日本を含む西側が、いつウクライナを放棄するのか?がわたしの興味になってきている。
15日、突如「ノルドストリーム爆破の犯人像」が大々的に報じられたのは、いまさら感がたっぷりで、ものがガスだけにプロパガンダ臭がたっぷりにおってくる。
ほぼ2年前(22年9月)に、ドイツとロシアが兆円単位を拠出して作り上げたガスパイプラインの爆破事件のことである。
本件は、国連にも持ち込まれて、安保理常任理事国のロシアが、国連による中立的な原因調査と爆破犯の割り出しを提案したが、なんと「否決」されて闇に葬られた経緯がある。
共同被害者のドイツは、この提案に見向きもしなかったのは怪異であったが、それが原因で「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進し、シュルツ政権のレームダック化がはじまった。
先般、ノルウェーとスェーデンが別個に調査をしていたけれど、これが打ち切りになった矢先の再開報道なのである。
それが、西側メディアが一斉におなじことを流しているから、もう、眉唾どころかただのエンタメにしかみえないのである。
各国の公式調査によると、統一されている状況は以下の2点しかない。
・爆破された現場の水深は80m
・爆薬の量は、TNT換算で100Kg×3カ所
今回の報道では、ポーランド人の3人(うち二人は夫婦)が、レンタル・ヨットで実行したという。
しかし、この小さなヨットに総重量で300Kg以上ある爆弾をどうやって積み込んで、それを現場の海上でどうやって降ろして水深80mの場所に設置できたのか?についてなにも言及がないし、起爆方法も不明だ。
なんだか、さいきんの「エノラ・ゲイ号」の話と似ている。
広島型原爆(通称「リトル・ボーイ」)が、当時の大型爆撃機B29に積載可能であったのか?どうなのかが、いまさら議論されているのである。
とうぜんに、常識派は搭載可能説だし、地上爆発説派は、これを否定している。
おそらく日本的感覚でわからないのは、この初めてのウクライナ軍のロシア侵攻目的に、ヨーロッパ向けガス供給基地の破壊があることだ。
なんと、西側はこれだけロシア制裁やらをやっているのに、ロシアもロシアで、陸路からのルートはいまも稼働していることの事実なのである。
しかも、ウクライナ領内を通過するために、通過使用料をロシアはウクライナに支払っているし、ウクライナもこれを受け取っているのだ。
これまた、あたかも「国際決済銀行:BIS」が、第一次大戦でのドイツからの賠償金を「決済」するために設立されたことと似ているし、ヒトラーのドイツは第二次大戦中を通じて毎月きちんと振り込んでいたことに似ている。
一般的に日本人にしらされていないことに、高橋是清がヨーロッパで起債した「日露戦争の戦費債券」の償還は、1986年でおわっていることもある。
とうぜんに、ドイツも日本も律儀なだけではなく、借財の相手がユダヤ資本なので踏み倒したときの報復の方が恐ろしかったからである。
さて、ウクライナ国民でもロシア語を話す東部のひとたちを西部の政権(ナチス・ゼレンスキー政権)が虐殺をやめないので、あたかも「通州事件」(1937年7月29日)のごとくなのである。
そんなわけで、ウクライナをウクライナという一国として扱うと、はなしが混乱するのは、スターリンがこの国をつくったときに、東・西の水と油の対立を共産党が利用して支配するための方便だったからだ。
だから、ロシア軍はどこで止まるのか?は、東ウクライナだとかんがえられる。
それが、NATOとの全面戦争(第三次世界大戦)を回避するための条件になるからである。
だが、第三次世界大戦をおこしたい戦争屋たちは、イスラエルも動員した。
ところが、プーチン氏からアドバイスを受けているイランが、過去とちがって暴発しないのである。
イランも、実体験として戦争屋たちの魂胆を理解していることだろう。
しかし、日本はそうはいかない。
絶対多数の国民が、無抵抗な奴隷にされて、世界最高度のワクチン接種率と接種回数をもって、さらに、世界初となる「自己増殖型の毒薬」を秋から自ら希望して受けるのは、もはやモルモット同然の哺乳類におとされたからである。
つまるところ、世界からほとんどバカにされている状態が、いまの日本人なのだ。
それが、アジアの国々にも及んで、もはや「アジアの盟主」だとひとり思いこんでいるのは滑稽を通り越しているにちがいない。
また、モスクワの地下鉄と日本の通勤電車の光景にもなっている。
モスクワでは、若者たちのほとんどが読書をしているが、日本では老若男女こぞってスマホをみている。
ロシア人だってスマホをもっているが、合間の読書を欠かさないのは、かつての日本の日常光景だったのである。
日本は、日本人自身によって衰退しているのである。
トランプ氏がパートナーに選んだ、「ラストベルト(Rust belt:さび付いた(衰退した)工業地帯)」の、落ちぶれた労働者家庭出身の白人なのは、わたしにはあたかも、日本人へのエールどころか「発憤」を促されているようにおもえてならない。
カタカナだとおなじにみえる、「Last」のラストではない。
日本全体が、「Rust列島」になりそうだからである。
そんな絶望のヴァンス氏の人生を変えたのは、高校卒業からイラク戦争に行った軍務(海兵隊)であった。
アメリカには、軍経験者が進学するための支援制度があるのだ。
今後の少子化による若手の人手不足の深刻度は、社会インフラの不足にもなるのは、警官や自衛官に及ぶこと必至だ。
わが国の伝統として、これらにノンキャリで入れば、ほぼノンキャリのままで一生をすごすけれども、大学やら大学院やらに現役でも退職してもいける制度をつくるのはいいことで、教育費の無償化なる「共産党宣言」にある施策をやってはいけない。
カネではなくて、機会を与えることが重要なのである。
すると、かならず企業にも及んで、入社後の教育制度の充実の有無が、若者の企業選定の要素となるにちがいなのである。
しかも、できうれば「実学重視」の悪しき因習を棄てて、「人文系」のしっかりした哲学や国学を選んでほしいものだ。
それが、明治以来の日本人に染み込んだ「さびを落とす」ほんとうの実学になるからである。