英国とフランス、ドイツのグダグダ

わが国のグダグダはあとで書くとして、ヨーロッパを支える英・仏・独のグダグダは、そのまま、西ヨーロッパ連合だった「EU」のグダグダになっている。

大陸としての名前、「ユーラシア(ヨーロッパとロシアを同時にいう)」を、わざわざ「ヨーロッパ」と「アジア」に分けたけど、アジアを南北にした北側のロシアをいれると、あたかも3つの広大なエリアになる用語となっている。

ヨーロッパはさらに、西・中央・東と分けて、西には島国の英国も入れ、スイスを含めたオーストリア・ハンガリーあたりを中央とし、他を東として、ロシアはヨーロッパには加えない。

この意味で、ウクライナはロシアとイコールなので、ウクライナを東ヨーロッパに加えようとすることのムリは、トルコがNATOに入ってもEUに入れないと同じか、それ以上に「ヘンンなこと」なのである。

誤魔化されるのは、西ウクライナ地域がポーランド領⇒ナチス・ドイツ領であったことから、ウクライナ全体がヨーロッパなのだとする暴論があることだ。
もちろん、ナチス・ドイツはポーランド全土をドイツ領としていた。

そのドイツ「第三帝国」は、滅亡して、新ドイツがふたつ生まれ、片方が「西ドイツ」もう片方が「東ドイツ」となって、西が東を併合する方法で1990年に統一された。
ために、新生ドイツは、周辺国に「第三帝国の所業」については一切の責任を果たす義務はない、として今日に至っている。

敗戦国の日独が、どういうわけか最高の経済発展を遂げたのは、ドイツはヨーロッパ支配のためのアメリカの都合、日本は対ソ・対中包囲網のためアメリカの都合だといわれてきた。
しかしながら、地球は球体なので、北極を中信に眺めると、アメリカの都合だけしか残らないのである。

さて、世界帝国を築いた英国人の驕りで、あろうことか共産主義者に騙されて、「福祉国家」を目指し、英国人は働かなくとも喰えるのだと勘違いさせられて、国民が乞食化した。
インドからの収奪で、永遠に繁栄するかとおもったら、まさかのインド人が首相になる時代を迎えてしまった。

その保守党は、せっかく進出したトヨタ自動車の工場を、自国からの撤退・排除を促して、英国の失業率を高めることに熱心だ。
次の政権になるはずの労働党は、わが国でいう「立憲・共産・れいわ化」しているので、わが国同様、受け皿としての政党がないという悲惨となっている。

自公の先を行く、英国保守党の狂い方を観察すると、将来の日本の姿がみえてくる。

フランスのグダグダは、ナポレオンを出すはめになった「フランス革命」のグダグダからはじまる。
それでスペインとポルトガルが先鞭をつけたアフリカの支配に血まなこになって、フランス人が働かなくとも、アフリカ人からの収奪でいまもGDPの3割を得ている。

レームダックのマクロン政権をよそ目に、右のル・ペンと左のオランド元大統領が対峙して、どちらも国民に優しい政策を掲げたので、これに市場が反応してフランス国債の利回り(金利)が急騰して景気の減速感が著しい。

いよいよ、アフリカを失うことの効果がこれに乗じるのであろう。

フランスの植民地は、いまやほぼ全部が「親ロ」にオセロ返しとなったので、ル・ペンすら、親ロといえなくなってきている。

まことに戦略に長けた指導者(プーチンとラブロフ)の存在のなせる技なのである。

もはやこのふたりに対抗できるブレーンをもつ、西側の指導者はひとりもいない。
わが岸田氏と上川氏では、歯が立たないレベルではなく、まったく比較にならないのは、後ろに控える官僚たちの実力もふまえてのことだ。

ここに、わが国が「エリート」だとしている、教育の失敗までもが露呈しているのである。

それで、原子力発電に依存しているフランスが、タダ同然で入手していたアフリカのウラン供給に不安が生じたら、フランスの電力に依存しているドイツもドミノ倒し状態になる。
すると、英・仏・独の三国が、こんごよくなるとはぜんぜんいえないから、本来ならば、わが国への大チャンス到来のはずなのだ。

ところが、西側が陥った「悪政」が伝染して、わが国はもっとグダグダになっている。

なんだかいつの間にか、「滅亡競争」のトップランナーにされて、これ見よがしの決定・決議が、なんの遠慮も躊躇もなく遂行されているのである。

ふつうなら、自公に対抗する勢力が、あたかもフランスでオランドを担ぎ上げたような行動をはじめるものだが、わが国では、そのような動きはほとんどなく、既存勢力がコップの中の争いをしているにすぎないし、マスコミはとうに「滅亡競争を煽る」ことしかやらない存在だ。

この点で、生活者に近いはずの「連合」も、会長発言を聞くに、なんの知性も感じないのは、「(肉体)労働者の代表だから」ではすまされない劣化なのである。

いまや、何のために労働組合が存在するかもわからなくなっているようにお見受けする。

これが組織率を語るのもおこがましいほどの、新規加入者がいない理由であろう。
新入社員数と定年退職数の差が、増減となるだけの算数を解けないのか?

こうしたことの相似形の拡大した先に、巨大な与党が存在していて、同じような劣化が生じている。

トランプ人気で唯一、アメリカに希望の灯があるのが、西側世界だが、BRICsはこれを横目に戦略を練っているのである。

プーチン氏が14日に発表した、「和平提案」は、西側宣伝メディアの言い分をみても目の毒で、「特別軍事作戦開始の理由」で挙げた条件をそのまま述べていた。

しかも、交渉相手は大統領職の期限がきれたゼレンスキー氏ではなく、ウクライナ憲法の規定で定める「国会議長」だと明言したから、わが国首相がゼレンスキー氏と署名・約束したばかりの支援協定も実質無効だと教えてくれている。

姑息なわが国外務官僚は、財務省に言い訳するのを先回りされてしまったようである。

柱が一本立っている、ロシアを中心に世界が回り始めた。

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