行動するアメリカ人が予算を通す

国家予算についての第3話である。

民主党バイデン政権の邪悪が、次から次へとバレているのに、これをやめる気配がないのは、残り一ヶ月の内に、あくまでも酷い状態にして次期政権に引き渡す魂胆が、最重要になっているからである。

これは、政権の私物化であって、まったくアメリカ国民のため、という概念はどこにもない。

逆にいえば、そこまで追い詰められている、ともとれる。
だから、どんな根拠があるのかしらないが、わが国の「自・公・立憲」政権が、圧倒的な自信を持って「反トランプ」の姿勢を強化していることの狙いがわからないのである。

大統領主席補佐官とは、大統領府(ホワイトハウス)のトップである。

日本なら、官房長官に匹敵する人物が、あからさまにホワイトハウスのスタッフに通達を出したことが話題になっている。

それは、あるだけのカネ(予算)を、任期中(あと一ヶ月)で使い切れ!というものだし、連邦裁判所の判事を民主党系にするための任命を急ぐように指示したのである。

これに、おおくのアメリカ人が憤慨している。
もはや、民主党支持者たちも、呆れているというから末期的だ。

南部国境では、国境の壁を建設するための資材が、競売にかけられていて、購入費との差が莫大な額にのぼり、テキサス州とミズーリ州が連邦裁判所に訴え出ている。
それもこれも、政府が大損をすることで、一部のひとたちが儲けていることを意味するし、もはや政権を運営しない現政権にとって、損をするとはトランプ政権2.0のことなのである。

クリスマス休暇中のバイデンと、カマラ・ハリスが急遽ワシントンに戻ったのが何事かといぶかれていたが、それが「つなぎ予算の可決」にともなう、署名のためだったことが判明した。

予算切れの日付はあらかじめ分かっているのに、「急遽」という行動が、わざとらしいのである。

終わってみれば、いつものパターンのように、政府機関が閉鎖されることなく済んだのであるけれど、いつもとちがうのは、イーロン・マスクと ビベック・ラマスワミ氏による『DOGE』がすでに機能をはじめたことであった。

先鞭をつけたのは、 ビベック・ラマスワミ氏で、彼は、1547ページを誰が読むのか?本当にこのクリスマスを直前にした時期に国会議員の全員がこれを全部読んで議決投票をするのか?といって、ならば自分が読んでやる、と宣言した。

そして、ぜんぜん「つなぎ」とは関係のない計上をいちいち挙げて「X」で公開したのである。
たとえば、ワシントンD.C.につくるアメリカンフットボールのスタジアム建設費、とか。

これをみた「X」の読者たちが、自分からこの予算案を読んで、 ビベック・ラマスワミ氏の言っていることの成否を確認し、大批判となって炎上したのである。
そうやって、有力議員のもとに抗議の電話がはじまって、とある議員の事務所はパンクするまでになった。

そして、イーロン・マスク氏が、こんな予算案に賛成する議員は、次の中間選挙で自分が多大の支援をしてでも刺客を立てるとまでいって、「脅迫」したのだった。

しかして、「A案」は即、マイク・ジョンソン議長によって決議から排除され、議長は「B案」を各議員に提示した。
ここに、トランプ氏が希望する「債務上限の撤廃」があったので、民主党議員が反対し、「B案」も廃棄され、「債務上限の撤廃」を削除した、「C案」が可決されたのである。

この間、わずか数日。
ようは、シナリオがある出来レースであったことが推測される。

もちろん、トランプ氏は一連の民主党のやり方を「犯罪的だ」として、大反発し、バイデンが約束した「平和的な政権移行」になっていないことを非難している。
それに、日本のメディアは、このようなドラマがあったことも日本人に伝えない。

もしや、「自・公・立憲」政権のひとたちは、既存メディアの報道しかみていないのか?

そんなわけで、本予算はトランプ政権2.0ができてから、下院議長が提案するのだろう。
これに賛成するかしないかで、また、踏み絵にするとかんがえられる。
なお、『DOGE』のチームは、当然にこの予算に関与するにちがいない。

ちなみに、アメリカの議会は、「議長」が議員でなくともよい、という規定がある。
あたかも、日本でも民間人が入閣して大臣になれるようなものだ。
それで、イーロン・マスク氏が議長になるという「うわさ」があるが、はたしてどうなるのか?

なんにせよ、1547ページをよくぞ読破したものだと、その集中力に拍手したい。

一方で、イーロン・マスク氏は、ドイツのAfDを支持すると「X」に複数回投稿して、来年の総選挙にも存在感をあらわにしている。
次期政権を狙う最大野党CDUは、コール首相の下で東西統一をなしとげた功績があるが、左傾化したこの政党も、AfD排除に余念がない。

当然ながら、イーロン・マスク氏は、英国のナイジェル・ファラージ氏が党首の「リフォームUK」への金銭的支援(とりあえず1億ドル)にも名乗りを上げた。
英国の政党は、外国人からの金銭支援が「合法」なのである。

極左で、労働者とは関係なくなった「労働党」政権の追い落としをやるための、資金だ。
しかして、彼の個人資産は20日現在で、約4394億ドルと見積もられている。

この流れからも、「日本好き」を表明しているイーロン・マスク氏が、どんなコメントを日本の政界に送るのか?が、どうしても注目されるのである。

それがまた、トランプ政権2.0の「意向」としての意味があるからである。

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