続・国家社会主義

2025年参議院通常選挙公示日の3日、倉山満氏が前回の動画に対しての質問に答える形式で再度「国家社会主義」の定義についての短い解説をしているので書いておく。

まず、この動画では国家社会主義の9つの特徴を挙げている。
最後に、それらはナチスの特徴だとも加えている。

1 社会主義:じつは定義がない → 資本主義と共産主義の中間、という了解
2 愛国心の絶叫
3 排外主義をあおる
4 上記、2+3で、じつは極右&保守とは親和性がない
5 経済政策はバラマキ → 支持がえられれば何でもいい → ポピュリズムにみえる
6 健康と環境にやさしい+スピリチュアル(目に見えない精神性)
7 政権獲得後、自由の制限を開始する
8 国家=政府が権力を行使して、国民生活の統制&経済に移行する
9 じつは偽装保守の左翼
おまけ 狂気はひとを引きつける

それで、倉山満氏は、2025年参議院通常選挙の参考になるといっているので、おそらく参政党のことを指しているかとおもわれる。

じっさいに、五人目の国会議員が加わったことで、日本記者クラブの党首討論会に呼ばれたことを契機に、民放各社の同企画にも参加できることになって、「あたらしい保守勢力」との記者の指摘に、党首の神谷氏は「われわれは保守ではない」とこたえていることも、「なるほど」ととれるのである。

だから、参政党をいったん「国家社会主義政党」だと定義することは、国民にとって安全性の担保になるだろう。

一方で、わが国の「自・公・立憲共産」政権をふくむ西側諸国の左翼政権は、ウクライナのゼレンスキー政権を全面的に支援してきたが、何度も書くが、この政権は「真性ナチス」であることを絶対にいわないで、支援自体の目的を「正義」として自国民を煽ったのである。

たとえば、ウクライナ国内のロシア語圏(東部ドンバス地域など)を、ウクライナ軍(当初は私兵集団の「アゾフ大隊」がその後ウクライナ軍に合流した)が攻撃して、ひろく民間人を虐殺したこともいわないのである。

つまり、ゼレンスキー政権は、上記7&8をやったし、それは、偽装保守の左翼だから、西側の左翼政権がこれを強力に支援したのは、国際共産主義=グローバル全体主義の推進にほかならないからだった。

すると、参政党が結党時から曲げていない「反グローバリズム」をどうみるのか?という問題が、この議論に決定的に欠けている。

それに、「ドイツ」は、はなからドイツではなく、ゲルマン人はさまざまな国家に分かれていたし、ヒトラーはゲルマン人を「アーリア人種」という架空の人種として持ち上げて、ユダヤ民族と対峙したのである。

たしかにナチスは「健康帝国」を謳い、ナチス党員のパン屋は当時から健康に悪いとしられていた精製した白い小麦ではなく、健康によい「黒パン」しか焼かなかったし、タバコ嫌いのヒトラーのために、徹底した禁煙運動をやったのである。

しかしてこれは、トランプ政権2.0の保健福祉長官、RFK.Jrの政策をどうみるのか?となるし、参政党は、10人以上の議席を得ることでの参議院における「法案提出権」をもって、「コロナ対策検証法」ばかりか、世界にあってわが国にはない「スパイ防止法」の提案も公約にしている。

こうしたことを、他党はどこもいわないなかでの、「党議・党是」としているところが、かつて倉山氏やその仲間の渡瀬裕哉氏が参与してできた参政党の「近代政党」たるゆえんなのである。

すると、参政党側からしたら、生みの親からの非難にみえるだろう。

しからば、「ナチス」についての研究成果を、ひろく日本国民の常識にするための社会的な「教育」が必要であることがわかる。

それには、ドイツ人とは何者か?とか、ドイツの歴史を基盤として、なぜに当時のドイツでナチスが受け入れられたのか?というだけでなく、現代のネオ・ナチについての基本的な知見が必要なのである。

だから、ウクライナのゼレンスキー政権の評価もまともではない、いまの「常識」の方が危ういといえるだろう。

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