目立たないトリプル・トップ・当選

15日、横浜・桜木町駅前広場では、6時間以上にわたり「演説甲子園」と称して、今夏の参議院通常選挙に参政党から出馬する予定の地方区候補者全員が集合して、ひとり五分枠での「演説大会」を開催していた。

なお、地方区の全部に候補者をたてるのは、自民党とこの参政党の二党だけである。
「選択肢がない」という要望に応えつつ、自民に正面から「敵対」すると宣言している。

さて、この演説会はだれが一番なのか?を決める党内イベントを兼ねるので、優勝すると、優勝者を支える「県連・支部」に、特別選挙活動費として100万円が党本部から贈呈される。
その決め方は、会場にいる一般人も含めた、終演後30分間のネット投票でのリアルタイム集計なのある。

この間、外部からは、板東忠信氏、田母神俊雄氏からの応援演説、全国比例候補予定者の演説、そして党代表の神谷氏からの演説があった。

なお、過去の優勝者だった、佐賀県代表の重松たかみ氏は、今回、全国比例名簿に繰上られて、初めて「生」で聴くことができた。
今回の優勝者は、大阪府代表の宮出ちさと氏だった。

3年前、「5レンジャー」と称していたとき、ここには約5000人が集まっていた。
しかし、それで当選したのは、比例での1名(神谷氏)のみ、だった。

今回は、会場の聴衆はずっと少ないが、ネット配信のリアル視聴者は、はじまりから終わりまで、約5000人をキープしたという。

ときに、同日、同党の候補者が出馬した、地方市議会選挙が3カ所であった。
福井県あわら市、愛知県西尾市、兵庫県尼崎市である。

全員当選どころか、全員トップ当選!という快挙である。

これで地方議会議員選挙の勝率は、9割超えに達したことになるので、かなり驚異的な数字なのである。

15日発表の共同通信の6月世論調査によれば、参政党は4.8%で5位になった。

( )は前回調査からの比較で、△はマイナスポイントを意味する。
1位は、自民党(27.7%△0.7)、2位は、国民民主党(10.6%△3.5)、3位は、立憲民主党(7.9%△4.2)、4位は、日本維新の会(4.9%△1.6)5位の参政党は+2.4だった。

6位以下の数字は以下のとおり。
6位、公明党(4.4%△0.1)、7位、れいわ新撰組(3.7%△1.0)、8位、日本共産党(2.8%+0.2)、9位、日本保守党(1.4%+0.5)である。

しかしながら、グローバル全体主義を掲げる既存メディアのこうした世論調査が、じつはかなり信用ならない。

この意味で、「勝率」がわかりやすいし、「得票率の推移」をみることが有効なのである。
もちろん、ベースに「投票率の低さ」という問題が横たわっている。
これは、「組織票」がある政党に有利になるだけなので、一般人はやっぱり投票所へ行かないといけないのである。

新参の参政党の戦略は、地方議会を最重要視している。

それは、ふだんあまり気づかない「生活密着」があるからで、全国に140名を越える地方議員が活躍することが、ひいては国政選挙に影響を与えるという、「当然」を地道に貫いている特徴がある。

いまの実力を自己評価して、参政党は「地方首長選挙」には。党として候補者を「出さない」という方針も、なかなかに慎重かつ深くかんがえた戦略なのである。
ために、党員が首長選挙に出馬するなら、離党し、無所属にならないといけない。

いつ、この内規を解除するのか?はいまのところ不明だが、国政選挙における戦略と一致させることはまちがいない。
今年の参議院通常選挙と、その後の「総選挙」結果を見据えての希望的、かつ、強い意志は、「政権与党」になることだと明言しているからである。

しかして、昨年からわたしが予想した、総選挙の嵐(春の予算案否決タイミングと衆参ダブル選挙)は、予算案がまさかの維新の裏切りで通過してしまったために、残るはダブル選挙の可能性なのである。

党首の神谷議員は、「ダブル選挙にも対応する」とブラフやもしれぬ発言している。
だがこの地方での勝率の高さをもって、いまの与党には相当なプレッシャーになっていることだろう。

まだまだ、何が起きるかわからないが、腐りきった自民党の実力議員等を「正論」で撃破することを、聴衆は期待している。

これも、ひとつの「プロレス」なのだろうとおもいながら、前哨戦たる都議選がはじまっている。

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