トランプ大統領が仕掛けていた、ハンガリーの首都ブダペストで予定されたいた米露首脳会談がトランプ大統領の発表によって中止になった。
世界は、トランプ氏の「ムダな会談はしたくない」という言葉を切り取って、あたかも我が儘な氏の印象操作をやっているが、当のプーチン氏は例によって冷静で、外務省高官をワシントンに派遣するとして、ワシントン側は無言で受け入れている。
また、「会場」となったハンガリー側も、「中止」ではなく「延期」という認識だと、外務大臣が述べて、引き続き受け入れ準備を進めていると発言している。
何度も書くが、これに先立っての電話会談は頻繁で、どれも長時間にわたっているのである。
しかも、最後の電話会談後に、トランプ大統領は、ゼレンスキー氏をホワイトハウスに呼んで、停戦条件についての「最後通牒」を述べた。
「東部4州の領土はあきらめろ、さもないと(ウクライナは)滅亡する。」
つまり、「ドイツ方式」を通告したのである。
一方で、ロシア側はこれまでの「特別軍事作戦」から、いまさらウクライナへ宣戦布告して「対ウクライナ戦争」へと昇格させて、もっと積極的にキエフ(ゼレンスキー)政権の滅亡を図るのではないか?との噂もあるようだ。
ただし、この噂は短絡的にすぎるとおもわれる。
モルドバに仕掛けたNATOの罠に、すすんではまるようなものだからである。
逆に、現況でのロシア軍は、東部4州の外にあるウクライナの心臓部にまで入り込んでいる。
「キエフ陥落」の現実が、じっさいの情勢なのである。
つまるところ、ホワイトハウスでのゼレンスキー氏は、ふたたび声をあらげる態度をとったというから、おそらく「事前電話協議通り」に、ロシア軍の占領地拡大を容認しながら、ゼレンスキー政権の自滅を待つ、という戦略をとったとおもわれる。
口ではいろいろいうが、どうにもならない「ウクライナ支援ヨーロッパ有志連合」の首脳たちは、戦争大好き伝統のある英国スターマー首相を中心にして、アリバイ作りだけの会合を頻繁に開いているが、ここに、わが国新首相の高市氏が参加すると宣言したことは、トランプ訪日前にして、「いっちまった!」となる大失言となった。
そのスターマー氏に、トランプ大統領の堪忍袋の緒がきれて、「同盟関係の中止」を通告したから、英国内はすったもんだの大騒ぎになっている。
高市氏は、このブログでなんども指摘しているように、アメリカ民主党の極左議員の元で世話になったほどの、左翼であり、グローバル全体主義者なので、ちゃんと「本音」を漏らしたというべきなのである。
ようは、ステルス極左であって、まったく「(伝統)保守」という政治姿勢の人物ではない。
騙すより騙される方が悪い、というヨーロッパ中世以来の伝統、という意味でなら、高市氏は日本の伝統保守ではなく、ヨーロッパの伝統保守=ひとでなし貴族、に分類できる。
だが、彼女は自分が「(日本の伝統)保守」と評されることに、なんらの意見を述べずにやってきて、あたかも「(日本の伝統)保守」を装った未必の故意的な詐欺師である。
愛国ビジネスマンのトランプ氏は、豊富なロシアの天然資源をどのように世界販売するのか?という命題を解決すべく、「戦後」インフレに対応するこれまでの戦費回収をしたいプーチン氏と協議している、と前提すれば、ヨーロッパ(EU)の低能たちに、「ロシア産原油・ガスの全面禁輸」を決めさせ、ロシア産原油・ガスのアメリカ経由での販売を決めたのである。
つまり、アメリカが「エネルギー商社」となって、転売ヤー!になるというはなし=米露協商が成立しているのである。
出しぬかれたヨーロッパ(EU)の無能たちは、「くやしーっ!」と地団駄を踏むしかないので、みんなで集まって傷のなめ合いをしている、の図なのである。
アメリカが独占販売権をえるために、ロシア産原油・ガスを購入していたインドやらに圧力をかけてやめさせたし、プーチン氏はプーチン氏で、反米の橋頭堡ベネズエラと「戦略的パートナーシップ」を結んで、22日にはマドゥロ大統領が、ロシア製ミサイル5000発を保有している、と堂々の発表をした。
しかし、トランプ氏はこれに無反応なばかりか、しれっと沖合に空母を派遣しているのである。
アメリカは、ベネズエラの重い石油と隣国で親米のガイアナの軽い石油を混ぜた「比重」だと、国内での「精製」に最適なので、両方をほしいのだ。
それで、トランプ政権2.0は、ベネズエラの麻薬組織撲滅を理由とした軍事圧力をかけている。
だからこの時期にロシアがベネズエラに入り込んだのは、どんなディールをトランプ大統領としたのか?となる。
なんであれ、ウクライナはドイツ方式(「滅亡」の方向)で解決しそうである。
失うのは、日本を含むヨーロッパ列強の世界からの信用なのだ。
だから、初の日米首脳会談は、相当な「いけず」な発言を高市氏が喰らうのは確実で、「褒め殺し」をやりにやってくる、と観ておけばいいのである。

