横浜市の悪政がとまらない

地方自治体の住民サービスの「あり方」についての研究で、かつての中野区がすごかったとすごい人物の唐津一氏が『システム工学』(講談社現代新書、1970年)で書いている

中野区は、コンピュータの導入で、「戸籍課の複数の窓口を『1番』だけにした」。

それで「1番窓口」が複数出来たので、住民の待ち時間は大幅に削減できたのである。
この「システム設計」の根本には、そこになぜ住民がやってくるのか?という命題からの分析をすすめ、「住民がいるから」という答を導きだしたのである。

むろん、横浜市にかぎったことではないが、わが国の地方自治体の統治構造が、「二元制」になっていることの効果がぜんぜんないのは、議会が死んでいるだけでなく、役所の官僚機構が国からのトップダウンによる「シャワー効果」で、ぜんぜん「自治」になっていないからである。

それで、わが国最大の「市」である、横浜市の様子をみることは、わたしが横浜市民であるたまたまを通り越しても興味深いのである。

いわゆる「住民サービス」の最大の発生原因は、上の中野区の例で示したように、「そこに住民がいる」ことに起因する。
この当たり前よりも、「そこに役所がある」ことが起因となる本末転倒のために、住民サービスを縮小する発案をしても市議会はなにもしないのである。

横浜市(行政区として18区ある)は、市内10カ所の駅頭に「行政サービスコーナー」を設けていて、ここで戸籍などの証明書類の発行をしている。
それが、27年度3月から3年かけて8カ所を廃止していくという「決定」がなされたと、昨年12月にニュースになっている。

利用「割合」が、ピーク時から半減していることを理由にしているが、こうした場合には「率」ではなくて、「実数」を示すのが数字をみるうえでの常識というものだ。
二期目現職の市長は、横浜市立大学医学部で「統計学」の教授であったのに、なにをかんがえているのか?といいたい市民は多数いるであろう。

発案は「市民局」で、市議会では「市民・にぎわいスポーツ文化・消防委員会」なる常任委員会(全部で8委員会)が検討したらしい。
委員定数は11人で、委員長は公明党、副委員長は自民党と立憲民主党であるが、11人の選挙区は重複があって8区だけなのである。

なお、明治から数えた歴代議長は55代目が現職であるが、戦後は12代目からはじまった。

ときに、市民生活で横浜市と「ふれあう」のに、交通局がある。
地下鉄が黒字を確保しているものの、「バス」が赤字であることが問題だというが、そもそも「市営バス」なるサービスは、なんのためにあるのか?という問題意識がないので、ひたすら民間事業と比べて「黒字化」を目指すのならば売却したらいい。

そこでかなんだかしらないが、昨、令和7年「第8回 横浜市営交通 経営審議会」なるものが開催されていた。
だが、ここでの議論に、「市営」の意義が話し合われていないのである。

経営をしらない者共が、顔をつきあわせてテキトーな答申をしているのである。

ひさしぶりに実家近くから、横浜駅行きのバスに乗ろうかとおもって停留所の時刻表をみて愕然とした。
主要路線のために、いつでもやってくるイメージがあったのに、1時間に2本の路線が寄せ集まっているだけの状態なのである。

これを「効率化」というのなら、気持ち悪いほど阿呆である。

バスが不便すぎて利用しにくい、という話はきいていたが、自動車がないと郊外で生活できないのは、むかしよりひどくなっている。
それもこれも、バス運転手の大量退職によって、ダイヤ運行ができなくなったためで、なぜにバス運転手の大量退職が起きたのか?の説明はない。

むかしは、民間バス事業者からの転職先としての「あがり」が、待遇が別格の市交通局のバス運転手だったのに、だ。

利用客からすると、ざっと50年前のおとな料金は10円で、いま220円だから、50√22(倍)で計算すると、年率6.4%ほどの値上がりだから、物価上昇率よりも高いのである。
しかも、車掌さんにいえば、市営バスなら路線が交叉する停留所での無料乗換券の発行で、初乗りで市内どこまでもいけたから、完全に退化している。

そのくせ、「脱炭素・GREENxEXPO推進・みどり環境・資源環境委員会」なる余計な仕事(もちろんタップリ予算がつく)があるし、横浜港はとっくに国の直轄運営になっているのに、「国際・経済・港湾委員会」もある。

それで、一台が億円単位の水素バスを運行させているのは、ほとんど分裂症である。

「国際」とか「経済」とかいうのは、ムダの権化たる経産省の傘下になるので、市役所は何もしない方がよい。

市長がダメなら議会がある、はずの機能が、いまや機能不全状態なのだ。

なるほど、江戸時代が恋しくもなるのであった。

対して、トランプ政権2.0は、7日、気候変動うんたらかんたらを含む、66もの国際機関からの脱退をきめた
ホワイトハウスが「税金の無駄遣い」と呼ぶ原因調査の後に署名されたのである。

わが国でも、国がやらないなら横浜市が率先して動くなら、まだ、「特別市」を目指す価値があるというものだ。

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