連邦最高裁判決の勝敗

今月のはじめにアメリカ連邦地裁が出した、「強制送還無効」の判決で、トランプ政権2.0はこの裁判官の弾劾を示唆しながら、判決そのものの「無効」を訴えて、10日、連邦最高裁は「9対0」でトランプ政権2.0の「勝訴」となった。

しかし、トランプ政権2.0が「敗訴」したと「フェイクニュース」を流し続けるCNNなどの「活動」が止まらない。

もちろん、わが国のマスコミは、相変わらずこれらアメリカのフェイクニュースを翻訳して流すだけなので、多くの日本人もトランプ政権2.0が「敗訴」したと思いこまされているにちがいない。

そこで、張陽チャンネルの張陽さんが詳しく「勝訴」となることの理由を解説している。

なお、この判決を受けて、14日、トランプ政権2.0は、エルサルバドルのブケレ大統領をホワイトハウスに招待し、そこでの「勝訴解説」となったのである。
解説者は、司法長官のパム・ボンディ女史、国務長官のマルコ・ルビオ氏、さらに、大統領副主席補佐官の若き切れ者、スティーブン・ミラー氏であった。

ことの発端は、エルサルバドルからの不法移民で、かつ、テロ組織認定された組織の幹部である人物の強制国外退去の実施における、アメリカ政府の「不手際」にあった。
この人物は、自国のエルサルバドルへの送還は、テロ組織として敵対するグループから危険な目にあう可能性を訴えていたからだ。

ようは、危険なひとたちの世界での「抗争」を主張した。

そこで、強制送還先をエルサルバドル「以外」としていたのに、政府の「手違い」で、エルサルバドルへ送られてしまったことに対する「判決」だったのである。
連邦最高裁は、あたかもトランプ政権2.0に、この手違いを訂正すべきと全員の判事が決定したから、あたかも敗訴したかにみえる。

しかし、エルサルバドルは独立国なので、いったん刑務所に収容した人物(テロリスト)の身柄を釈放してアメリカに再度引き渡すかは、エルサルバドル側に判断する権限がある。

こうした解説のあとで、トランプ大統領は、同席取材していた記者に質問を許し、(わざと)最初に選んだのがCNNの記者だったのである。
当然ながら、この記者は活動家なので、これまでの解説を無視した質問をするにちがいないのだが、「期待通り」の質問を繰り出す。

ようは、最高裁の判決だけを根拠に、アメリカへの帰国・解放をしないのは最高裁判決を無視するのか?というものだった。

しかし、ボールはエルサルバドル政府にある。

そこで、トランプ大統領は、ブケレ大統領に話を振ったのである。

ブケレ氏は、南米最悪といわれた国内治安を、南米でもっとも安全な国に再生させた人物だ。
そこで、「自分がそんな危険な人物を釈放する許可を出すわけないだろ!」。

これで、ジ・エンドなのだ。

さて、この一連のやり取りは、「手違い」をする事前にすでに用意されていたのではないか?と疑うのは、スティーブン・ミラー氏の「仕込み」ではないかとおもうからである。
この天才的な人物の「キレ」は、常人のレベルを超えている。

それは、「「DOGE」出生の秘密と用意周到」で書いた。

つまり、相手が最高裁判事であろうと、それが何人がかりであろうとも、この人物が書いたシナリオ通りとなることの「すさまじさ」なのだ。

このシナリオをシラッと実行している、パム・ボンディ司法省の「役者ぶり」もまた、最高裁判事たちを手玉に取る見事さである。
こうしたことの「裏」には、JDヴァンス副大統領の妻、ユーシャ女史の最高裁長官と判事のふたりから同時に補佐官に選ばれた「思考パターン」の理解があるにちがいない。

なにせ、この両名は、いまだ「現職」なのである。

だから、彼らふたりの側近としての経験が、9名全員への「読み」を確実にしている可能性があるとみる。
よって、この最強「トランプ法務チーム」は、水を得た魚のように動いているのだろう。

敵に回したらいけないひとたちなのである。

そこへ乗り込んだ「小者」を自称するのが、日米関税交渉の赤沢大臣なのである。
案の定の話は別にする。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.