉱物資源の開発提案の根拠は、先にこの案を締結までしていた英国に対抗するものだった。
まことに英国の掠奪の巧妙は、海賊国家としての面目躍如といったところである。

これに気がついたトランプ政権2.0が、同様の案を提示して、締結済みの英国利権を排除しようとしたから、スターマーが慌ててワシントンに飛んできたのである。
当然に、スターマーはDS=戦争屋の手先なので、トランプ政権2.0は、軽くあしらったし、軽くあしらわれることをしっているから、EU首脳をロンドンに呼ぶ手はずもしていた。

この一連の動きに連動して、DS=戦争屋の民主党議員団が、ゼレンスキー氏を呼んで、ホワイトハウスに行く前に、「破談」を約束させていたのである。
つまり、俳優のゼレンスキー氏が、見事にアドリブでもって締結調印するはずの協定を蹴ったから、アメリカ側の激怒となったのである。

それもそのはずで、当初5000億ドル返還請求と絡めていたが、調印案では桁の単位での「減額」ばかりか、トランプの大統領給与と似て、アメリカ側の取り分をそっくりそのまま「復興基金」に入れるという、大幅譲歩ともいえない事実上の寄付案なのである。

このとき、ウクライナ側は「英語の通訳」を入れていないが、どんな予備交渉があったのか?興味深い。

けれども、問題は、この民主党議員団に、「顧問」として、ヴィクトリア・ヌーランド元国務次官、スーザン・ライス元安全保障担当大統領補佐官などがいたことも発覚したのである。
この状況を、ホワイトハウス=トランプ政権2.0が、どこまで事前に把握していたのか?は、不明だが、事後(施政方針演説の前)には明からとなって報道されている。

しかも、明らかにしたのが、民主党議員団を率いた上院議員本人による自慢話という、マヌケなのである。

ではなにが問題かというと、アメリカには「ローガン法」という、二重外交に関する禁止規定に、「ど抵触」するからである。
この法は厳しく、「アメリカ合衆国と争っている 外国と政府の許可がない個人が交渉することを禁じて、違反者へ 罰金 または 禁錮」を定めている。

つまり、いまや「個人」である、ヌーランドやライスなどが、もろに違反者となるのだ。

すると、ゼレンスキー氏にトランプ大統領が繰り返した、「あなたには(手持ち)カードがない」ということの意味は、このことをしっていての発言だとすればずっと深く重くなる。
これに、ゼレンスキー氏が、「わたしはカードゲームをしていない」と応じたのは、麻薬中毒愚者のムダな抵抗なのである。

悪に厳しく対処する、ボンディ司法長官が、ローガン法違反を見逃すはずもないし、外国要人にあたるゼレンスキー一行の行動を警護及び諜報機関がスルーさせることもないからである。

しかし、目立った動きがないのは、もっと厳しい「国家反逆罪」の証拠を集めていることだってかんがえられるのである。

こうなると、ゼレンスキー氏がやった「ケンカの演技」は、とんでもない結末となる。

おもてだって反抗した代償として、武器援助とロシア軍の戦闘情報提供の停止をやったら、ウクライナ側は一日で降伏し、協定の締結を承認する手紙をトランプ演説に間に合わせた。
だがまた再び翌日には、プーチンとは交渉しないと態度を変えた。

アメリカを相手によくやると評価するむきもあるが、おそらく調印後にゼレンスキー氏は選挙の洗礼を受けるはめになって失脚するので、いまや保身の権化になっているのか?

スターマーの英国がなんといおうが、EUが吠えようが、アメリカはお構いなしに、ロシアと停戦・終戦の話し合いをすすめるだろう。

それには、「NATO脱退」というジョーカーが、トランプ氏の手にはある。

ヨーロッパの戦争屋が抵抗すればするほどに、トランプ大統領の「手持ちカードが増える」のである。

パナマ運河の東西にある待機のための港を、ブラックロックが運営することが決まった。
ウクライナの農地の半分以上を所有するのもブラックロックだ。
トランプ政権2.0は、しっかりウォール街とディールしていた。

トランプ大統領は、巧妙なイカサマを仕掛けている。
稚拙なイカサマをやっているのは、抵抗するヨーロッパの方だ。

よって、ただの負けではなくて、バレバレのイカサマをやった落とし前を払うのはヨーロッパだという結論になるしかない。

まったく、『麻雀放浪記』なのである。

未熟者がやってはいけないことを、プロの前でやったらどうなるのか?なのであった。

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