日本の首相に免責特権はあるのか?

英国人やアメリカ人を構成していた、アングロサクソン(ゲルマン人の一部)は、元来働くことが嫌いなので、戦闘によって獲物にした奴隷に働かせて、自分たちは安穏と生きることを好んだが、いつどこから襲われて奴隷の身に落ちるかわからないので、労働ではなく体を鍛えることはやっていた。

それが後に、「ノブレス・オブリージュ」へと昇華していく。

どうやら、作物が育たない寒気のヨーロッパにあって、肉食にならざるを得なかったことが、彼らの野蛮性を育んだらしい。
彼らが安定した糖質の、「ジャガイモ」を食べるようになって、まだ500年しかない。

南米原産のこのイモ(トマトも)が、一般人の食卓に並ぶには大航海時代が必要だったのである。

日本人の祖先、縄文人はこれとは真逆に、地球上で唯一の「温暖帯にある島国」という、奇跡的に豊かな環境があったので、人間も温和でどんな遺跡からも、あるいは墳墓からも、戦闘のための武具が発見されていない。

武装した人物像がでてくるのは、ずっとあたらしい古墳時代の「埴輪」からである。

さいきん、こうした時代の変化の要因に、「地球環境」が無視できないことがわかってきて、温暖化と寒冷化のサイクルになかで、物騒になるのは寒冷化がつくりだす時代だとハッキリしてきた。

もちろん、石油を使う時代はずっと後なので、炭素が原因の温暖化でも寒冷化でもない。
地球という宇宙空間にある惑星の、宇宙環境や地球自身の活動による結果である。

ヨーロッパ大陸は、わが国よりもはるか高緯度に位置するから、寒冷化の影響も厳しく、ざっと400年前にはテムズ川も凍結して、農作物ができずに飢饉になっている。
これは、わが国も同じで、戦乱の世の中の原因になったのである。

さてそれで、アメリカは日本の4月ととちがって、新年度は9月からだ。

連邦最高裁判所は、6月末から9月まで「年度末の夏休み」になる慣習があって、重大判決のおおくは、6月末に集中して、それからゆっくり休むのである。

なんだか優雅だが、そもそも裁判官は国王にかわって貴族がやっていた。
それでも、このひとたちの粗っぽさは、さっさと判決を出すことで、日本のようにダラダラと何十年も裁判を行うことはしない。

しかしながら、ことしは重要案件が多すぎて、6月末までには間に合わず、おそらく7月4日の独立記念日前、つまり3日まで、次々と重要判決を言い渡すに違いないことになっている。

そんななか、1日、大統領免責特権に関する重要判決が出た。

トランプ氏を狙い撃ちにして、彼以外の大統領職にあったものや将来の大統領には遡及しない、という「特別な判決」が下級審でくだされたのを、ちゃんとひっくり返したから、まともな判決だろう。

これで、大統領選までにどれかひとつでもトランプ氏を有罪にできればいい、という目論見の粉砕につながった。
ニューヨーク州地裁ででた、「有罪評決」が唯一となったが、当然だがトランプ氏側は控訴することが決まっているし、多くの疑義が裁判官にも及んでいる。

腐ったわが国のマスコミは、この裁判の意義すら日本国民に伝えない。

アメリカ連邦最高裁は、三権分立を遵守したのである。
連邦議会で決まった「法」を、執行するのが大統領職で、そこに軍をふくめた行政府の長としての務めがある。

この「務め(公務)」に関しては、免責特権が与えられることを確認した判決だった。
なので、「私事」についての免責特権はない。

一連のトランプ魔女狩り裁判とは、公務と私事との区別なく、とにかく主体がトランプだから有罪という下級審の判断を差し戻したのである。

ついでに、トランプ氏を起訴している「連邦特別検察官の身分」について、判事のひとりが意見種を出した。

「連邦特別検察官」とは、連邦上院で、「連邦検察官」が「特別」に指名・認証されてはじめて就任する立場にあるが、トランプ裁判を担当する「連邦特別検察官」は、連邦検察官でもなかったひとが、司法長官の指名だけで就任しているのである。

それで、この判事は、「この連邦特別検察官」を正規とするには、あらたな立法を必要とする、と書いた。
すると、無資格な人物が検事となっているこれらの裁判は、はたして成立するのか?という問題となったのである。

そんなわけで、トランプ氏は選挙に間に合うはずがなくなった今後の裁判日程から、「勝利した」と言ったのである。

さてそれで、わが国の首相や大臣あるいは内閣全体の場合はどうなのか?

最高裁の力量が問われることは当然だが、それよりも三権分立の遵守がわが国最高裁をして覚悟があるのか?

残念ながら「不安」としかいいようがないのである。

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