雇用保険法の共産化改悪

5月10日成立し、施行が来年4月1日という「間」があるために、ちょっと油断していたけれど、その実体のおぞましさについて書いておく。

主な改正(改悪)点は以下(施行予定順)のとおり。
・教育訓練やリ・スキリング支援の充実(一部は2024年10月1日、2025年10月1日施行)
・出生後休業支援給付の創設(2025年4月1日)
・育児時短就業給付の創設(2025年4月1日)
・育児休業給付に係る安定的な財政運営の確保(一部は2024年5月17日)
・その他雇用保険制度の見直し(一部は2024年5月17日施行)
・雇用保険の適用拡大(2028年10月1日施行)

一見して、なんだかいろいろと「くれる」から、いまより「お得」にみえる。

いかし、いまや邪悪の権化と化した「厚生労働省」なのである。
大臣は、あのケンカ太郎こと、日本医師会のドン武見太郎の息子で、医師会による厚労省乗っ取りに成功したやからだ。

もはや医師会とは、反社団体ではないか?
ちなみに、大学医学部や大病院勤務医は、医師会に加入していない。
基本的に、医師会に加入するのは開業医(個人事業主)である。

どうして、厚生省と労働省を合併させたのか?
あたかも、2001年に日本人が自主的につくった役所のようだが、ほんとうなのか?

橋本龍太郎内閣で、「行政改革」をやっているさなかに、ときの厚生省では特養ホーム建設に絡む汚職や、大蔵省解体のノーパソしゃぶしゃぶ事件などが相次いだのである。
いまとなっては、これら一連の事件も、「つくられた」感がある怪しさにみちている。

国民世論を盛り上げるための「鬼」づくりたというわけだ。

政府に都合のよいことのために、政府部内に「鬼」を仕立ててこれを退治すれば、すっかり国民はだまされるという仕掛けである。
国民のIQを下げるのが、文部省と放送を司る郵政省(総務省)である。

今回の「改悪」の根底には、「雇用の流動化」というもっともらしい理由がある。
自己都合退職が「有利」になる、という設計になっているからである。

しかしこれは、ある意味で「罠」だ。

消費税もからんだ議論となるのは、それが「人件費」にかかる消費税のことなのである。
そのためには、消費税とはなにか?を問い直さないといけない。

端的にいえば、「付加価値税」なので、付加価値とはなにか?にもなる。

じつは、付加価値に人件費は含まれるが、外注費となった人件費は付加価値ではない。
ここに、企業が正社員ではなくて派遣を好む理由があるのだ。
さらに、輸出企業には消費税は還付される仕組みがある。

そんなわけで、わが国には労働市場がないにもかかわらず、あたかも労働の流動化をするとは、正社員を自己都合退職させて派遣労働者にさせようという魂胆がみえてくる。
そのわずかなご褒美が、以上の手厚い?雇用保険というわけだ。

ほとんどが中小企業のわが国(どこの国も同じ)では、抜けた社員の穴埋めが困難だから、もう一つの目的は、中小企業の廃業を促すことにある。
しかし、ただ廃業させるのではなくて、企業買収させて、(外国の)投資銀行やらに手数料がはいる仕組みも用意している。

いわば、完全「売国政策」なのである。

また、パートタイマーにも「手厚い」という余計なお世話は、本人から「保険料を徴収する」こでのはなしだ。

面倒くさい国になっている。

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